Weekly News

2007年7月5日


コロラド州裁、介護者の医療カナビス患者数制限措置に停止命令
テキサス州、軽微なカナビス所持に警察官の裁量を認める法
医師のドラッグ・テスト技量不足



●コロラド州裁、介護者の医療カナビス患者数制限措置に停止命令
2007年7月5日 - アメリカ・コロラド州デンバー発

今週の火曜日(7月3日)、デンバー地区裁判所のラリー・ナベス主任裁判官は、認定患者に代わって介護者が医療カナビスを栽培することを認めた州法の実施にあたって、現在当局が適応している患者の人数制限措置を暫定的に中止するように命令を下した。

この判決は、デンバー市に住むデビッド・ラゴイさん(47)の裁判で出されたもの。エイズとC型肝炎に苦しむ医療カナビス認定患者のラゴイさんは、自分の介護者としてダニエル・J・ポープさんを指定したいと州当局に申し入れたところ、州当局から、ポープさんがすでに他の5人の患者を抱えており制限枠が一杯であることを理由に申請を拒否され、その決定を撤回するように訴えていた。

コロラド州では、2000年の住民投票で 
修正20号発議 が通過し、コロラド医療カナビス法が成立した。州法では、許可を受けた介護者が認定患者に代わってカナビスを栽培することを認めている。条文では、介護者が 「患者の健康と幸福のために最大限の責任」 を持たねばならないと書かれているが、対象患者の数についての制限は含まれていない。人数制限は後にコロラド保健局が設定したもので、介護者は5人以上の患者の面倒を見ることはできないと規定している。

これの規定に対して、裁判官は、公的な審議を経ないで独断的に執行されており、患者にリスクを押し付けていると指摘している。中止命令は、州内のすべての患者と介護者に適応される。

介護者に対する患者数制限の不当性を訴えたこの訴訟には、NORMLの法務委員会の ロバート・J・コリー委員 と シーン・マクアリスター委員、さらに、州に医療カナビス活動グループである センシブル・コロラド のブライアン・ビセンテ代表も加わった。


For additional information, contact Brian Vicente at Sensible Colorado at (720) 890-4247 or Keith Stroup, Esq., NORML Legal Counsel at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7295


●テキサス州、軽微なカナビス所持に警察官の裁量を認める法
2007年7月5日 - アメリカ・テキサス州オースチン発

この9月に発効するテキサスの州法では、軽微なカナビス違反者に対して、逮捕する代わりに出頭命令を発行して済ませることを警察官が選択できるようになった。この新しい法律は、一部の軽微な犯罪の起訴にかかわる刑事犯罪のコストを削減する目的で議会を通過した。

下院2391号法案 では、警察官の裁量で、クラスAまたはBの軽犯罪を犯した者に、法定に出向くことを強制条件にした出頭命令を発行することができるようになっている。被告人が出頭命令の期日までに法定に来ない場合には、逮捕状が発行される。

テキサス州法 では、4オンス以下のカナビス所持は、最高1年の懲役および4000ドルの罰金の軽犯罪になっている。4分の1以下のカナビス売買の場合も軽犯罪になっているが、多量のカナビスを所持または売買の場合は重罪が適応される。

FBIのデータによれば、テキサス州では、カナビス事犯での逮捕の 約95%が軽微な所持違反 になっている。

下院2391号法は、2007年9月1日から発効することになっている。


For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7296


●医師のドラッグ・テスト技量不足
2007年7月5日 - アメリカ・フロリダ州ジャクソンビル発

オピオイド管理ジャーナルの最新号に掲載されたデータによると、患者の尿テストを担当する医師がしばしば結果を誤って解釈していることが分かった。

調査では、オピオイド治療を受ける患者の尿検査のモニターを専属に担当する医師に対して、7問の多項選択方式のアンケートを実施している。その結果、7問すべてに正しい回答をした人は皆無で、半数以上が正解だった人は30%しかいなかった。

研究者たちは、「患者のドラッグ使用を調べるためにドラッグ・テストを担当している医師の技量不足により、検査結果が誤って解釈されている。この調査によって、医師教育の改善の必要性が明らかになった」 と結論づけている。

2006年に発表されたハーバード大学医学部の 
研究 では、患者のドラッグ・テストを義務付けられている小児科医のほとんどが、検査を適正に実行する方法や結果を正しく解釈する方法を知らなかった、と報告されている。


For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Urine drug test interpretation: what do physicians know?" appears in the Journal of Opioid Management.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7297