Weekly News

2007年8月23日


カナビスはアルコールやコカインとは違い、暴力行為を引き起こさない
デンバー市、11月にカナビス取締りの非優先化を求める住民投票
ウォレン・ウイルソン・カレッジが最も「ハイ」なラニーング・スクール



●カナビスはアルコールやコカインとは違い、暴力行為を引き起こさない
2007年8月23日 - カナダ・ブリティシュコロンビア州ビクトリア発

中毒行動ジャーナルに掲載された多変量解析の結果によると、カナビスのみの使用では暴力を引き起こさないことが分かった。

ビクトリア大学中毒研究センターの研究チームは、薬物中毒治療を受けている被験者を対象に、暴力行為を犯す直前の数時間にカコイン、アルコール、カナビスを使っていた頻度を調べた。また、向こう見ずさ、衝動性、法の軽視度合のような暴力行為に結び付く個人的な特質も計算に入れて評価を行っている。

その結果、「共変量を比較分析したところ、アルコールとコカインの使用は暴力と著しい関連が認められ、その薬理的な効果が暴力行為を引き起こしていることが考えられる。しかしながら、カナビスの使用頻度については、他の要素と比較しても暴力との著しい関連は認められなかった」 と報告している。

この結論は、カナビスが暴力行為の引き金になるという主張を否定した最近の2件の政府報告書の見解と同じになっている。その一つは、2002年に発表されたカナダ上院の報告書で、「カナビスを使用したユーザーが、使用したという以外の犯罪を犯すことはなく、カナビスの使用で攻撃性や反社会的行動が増えることもない」 と 
結論 を書いている。

2番目の報告は、イギリスのドラッグ乱用諮問委員会が2002年に発表したもので、「カナビスはアルコールとは一つの面で大きく異なっており、向こう見ずな振舞を増やす様子は見られない。このことは、滅多に、カナビスが他者または自分に対する暴力を引き起こさないことを示している。これに対して、アルコールは、故意の自損行為や家庭内の事故や暴力の主要な原因になっている」 と 報告 している。

もっと最近の報告としては、2005年の損傷・感染症・救命救急治療によるトラウマ・ジャーナルに掲載された約900人のトラウマ患者に対する ロジスティック回帰分析 で、カナビスの使用単独では、入院を必要とするような暴力または非暴力による損傷のどちらも起きていないと結論を書いている。これに対して、アルコールとコカインは暴力関連の損傷を引き起こすとしている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Predicting violence among cocaine, cannabis, and alcohol treatment clients," will appear in the journal Addictive Behaviors.

Additional audio commentary regarding this study is available on the August 15, 2007 broadcast of the NORML Audio Stash at: http://audio.norml.org/audio_stash/NORML_Daily_AudioStash_08_15_2007.mp3

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7337


●デンバー市、11月にカナビス取締りの非優先化を求める住民投票
2007年8月23日 - アメリカ・コロラド州デンバー発

デンバー市では、この11月に、市警察がカナビス法の執行を重視しないように求める住民投票が実施されることになった。

この住民投票は、
シティズン・フォー・セイファー・デンバー が提案したもので、デンバー市の警察と法律事務所に対して、成人のカナビス使用に関連する取調、召喚、逮捕などの活動の優先順位を最も低くさせることを目指している。また、カナビス法の執行にともなう警察の活動を監視するために、「マリファナ政策検証委員会」の設置と11人のメンバーの任命を求めている。

2003年には、シアトルで 同様の住民条例 が通過しており、市全域のカナビス逮捕者数は75%も減少している。最近では、カリフォリニア州サンタクルズモンタナ州ミズーラミズリー州コロンビア などの市でも同様の条例が成立している。

デンバーの住民条例推進者によると、市内のカナビス軽犯罪逮捕者数が2005年から2006年の間に急増しており、現在では 記録的レベル に達しているという。

デンバー市では、2005年に、21才以上の市民のカナビス1オンスまでの所持に対する民事および刑事罰を廃止することを求めた 条例案が認められている。しかしながら、地元警察は市条例を無視して、軽微なカナビス所持違反に民事制裁金を科すことを強制している州法を盾にして取締りを行っている。

11月の住民投票のキャンペーンの先頭に立つSAFERのメイソン・ツーバット代表は、「デンバー市当局は、警察や法律事務所に対して成人の逮捕や起訴をしないように指導できるはずですが、彼らは市民と対決することを選び、州のカナビス所持法をいたずらに執行しているのです」 と語っている。

For more information, please visit: http://www.saferchoice.org.

Additional audio commentary regarding the proposed initiative is available on the August 23, 2007 broadcast of the NORML Audio Stash at: http://www.normlaudiostash.com

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7338


●ウォレン・ウイルソン・カレッジが最も「ハイ」なラニーング・スクール
2007年8月23日 - アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク発

今週発表されたプリンストンの年次調査資料集「ベスト366カレッジ」によると、ノースカロライナ・アシュビルにあるウォレン・ウイルソン・カレッジが全米で最もカナビス・フレンドリーなキャンパスにランクされている。この報告書は、全国の大学生12万人を対象にインタビューを行い、その結果を学業成績や人生のクオリティなどを始めさまざまなカテゴリーでランク分けしている。

今年の「ハイ」なラニーング・スクールには、トップのウォレン・ウイルソン・カレッジに次いで、ニューヨーク州のバード・カレッジ、バーモント大学、カリフォリニア大学サンタクルズ校、オレゴン州のルイス・クラークカレッジがランクされている。一方、最もカナビス・フレンドリーではないキャンパスのトップ20の第1位には、USエアーフォース・アカデミーがランクされている。

ウォレン・ウイルソン・カレッジは、以前にも、アメリカで最も政治活動が盛んなキャンパスの一つに選ばれている。