もと反ドラック・ロビイスト
医療カナビス・ロビイストに転向
Source: The Hill
Pub date: 14 Aug 2008
Former anti-marijuana lobbyist switches sides
Author: Mike Soraghan
http://thehill.com/leading-the-news/ former-anti-marijuana-lobbyist-switches-sides-2008-08-14.html
これまで連邦議会で医療カナビスの審議が行われると、ディビッド・カラハル氏は、ドラッグフリー・アメリカ・ファウンデーションの副理事長として、医療カナビスの合法化に反対するために議事堂のホールを盛んに行き来してロビー活動をしてきた。
だが現在では、カナビスの医療使用を認めるためのロビー活動に加わって、出来ることは何でもする決意を示している。これまではまだ誰からも声を掛けられていないが、医療カナビスに対する連邦の強制執行をやめさせることを求めた修正法案を提出しているモーリス・ヒンチー議員(ニューヨーク、民主)に宛てた手紙の中では、彼はこれまでの見方を180度変えて、今後は、カナビスには医療価値があるという立場を取ると宣言している。
カラハル氏は、「つまり、これまで、ある視点を持っていた個人が、今では別の視点を持つようになったということです」 と言う。
フロリダ州セントピーターズバーグを本拠とする組織を昨年の10月に離れたカラハル氏は、今では教職に戻っている。大学の名前は控えるがと断りながらも、「ドラッグ・倒錯・犯罪」 を担当しているという。
「ドラッグフリー・アメリカ・ファウンデーションを離れて、この問題を新しく見つめ直す機会が訪れたのです。もう、偽善ゲームには加わりません。」
彼がドラッグフリー・アメリカ・ファウンデーションに加わったのは2006年6月で、組織のカリビナ・フェイ理事長は、カラハル氏の25年にもおよぶ刑事裁判と福祉サービスの経験を絶賛しながら、「彼の反ドラッグ哲学とその実践経験は、わがファウンデーションの副理事長に最も適合している」 と語っていた。またカラハル氏は、反ドラッグを掲げるYMCAのマネイジャーに指名されていたことでも知られている。
「グループに加わった時点では、医療カナビスへの対応は完全には決まっていなかったのです。ですから、カナビスには本当に医療価値があるのかという問題に取り組んだのです。あるというエビデンスと、ないというエビデンスの両方がありました。」
ヒンチー議員の宛てた手紙では、医療カナビスを規制管理する州の権利と、医師と患者の関係などについて、7つのポイントを列挙している。「今日では、医療カナビスの問題などで連邦政府が州に介入する必然性は少なくなってきているのです。」
ドラッグフリー・アメリカ・ファウンデーションは新聞記者からカラハル氏を手紙のことを聞かされるまでは、彼が転向したのは知らず、不意打ちを喰らった格好になっている。しかし、今年はヒンチー・ロールバッハー修正法案は議会では審議されない ことが決まっており、医療カナビスが認められることはないと強調している。
ファウンデーションのジョン・パストビック広報官は、「一人の人間が立場を変えたからといって、そちら側の信頼性が何ら増えるわけでもないと考えています」 と語っている。
|
その最もよい例が ボブ・バー だろう。彼は、1998年11月にワシントンDCの住民投票で成立した医療カナビス法に対して連邦の予算を拠出しない法案で提出して成立させ、実質的に医療カナビス法を潰している。医療カナビス擁護グループからは最大の敵とみなされていたが、2007年3月に医療カナビス支持を表明し、現在ではリバタリアン党の大統領候補として医療カナビス政策を訴えている。
また、ドラッグ取り締まりの最前線で活躍していた元警察官や法執行関係者が中心になって組織された LEAP では、ドラッグの全面合法化を掲げて運動に取り組んでいるが、設立5年でメンバーは1万人を越え、支持を急速に拡大している。
イギリス でも、先日、ブレア政権で反ドラッグ政策を担当していた高官が、ドラッグの全面合法化を訴えている。