Weekly News

2007年11月1日


イギリスのカナビス使用、ダウングレード後の減少が続く
民主党の大統領有力3候補、全員がカナビスの非犯罪化に反対
来週、デンバー市でカナビス取締り非優先化条例案の住民投票



●イギリスのカナビス使用、ダウングレード後の減少が続く
2007年11月1日 - イギリス・ロンドン発

先週、イギリス内務省が発表した 
年次犯罪調査報告書 によると、3年前にカナビスの少量所持を逮捕なしの違反扱いに ダウングレード して以降、イギリス人のカナビス使用が急激に減少を続けていることがわかった。

内務省の 統計 では、16才から24才の若者の自己申告によるカナビス使用が2004年からおよそ20%減っている。全体では、若者の21%が過去にカナビスを試したことがあり、8%が過去1ヵ月以内に使ったと認めている。これに対してアメリカでは、ドラッグ乱用・精神衛生管理局(SAMHSA)の2006年の調査データによると、18才から25才の若者で過去30日以内にカナビスを使った割合はイギリスの 2倍以上 になっている。

また、過去1年間にカナビスを使ったイギリス人の割合は全世代平均で8%に過ぎない。少なくとも何らかの違法ドラッグを使ったと認めた人も割合も10%で、犯罪統計を取り始めてから 最も低い割合 になっている。

今年の7月には、ゴードン・ブラウン首相が、カナビスを規制薬物のC分類からB分類に変更して 罰則を重くする 意向を発表しているが、その理由として、カナビスの使用が2004年のダウングレード以降著しく増加しているからだと主張していた。

ダウングレードによって、警察官は、カナビスを少量所持していた大人に対しては口頭による注意だけで済ませるようになり、カナビス事犯で逮捕された人の数は 減った が、一方ではカナビス押収量は急激に増加している。

こうした結果について、NORMLのアレン・ピエール事務局長は、「イギリスの場合、アメリカよりもリベラルなカナビス政策を取っているにもかかわらず、若者のカナビス使用率ははるかに少なくなっています。しかしながら、ゴードン・ブラウン政権は、アメリカの ”ドラッグ即刑務所行き” というスタイルに大幅に逆戻りしようとしています」 と語っている。

「アメリカはこのメンタリティによって、違法ドラッグの使用率や、暴力を伴わないドラッグ事犯による市民の投獄率が、世界でも最も高い部類の国になってしまったのです。」

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7410


●民主党の大統領有力3候補、全員がカナビスの非犯罪化に反対
2007年11月1日 - アメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィア発

民主党の大統領有力候補であるヒラリー・クリントン(ニューヨーク)、バラク・オバマ(イリノイ)、ジョン・エドワード(前ノースカロライナ)の各候補は、嗜好目的でのカナビス使用を逮捕や投獄しないようにする非犯罪化には反対する立場を示した。

今週、ペンシルバニア州のドレキセル大学で行われた民主党大統領候補の討論会で、有力3候補は全員が、成人のカナビス使用や所持の非犯罪化に反対した。また、ニューメキシコ州の知事で今年の始めにカナビスの医療使用を 
合法化する州法を成立させた ビル・リチャードソン候補も、全般的な非犯罪化については反対している。

カナビスの非犯罪化については、これまでの公開討論会では取り上げられたことはなかったが、今回はいくつものドラッグ政策の一つとして議題になった。これはフィラデリフィアNORMLのメンバーが、討論会のモデレータであるテム・ラサートに持ちかけて実現した。

クリストファー・ドッド(コネチカット上院)とデニス・クシニッチ(オハイオ)の両候補は、カナビスの非犯罪化を支持している。ドッド候補は、「現在のシステムでは、あまりに多くの人々を刑務所に送り込んでしまっています。最低強制条項のために、本来入るべきでない人まで刑務所にいれて満杯になってしまっているのです。カナビスを非犯罪化すればこのような問題を減らすことができるのです。この国では、80万だった受刑者が200万人まで増えてしまっているのです」 と語っている。

ドッド上院議員は、以前にも、「大統領に選ばれたなら、カナビスの使用で投獄したり重い刑罰を科している法律を非犯罪化」 すると 述べている。また、クシニッチ下院議員も、大人のカナビス使用をアルコールと同様な方法で扱う ようにする国家政策が好ましいと発言している。

民主党の各大統領候補は、州の医療カナビス法施行については、州の意思を尊重すると 公約 しているが、連邦の医療カナビスの合法化まで支持を表明しているのは、リチャードソン、クシニッチ、マイク・グラベル(アラスカ)の各候補だけに留まっている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Video of the candidates' exchange is available online at: http://www.youtube.com/watch?v=l3iuA7vrudA&NR=1.

Additional information regarding the Presidential candidates’ positions on marijuana policy may be found online at: http://www.sendtherightmessage.com or http://www.granitestaters.com.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7411


●来週、デンバー市でカナビス取締り非優先化条例案の住民投票
2007年11月1日 - アメリカ・コロラド州デンバー発

コロラド州デンバー市では、来週、カナビスに対する法執行を優先しないように市当局を制限する市条例案の住民投票が実施される。

クエスチョン100 と呼ばれるこの住民条例案は、安全なデンバーをつくる市民の会 (Citizens for a Safer Denver)が発議したもので、デンバー警察当局と市法律事務所に対して、成人のカナビス使用者を捜査・召喚・逮捕する活動の優先順位を最も低くするように命ずる内容になっている。

2003年には、シアトル市でも 同様の条例案が通過し 、市のカナビス逮捕者数が75%も激減している。その他でも、最近、カリフォルニア州サンタクルズ市、モンタナ州ミズーラ市、ミズリー州コロンビア市 などでも同様な条例が施行されている。また、アイダホ州ヘイリー市 でも、来週、同様な住民投票が予定されている。

クエスチョン100の支持者たちは、デンバー市では、2005年から2006年にかけてカナビスの非重罪事犯が劇的に増加し、現在では最高レベルにまで達している と訴えている。

2005年に行われた住民投票では、21才以上の市民の1オンスまでのカナビス所持に対しては、民事および刑事事犯に問わないという 条例案が認められている が、市警察は市の条例を無視して、軽微な所持違反に罰金刑を強制している州のカナビス法を適応して執行を続けている。

For more information, please visit: http://saferdenver.saferchoice.org.
Additional election information will be featured on the NORML podcast, the Daily Audio Stash.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7412