フィンランド

医療カナビスの許可ガイドライン策定へ


Helsingin Sanomat

Source: YLE News Finland
Pub date: 17 Dec 2007
Subj: Finland: Guidelines Sought for Medical Use of Cannabis
http://www.ukcia.org/news/shownewsarticle.php?articleid=13079


フィンランドでは、カナビスの医療利用に当たってのガイドラインの策定作業が進んでいる。

これまでは、慢性痛に苦しむ人がカナビスを使えば自動的に違法行為とみなされていたが、社会・健康省は、処方基準を明確に法制化して利用できるようにすることを目指している。

これまでフィンランドでは、カナビスを医療利用するには複雑な法的問題と事柄の微妙な事情もあって、個別的に対応が取られてきた。

医薬品局が医療カナビス利用を初めて認めたのがちょうど1年前で、背中の怪我が原因で慢性的な痛みに苦しんでいた男性に対して特例として許可を出している。

医薬品局側では当初、オランダの医師が処方した医療カナビスの利用事例だったこともあり、フィンランドの法解釈では100%違法に当たるとして認可しなかったが、患者が行政裁判所に訴えて決定が覆された。

患者の裁判で力添えをした薬剤師のマーク・ニューティラさんは、この1年で患者の男性の症状は見違えるほど改善したと語っている。当初の特別許可は1年に限定されていたが、もう1年延長されることが認められている。

裁判所の決定では、社会・健康省に、医療カナビスの利用についての明確な基準を設けるように命じていたが、今度数ヶ月以内に医療カナビスを処方可能にする法整備が終了することになっている。

計画では、変更後も医療カナビスの処方には医薬品局から許可を得ることが必要になっている。カナビスの医療利用については、オピエートのように広範囲に使うことまでは考えられていないが、多発性硬化症の筋肉のけいれんや、慢性痛、緑内障などの症状緩和が見込まれるケースで許可される予定になっている。