アメリカ・オレゴン州

カナビス合法化発議の署名活動開始

Source: kgw.com
Pub date: 7 July 2008
Oregon: Supporters push to sell marijuana in retail stores
http://stash.norml.org/2008/07/07/
marijuana-initiative-would-allow-pot-sales-at-oregon-liquor-stores/


アメリカ・オレゴン州で、アルコール販売店で同時にカナビスも販売できるようにする住民発議の署名集めキャンペーンが開始された。この住民発議は、『オレゴン・カナビス・タックス・アクト』 で2010年11月の住民投票の実施を目指している。

発議では、21才以上の成人にカナビスを販売できるようにすれば、州の一般財源として年間数億ドルの確保が見込め、また、これによって州民の税の負担を軽減する一方で、徴収した税金の数パーセントを使ってドラッグの乱用に対する教育や治療も行なえるとしている。

実地プログラムでは、カナビスの栽培と販売は、州からライセンスされた個人だけに認められるようになっている。また、栽培されたカナビス一部は、オレゴン医療カナビス・プログラムの認定患者にも直接配布されることになっている。

さらに発議では、産業用ヘンプの栽培も認めるようになっている。このことでヘンプがすぐにオレゴン州最大の換金作物になるとしている。

発議の支持者たちは、州によるカナビス販売への課税によって毎年3億ドルの歳入が容易に得られ、また観光やその関連事業にも少なくとも5000万ドルがもたらされると見積もっている。

発議の住民投票を実施するためには、2010年7月2日までに最低でも8万2769人の有権者から有効な署名を集める必要がある。発議が州総務省から正式に認められれば、2010年11月に投票が行われる。

1990年代にも似たような発議が2回提案されたこともあるが、そのときは十分が署名が集まらずに投票には至らなかった。

オレゴン・カナビス・タックス・アクト全文
署名キャンペーンの開始を伝えるニュース

現在、カリフォルニア州でも カナビスの合法化を目指す発議 の署名運動が行われている。この発議では、州憲法を修正して、個人のカナビスの栽培・売買・所持を可能にして、スタンプとライセンスでコントロールするようになっている。署名集めの期限は2008年9月5日で、70万人の有効署名が必要となっている。
Marijuana Legalization. Individual Rights. Constitutional Amendment.

また、カリフォルニア州では、ジャック・ヘラーたちも 『カリフォルニア州カナビス・ヘンプ&ヘルス発議2008』 で、カナビス所持・栽培・運搬・配布・嗜好目的での成人使用に対して州の刑事および民事罰の対象としないことを求めて、昨年の12月から署名集めを始めていたが、資金不足もあって中断に追い込まれている。
カリフォルニア州、カナビス合法化発議の署名集め始まる  (2007.12.11)

カナビスの合法化を求めた住民投票は、2006年11月に コロラド州 とネバダ州でも行われた。どちらも過半数を獲得できずに否決されたが、41%と44%の賛成票を獲得している。

現在のアメリカでは、カナビスの合法化を支持する人は長期的には増えているものの、世論調査でも最大で46% どまりで、最近はやや停滞気味になっている。


Who Supports Marijuana Legalization?  Gallup, 2005.11