ドイツ議会厚生委員会公聴会

専門家全員が

THCとカナビスの治療価値を認める


Source: IACM-Bulletin
Pub date: 26 Oct 2008
Germany:
Experts unanimously acknowledge the medical value of dronabinol and cannabis
http://www.cannabis-med.org/english/bulletin/
ww_en_db_cannabis_artikel.php?id=281#1


ドイツでは、2008年10月15日、議会の厚生委員会でカナビスに医療利用に関する公聴会が開かれたが、合成THC(ドロナビノール)と天然のカナビスが広範囲の病気に治療価値を持っていることがすでに証明されているかどうかを問われて、参加したすべての医療および法律の専門家たちがそう思うと答えた。さらには、現在の状況が患者に不満足なものにしかなっていないとも口を揃えた。

これに対して、医療保健会社の代表だけが、ドロナビノール治療に医療価値があることはまだ十分に証明されていないと主張し、そのような治療に健康保険の適応を義務づけるべきではないと強調した。

今回の公聴会は、国会の緑の党と左派新党のそれぞれから出されていた要請に応えるかたちで開催されたもので、どちらの党も、THC治療に対する健康保険の適応を促進し、ドロナビノールの費用を賄えずにカナビスを治療目的で必要とする患者の犯罪者扱いをやめることを要求していた。

この要求には、ペイン・セラピスト協会や医薬品中毒協会が支持を表明していたが、多発性硬化症協会やドイツ医師会などの他の団体は、認証を受けていないカナビスの自己治療に対して医師が支援することは許すべきではないと反対していた。

だが、カナビスに反対する側も製薬グレードのカナビス製品には支持を表明している。これに対して、医療カナビス協会(ACM)の代表たちは、現在のシステムでは、裕福層は薬局でドロナビノールを買うことができるが、ほとんどの患者にとっては高価過ぎてカナビスの違法市場に向かわざるを得ない状況にあり、階層別に2種類の薬から成り立っていると言う。

医療カナビスを自己治療で利用した患者に対しては、現在は犯罪者扱いになっているが、他に代替のないことが明確に証明されない限りは例外扱いされることはない。