アルコールよりも

カナビスの運転リスクは小さい

Source: NORML
Pub date: October 13, 2005
Title: Cannabis Poses Less On-Road Risk Than Alcohol, Study Says
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6700


イギリス医学ジャーナルに掲載された疫学データによると、カナビスの影響下で運転しているドライバーは、飲酒運転のドライバーよりも自動車死亡事故の過失がはるかに少ないことがわかった。

フランス国立運輸安全研究所の研究チームは、2001年10月から2003年9月までのフランス国内で起こった自動車死亡事故でドラッグまたはアルコールが血液中に検出された10748人のドライバーについて分析している。その結果、死亡事故の要因としては、飲酒と速度超過がカナビスの使用よりもおよそ10倍も過失が高いことが見出された。

カナビスの精神運動機能への全体的な障害度については、研究者たちは、アメリカでのアルコールの血液中の法定リミットよりも低い0.02〜0.05のレベル範囲と同等と程度と見積もっている。

このフランスの結果は、カナビスの精神運動機能への影響をアルコールと比較した以前の研究と同じものになっている。1993年にオランダのマーストリヒト大学のチームが行った 研究 では、「ジョイント1本中のTHCの影響は・・・際立ったものであるが、劇的といえるほどではない。運転遂行能力を損なう程度はTHCの摂取量に関連が見られ・・・路線にそって走る操作への影響は・・・アルコールの血中濃度の0.08%を越えることは全くなく、多くの医薬品と比較しても決して大きいとは言えない」 と結果を書いている。

また、2004年に発表された 検証研究 でも再確認されており、「シュミレーターや実際の路上テストのデータによれば、THC摂取後の悪影響度合は、アルコール血中濃度の0.05%の場合と同じ程度」 と結論づけている。

国際専門グループが先月発表した路上事故の 分析研究 では、「THCの血液中の濃度が5ng/ml以下のドライバーの衝突リスクは、素面のドライバーに比べてが高くなるようなことはない」 と報告している。一般的なカナビスのリクレーショナル・ユーザーの場合は、喫煙後60〜90分で濃度は5ng/ml以下まで下がる。

フランスの法律では、血液中にわずかでもTHCが検知されたドライバーは2年以下の懲役になっている。

Cannabis intoxication and fatal road crashes in France   Bernard Laumon,et al., BMJ 2005;331;1371