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2008年3月27日


カナビス非犯罪化法案、遂にアメリカ連邦下院議会にも
カナビスを非犯罪化しても、使用人口は増えない
第5回カナビス治療に関する臨床カンファレンス、来週開催



●カナビス非犯罪化法案、遂にアメリカ連邦下院議会にも
2008年3月27日 - アメリカ・ワシントンDC発

アメリカ連邦下院のバーニー・フランク議員(マサチューセッツ、民主)は、近々、節度あるカナビス・ユーザーに対する逮捕権限を連邦政府から剥奪する法案を議会に提出することを表明した。この発言は、先週金曜日、
NORMLの評議委員 も務める俳優の ビル・マハール氏 が司会する全国テレビ放送の 「リアルタイム・ウイズ・ビル・マハール」 ショーの中で出てきた。

「政治家は、この問題に対する世論をキャッチアップすべき時期にきています。カナビスを吸ったことで人々を刑務所に入れるなどという考え方は全くバカげています。」

フランク議員の考えている法案では、個人使用目的での100グラムまでのカナビス所持について、連邦のすべての罰則の対象から除外することを求めている。この法案が通過すれば、カナビスを使用する成人は、もはや逮捕されることも刑務所に入れられることもなくなるばかりではなく、罰金すら科せられなくなる。また、営利目的ではない譲渡に関しても1オンス以内ならば何の罰則もなくなる。

フランク議員のスタッフたちに混じってこの法案の草稿の作成に関わってきたNORMLの創始者で法律顧問でもあるキース・ストロープ氏は、「この法案が成立すれば、1937年にカナビスが禁止されて以来、初めて成人のカナビス使用・所持・非営利目的での譲渡が合法化されることになります」 と語っている。

法案は、36年前の1972年に発表された政府の カナビスとドラッグ乱用に関する委員会 (シャーファー委員会)の報告書で示された基本勧告を組み入れたものになっている。報告書には、「カナビス使用による実際の害の可能性はそれほど大きなものではなく、個人の行為に刑事犯罪法で介入するには十分な正当性が認めらない。そのようなアプローチは、われわれの社会では最大限に避けるようにしなければならない」 と書かれている。

現在では、12の州 と いくつもの市で カナビスを非犯罪化する州法が施行されているが、いずれの州法でも軽微なカナビス事犯に対して刑事罰の対象から除外している。また、これらの州法の導入によってカナビスの使用が増えることはないことも明らかになっている。

実際、さまざまな報告書で、厳格な罰則を適応してもカナビスの使用率には影響しないことが示されているが、政府の委員会が実施した 研究 でも、「収集してデータを総合的に検証した結果、非犯罪化によって、カナビスの使用状況や若者たちのカナビス使用に対する態度や考え方が影響を受けることはないと結論できる」 としている。

現在、ニューハンプシャー州 と バーモント州 の議会でもカナビスの非犯罪化が検討されている。また、この11月の選挙では、マサチューセッツ州で非犯罪化を求めた住民発議が投票にかけられる見通しになっている。

CNNとタイムズ・マガジンが実施した全国世論調査では、アメリカ成人の72%の人がカナビスの非犯罪化に賛成している。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel or Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7563


●カナビスを非犯罪化しても、使用人口は増えない
2008年3月27日 - オランダ・アムステルダム発

精神医学カレント・オピニオン・ジャーナールの今月号に掲載された科学的検証レビューによると、カナビス法を寛大でリベラルなものに変えても、社会全般のカナビス使用が増加することのないことが示された。

さまざまな報告書を検証した結果、「カナビスを使う大多数の人たちは使用期間も限定されており、ネガティブな影響についてもニコチンやアルコールやコカインなどの他の嗜好ドラッグに比較して小さく、一般的にネガティブが影響を受けることはほとんどと言ってよいほどない」 と書いている。

「カナビスを犯罪とし禁止しても、カナビスの使用率を低下させるようなことは全くと言ってよいほど起こらず、リスキーな使い方のパターンも変化しない。しかし一方では、禁止法の下では、ユーザーが犯罪に巻き込まれたり、司法システムとの厄介が増えて、将来にネガティブが影響を与えている。」



●第5回カナビス治療に関する臨床カンファレンス、来週開催
2008年3月27日 - アメリカ・カリフォルニア州パシフィクグローブ発

ペイシェント・アウトオブタイム が主催する 『第5回カナビス治療に関する臨床カンファレンス』 が、4月4〜5日にカリフォルニア州パシフィック・グローブの アシロマール・カンファレンス・センター で開催される。このカンファレンスにはカリフォルニア看護師協会、カリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部、モンタレー・ベイのカリフォルニア州立大学も協賛している。

今年のカンファレンスには、カナビス研究で国際的に知られた研究者が多数出席することが予定されている。講演者には、イスラエル・ヘブライ大学医化学薬品部のナタラヤ・コーガン、スペイン・コンプルテンセ大学分子生化学部のマニュエル・グズマン、カナダ・マクギル大学家庭医学&麻酔学部のマーク・ウエアー、などの各氏が名を連ねている。

また、多数の患者支援グループや医学専門家も加わっている。その中には、カナビスと肺癌の研究で知られたUCLA・デビッド・ゲッフィン医学研究所のドナルド・タスキン氏や、ジャマイカのカナビス研究で知られるシカゴ・ラス大学看護学部のメラニー・ドレハー氏も含まれている。また、NORMLからも、ポール・アルメンターノ副事務局長が出席することになっている。

このカンファレンスは、カリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部からも正式な認定を受けている。

Conference agenda and registration information is available online at: http://www.medicalcannabis.com/.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7565