カリフォルニア州

カナビス合法化発議の署名集め始まる

最近の医療カナビス栽培をめぐる騒動で反発も

Source: Press Democrat
Pub date: 11 Dec 2007
Subj: Activists Think Time is Right To Legalize Pot
Author: Glenda Anderson, The Press Democrat
http://cannabisnews.com/news/23/thread23545.shtml


カリフォルニア州レイク郡の活動家たちは、カナビス合法化のための住民州条例の投票実施を求めた署名活動を開始した。しかし、最近の医療カナビス栽培をめぐる騒動の中で、社会には明らかな反発の空気もある。

提案されていた発議は、先週末に署名開始許可を州から取付けたもので、カナビス所持・栽培・運搬・配布・嗜好目的での成人使用に対しては、州の刑事および民事罰の対象としないと規定されている。また、21才未満のカナビス使用については医療目的以外はすべて禁止する内容となっている。

しかしながら、たとえこの発議が成立しても、カナビスの使用を禁止した連邦法とは相容れない状態が続くことになる。

カナビスの全面合法化を求める動きは以前にもあったが、いずれも失敗に終わっている。だが、今回のカリフォルニア・カナビス・ヘンプ&ヘルス発議2008の提案者や支持者たちは楽観的な見方をしている。

「必ず通過させてみせます。保証します」 と発議の共同執筆者の一人であるエディ・レップ氏は語っている。彼は、カナビス擁護者として世界的に知られた活動家で、2004年8月にはレイク郡のハイウエイからもよく見える場所に3万2500本のカナビスを栽培して逮捕された。この裁判は現在また係争中で決着していない。

発議を住民投票にかけるには、先の知事選の投票者数の5%に相当する43万3971人以上の署名を有権者から集める必要がある。

サンフランシスコの北約100kにあるクリアレイク・オークに住む、発議の筆頭執筆者のジャック・ヘラー氏は、1970年代初めにカリフォルニア、オレゴン、アラスカ、ワシントンの各州で同様の発議を提案したが、いずれも投票にかける資格を得ることはできずに失敗している。

彼は当時、人々がカナビスの恩恵を知るようになれば投票に持ち込めると確信していると語っていた。しかし、それには平均年齢と同じぐらいの年月がかかるだろうとも言っていた。

ヘラー氏とレップ氏は、1996年のカリフォルニア州医療カナビス発議215住民条例でも一緒に活動して、その時は、医療目的でのカナビス使用を合法化することの成功している。

しかし今回の発議に関しては、カナビスの活動家からさえも、現在の状態で全面的な合法化を求める条例が通過するかどうか疑問視する向きもある。

「現時点では、カナビスの合法化を支持する人はまだ過半数に達していないと思います」 とカリフォルニアNORMLのデール・ギーリンガー代表は語っている。NORML全体でも、この発議を支持していないと言う。

メンドチーノ郡のマイク・デルバー郡政執行官も、最近のカナビス栽培をめぐる騒動による反発もあって、全面合法化が支持されることはないだろうと話している。

「215条例にしても、有権者が当初考えていたのと違って現在のような状況になることが分かっていたら、成立していたかどうかは非常に疑問です。大半の人は、重病人が薬としてカナビスを利用することについて反対する議論はできなかったわけですが、現在のように法が悪用されてカナビスが栽培されるなどとは思ってもいなかったのです。」

警察当局は、215条例によって、医療目的ではない営利目的のカナビス栽培も盛んになっていると指摘している。また、カナビス・ディスペンサリーなどの施設が犯罪を引き寄せているとも言う。

サンタローサでは先週、栽培していたカナビス目的の泥棒に侵入されて20才の男性が射殺されるという事件や、300ポンド以上のカナビスを所持していた数人が逮捕されるという事件も起きている。その他にも、カナビスの栽培は、スカンクのような刺激臭で近所の迷惑になるという問題もある。

このところカリフォルニア州の市や郡では、カナビス栽培やそれに関連する問題をコントロールする条例についての議論が活発化している。

先週水曜日には、メンドチーノ郡のウキア市が、医療目的であっても屋外でカナビスを栽培することを禁じた条例に違反した場合には軽犯罪を科すことを決めている。また、メンドチーノ郡の郡政執行当局も来週、1区画当たりの栽培本数に制限を設けるかどうか検討することになっている。