スイス連邦

カナビス非犯罪化国民投票実施へ

Source: NORML Daily Audio Stash
Pub date: 14 July 2008
Switzerland to vote on national cannabis decrim initiative
http://stash.norml.org/2008/07/14/
switzerland-to-vote-on-national-cannabis-decrim-initiative/
Swisster - Backing grows in Bern for marijuana decriminalization


スイスでは、連邦の4政党が結集して、成人のカナビス使用の禁止を改める国民投票(レファレンダム)を行うことを求めている。同様の法案は4年前にも議会で審議されたが、2003年の総選挙で過激な移民政策を掲げて4位から第1党に躍進した国民党に反対されて否決されている。国民投票が実施されることになれば、投票は11月30日に予定されている。

今回結集したのは、4大政党のうちで国民党を除く、急進民主党、キリスト教民主党、社会民主党の3党と緑の党で、カナビスを非犯罪化することを主張している。各党の代表は7月4日に集まり、18才未満の未成年には厳しく禁止する一方で、成人のカナビス使用を規制・管理する発議の支持を発表した。

代表たちは、この提案が、カナビスの使用を合理的にコントロールできる理性的政策であり、現在の禁止法よりも好ましいと延べ、国民にこの提案に賛成するように訴えている。

また、未成年の使用を禁止することで若者たちを効果的に守ることができるとともに、成人がカナビスを使うかどうかはそれぞれの個人の選択に委ねることができると主張している。

アールガル県選出の緑の党のゲリ・ミュラー議員は、「 議論では感情を抑えることが必要です」と語り、また、バレー県選出の社会民主党のステファン・ロッシーニ議員は、「これは、カナビス使用による害を最小限にするという問題ではなく、ドグマ的議論を越えて、良識を発揮できるかどうかという問題なのです」 と話している。

スイスでも、カナビスは公式には禁止ドラッグになっている。しかし、個人使用のために少量所持は多くの県で容認されており、現行の禁止法ではカナビスの使用を減らすことができていない状態にあることも、法律の変更を求めている理由になっている。

ベルン県選出の急進民主党のクリスタ・マルクワルダー議員によれば、スイス(人口約750万人)でカナビスをオケイジョナルあるいは毎日のように使っている人は50万人で、年間2万7500人以上(2005年)が警察の厄介になっているが、警察や司法関係当局に不必要な過重業務を強いる結果になっていると言う。

スイスは、1980年代の終わり頃には、リベラルなドラッグ政策で有名になったが、4年前に政府から提案された同様の法案が議会で否決されて、世論に変化が見られた。また、以前に提案された発議では、公式に支持を表明したのは社会民主党と急進民主党の2政党だけだったが、今回は4政党に増えている。国民投票では、再び世論が変化して振り子が元に戻ったどうかが試されることになった。

スイス連邦議会、カナビス合法化国民発議を否決  (2007.12.10)

The Swiss experience  by Ed Rosenthal (01 Mar, 1999)
Swiss pot evolution  by Pete Brady (01 Aug, 2003)
Swiss cannabis grower makes a movie  by Pete Brady (03 Oct, 2002)
Green Goddess  (youtube)