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2008年9月4日


市販ヘンプ食品を食べてもドラッグテスト陽性にはならない
イギリス、カナビスの効力はダウングレード以降25%下がっている
ハワイ州ハワイ郡、カナビス非優先化発議を11月に住民投票



●市販ヘンプ食品を食べてもドラッグテスト陽性にはならない
2008年9月4日 - アメリカ・メリーランド州ロックビル発

分析毒物学ジャーナルの7・8月号に掲載された 
調査 によると、最近市販されているヘンプ食品(オイルや栄養バーなど)には、ドラッグテストで陽性反応を引き起こすほどのTHCは含まれていないことが明かになった。

メリーランド州にある米軍医薬品検察官事務所の研究チームは、79種類のさまざまなヘンプ製品についてTHCの含有量を調べた。通常、ヘンプシードにはTHCは含まれていないが、種子自体はTHCを含んだ包葉にくるまれているので、オイルの製造過程で混入する可能性があることも知られている。

一部のヘンプオイル製品ではTHCに陽性反応を示すものもあったが、水をベースにした製品(ヘンプティーやヘンプビール)では、油溶性のTHCは2.5ng/ml以下で、ごく僅かしか含まれていなかった。ヘンプオイル製品についても、全体平均では、10〜15年前に検出されたレベルよりもはるかに低くなっている。以前のレベルでは、摂取と陽性反応には関連性が認められていた

また、今回調査した製品の半数以上からは、THCが全く検出されなかった。

この結果について研究者たちは、「今回調査した市販されているヘンプ製品のTHCの量は、過去に報告された数値に比べて著しく低くなっていることが示された」 と結論づけている。

「この結果として、これらの製品を摂取してTHC代謝物のレベルが連邦政府のガイドラインである15ng/mlの閾値よりもはるかに低く、実質的に、尿検査で陽性の原因になることはなく、考慮する必要はない。」

2001年以前に行われた 同様の分析調査 では、一部のヘンプオイル製品にTHC陽性になるものも見つかっている。これらの結果を受けて、産業用ヘンプ協会では、職場でのドラッグテストの支障にならないTHCレベルにまで下げることを保証した 「テスト保証」 と呼ばれる自主基準を設けている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Paul Armentano, NORML Deputy Director.

Full text of the study, "Delta-9-tetrahydrocannabinol content of commercially available hemp products," appears in the Journal of Analytical Toxicology.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7690


●イギリス、カナビスの効力はダウングレード以降25%下がっている
2008年9月4日 - イギリス・ロンドン発

イギリスのガーディアン紙に 
掲載 された法医学局のデータによると、押収したカナビスの平均THC効力は、カナビスの分類が ダウングレード されて少量の所持では逮捕されなくなった2004年に比べて、2007年には25%も下がっていることが分かった。

カナビスのTHC含有量は、2004年には12.7%で、2007年は9.5%となっている。

今年の5月には、ジャッキー・スミス内務大臣は、カナビスの効力がおよそ3倍にも増えているとして、カナビス分類をアップグレードして、所持を逮捕の対象にして最高5年の懲役刑にする計画を 発表している。大臣のこの発表のすぐ前には、ゴードン・ブラウン首相も「現在では、ストリートで密売されているカナビスの効力が 致死的な品質 までになっている」 と主張していた。

スミス大臣の決定は、ドラッグ乱用問題諮問委員会(ACMD)の報告書の勧告も 無視 したものになっている。報告書では、若者のカナビス使用が2004年以降およそ20%も 減っている と指摘している。

法医学局の広報官は、ガーデイアン紙に対して、イギリスのカナビスの平均効力を正確に評価できるほど十分なサンプルは分析できていないとも主張している。

6月にはアメリカでも、カナビスの効力を監視しているミシシッピー大学がアメリカのTHCレベルが記録的に上昇していると発表している。しかしながら、報告書をよく見てみると、アメリカ市場で大部分を占める国内栽培のカナビスの平均THCは 5%以下 で、この数字はここ10年間変わっていないことが分かる。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Paul Armentano, NORML Deputy Director.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7691


●ハワイ州ハワイ郡、カナビス非優先化発議を11月に住民投票
2008年9月4日 - アメリカ・ハワイ州ヒロ発

ハワイ州のハワイ郡では11月の選挙で、カナビスに対する法執行の優先順位をもっとも低くすることを求めた発議の住民投票を行うことになった。

この 
発議 については、住民投票を行うのに必要が有権者の署名が十分に集まらなかったが、郡議会が 5対4 で有権者の賛否に委ねることを決めた。

子の発議が成立すれば、成人のカナビスの24オンス以下の所持または24本以下の栽培については、警察は、捜査や逮捕の優先順位を最も低くするように命ずることのなる。

また、連邦政府がハワイ島のカナビスを根絶する目的で拠出している資金を郡政府が受け取ることも禁じている。

今回と同様の 「非優先化発議」 は、ワシントン州の シアトル、カリフォルニア州の オークランド、ミズリー州の コロンビア、コロラド州の デンバー などでも住民投票で成立している。