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2006年11月16日


連邦政府、職員に対する毛・汗・唾液のドラッグテスト実施提案を却下
サンフランシスコ市でカナビス非優先条例が可決
今週末、学生を対象にしたカナビス・カンファレンス開催



●連邦政府、職員に対する毛・汗・唾液のドラッグテスト実施提案を却下
2006年11月16日 - アメリカ・ワシントンDC発

最近ワシントンDCで開催された 
ドラッグ・テスト産業協会 (DATIA)の調整サミットでの発表によれば、連邦政府の職員から毛、汗、唾液のサンプルを収集して違法ドラッグのテストすることを求めた政府への提案が取り下げられたことが明らかになった。

テスト形式の変更提案は 2004年4月 に出されていたもので、連邦政府職員のドラッグテストのガイドラインを修正して、過去のドラッグ使用を検知するための生体サンプルとして、毛、口内液、汗も使えるようにすることを求めていた。現在の連邦規定 では、連邦職員の過去のドラッグ使用の検知用には尿検査のみしか認められていない。

尿検査 ではドラッグそのものを検知するのではなく、精神活性物質が体内で 代謝されて生成される不活性の化合物 の存在を感知するだけなので、確定結果が陽性だったとしても、現時点でのドラッグ使用やその影響を示しているわけではない。

DATIAや議会の多くの議員たちが提案を後押ししていたが、修正案に批判的な人たちは、代替となるドラッグテスト、特に毛と唾液検査の技術的な信頼性に疑問を投げかけていた。連邦のドラッグテストのガイドラインを設定し、その運用状況を監視している薬物乱用精神衛生局(SAMHSA)によれば、毛や唾液の検査では、周辺の混入物質によって陰性寄りになる可能性があることが知られている。

さらに、髪の毛などの毛包テスト結果は、人種や毛の色などによってさまざまな影響を受ける可能性があり、そのために、提案者側では、取り下げる前までは、事前に尿検査でも確認することを提案していた。また、提案の中には、ラボに持ち込んで検査しなくても済む、自動オンサイト・テスト(POCT)免疫デバイスを使うことも含まれていた。

提案を却下したSAMHSAの決定に対して、DATIA側は、現在の私企業の代替テストがこれだけ広まっているのに、連邦のドラッグテスト・ガイドラインが1988年以来変わっていないと批判している。DATIAのウエブサイトによれば、「ワシントンDCでのロビー活動では、今後も、代替テストの使用を最優先課題に掲げて継続して取組む」 と述べている。

現在、連邦政府には約40万人の職員が勤務しているが、運輸省関係者がドラッグテストの第一の対象となっている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7098


●サンフランシスコ市でカナビス非優先条例が可決
2006年11月16日 - アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ発

サンフランシスコ市管理委員会は、今週、カナビス禁止法の執行を非優先化する条例を8対3の賛成多数で成立させた。管理委員会では来週中にも票決を正式に発表する予定で、発効すれば、カリフォルニア州で同様の条例をすでに制定している5市に次いで6番目になる。

この条例は、管理委員のトム・アミアーノ、クリス・ダリー、ジェーク・マクゴーディック、ロス・ミルカリミが発議したもので、成立にともない、大人のカナビス個人使用に対する捜査、出頭命令、逮捕に関連したサンフランシスコ警察の執行活動の優先順位が最も低い位置に置かれることになる。また、条例では、警察が法に従って活動しているかどうかを監視する市民による諮問委員会の設置も定めている。

サンフランシスコの条例は、2003年に成立した 
シアトルの非優先化条例 と非常によく似ている。シアトルでは、この条例で、およそ年60%の割合で市内の逮捕者が減少している。

サンタバーバラ、サンタクルズ、サンタモニカの3市では、先週実施された中間選挙で、カナビスの非優先化住民発議が成立 したばかりだが、それに先立つ2004年には、オークランド市が住民投票で条例を承認 し、次いでこの夏には、西ハリウッド市の市議会でも条例を成立させている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500, or Dale Gieringer, California NORML Coordinator, at (415) 563-5858.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7099


●今週末、学生を対象にしたカナビス・カンファレンス開催
2006年11月16日 - アメリカ・ワシントンDC発

今週の金・土・日曜の3日間、ワシントンDCのジョージタウン大学ロー・センターで、
分別のあるドラッグ政策を求める学生の会 (SSDP)の2006年全国年次カンファレンスが開催される。

カンファレンスでは、NORMLのアレン・ピエール事務局長 や ポール・アルメンターノ・シニア政策アナリスト が講演する他、MSNBCのアナリストであるビル・プレス、シカゴ・トリビューンのクラレンス・ページ、コロラドSAFER のスティーブ・フォックス代表、MAPS の代表でNORMLの理事も務める リック・ドブリン 、ドラッグ政策アライアンス のエサン・ネードルマン代表、など多数も出席する。

カンファレンスの金曜日には、国会でのロビー活動も行われる。3日間では350人の学生たちの参加が見込まれている。

For registration information or a complete schedule of speakers and events, please visit: http://www.ssdp.org.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7100