ハシシ・オイル

ポリネートやアイソレータでハシシを作る方法はトリコームを物理的な形状に従って分離しているが、アルコールなどの溶液でTHCを化学的に抽出することもできる。手軽な方法とは言えないが活性成分を濃縮できるので効力はハシシの数倍強い。

THCは樹脂性であるために水にはほとんど溶けないがアルコールには良く溶ける。抽出した液体からアルコールを蒸発させるとハシシ・オイル呼ばれる黒っぽいタール状のオイルができる。


この実験装置は抽出のデモ用のもので、原理とすれは、アルコールを熱して蒸気をつくり、それを資料(カナビス)に通してTHCを溶出させ、再び冷却して溶液にして、最後にアルコール分だけ蒸発させる、ということをやっている。


実際にはこれほど大げさな装置は必要ではなく少量ならばキッチン用品でも十分代用できる。うまく組み合わせることで上の工程を巡還させ抽出濃度を上げていくソックスレイ型抽出器にもすることができる。 ホームメイド・ハシシオイル参照。


ハシシ・オイルはトリコームのような樹液を保護する膜もないので空気にさらしておくと酸化してすぐに劣化してしまう。普通は、小型の瓶に密閉して保存する。摂取法はバポライザーを用いるのが最も適している。


手軽な方法としてはバッズに塗り付けて吸うこともできる (写真はソーマとNYCD)


ハシシ・パウダーに混ぜてオイル入りハシシにしたものもある

ハシシ・オイルのTHC濃度は最高でも70%までだと言われている。この濃度はバッズの27%、ポリネート・ハシシの45%、アイソレータ・ハシシの53%(いずれも最高)よりも高いが、しかし、ハシシ・オイルのこの化学プロセスはTHCだけではなくアルコールに溶解する不要な成分も抽出してしまう。

最近カナダのバダーキングというグループは、カナビスの品種や栽培法を指定して、さらなる複雑な抽出をおこなうことによってTHC最高99.6%、平均して80%〜90%の溶液をつくり出すことに成功している。 「バダー」と呼ばれるこのカナビノイド・コンパウンドを一滴バポライズすれば、不純物がないだけに安全でクリアなハイをもたらしてくれるといわれている。
http://www.cannabisculture.com/articles/3589.html