東アジア:日本での大麻使用への懸念が広まる
2008年12月19日
East Asia: Marijuana Use Sparks Concern in Japan | Stop the Drug War (DRCNet)
from Drug War Chronicle, Issue #565, 12/19/08
日本での大麻使用率はヨーロッパとアメリカよりも劇的に低い割合なのだが、警察と少なくとも1社の新聞社が警鐘を鳴らしている。土曜日、毎日新聞社は「日本、大麻危機に取組み」という見出しで記事を出した。
同社は、近頃目だつ多数の大麻での逮捕例を引用し、危機を訴えている。その中には、大学生、力士、俳優、プロのスポーツ選手らが含まれているが、彼らのほとんどは少量の大麻所持、使用で逮捕された。また栽培での逮捕数も増えていると伝えている。
この「危機」の裏には具体的な数字もある-近畿厚生局・麻薬取締部によると、1998年以来、大麻栽培による逮捕は増え続けており、4倍の192件にも上ったそうである。
去年2,373人が大麻法違反で逮捕された。アメリカは日本のおおよそ2.5倍の人口だが、去年には800,000人以上の逮捕者が出ている。
日本の大麻取締法下では、少量の所持でも5年の懲役を科される可能性があり、売人は最高7年の懲役となる。使用による処罰は正式にはないのだが、厚生省は一緒に吸煙する人々は皆でジョイントを所持していると見なされ、罰せられる可能性があり、実際罰せられてきた、と言う。
毎日は、厚生局の情報を信頼しきっている。厚生労働省・麻薬取締部は、人々がなぜこの植物に誘惑されるのかを「注射器を使う必要がなく、カッコいいイメージがある。新しいドラッグユーザーにとって、敷居が低い」せいだと説明している。また厚生省は、THCが「幻覚を引き起こす原因になることがある」そして大麻が「ゲートウエイ(より危険なドラッグへの橋渡しとなる)ドラッグとして知られている」と、警告している。
毎日新聞社はさらに追い討ちをかけるように、長崎大学教授・正山 征洋氏が古いでたらめな話を繰り返す薬学論文も取り上げた。正山教授は言う-「タバコよりも発がん性が高く、健康被害がないというのは大きな間違いである」「使用を繰り返すと、慢性的な無気力状態に似た、無気力症候群(*)、および記憶力の低下の原因となりうる」
さらに悪いことに、麻薬取締部は逮捕される危険を強調した。取締官の一人はこう言った。「逮捕、解雇、学校からの除籍・・・ 人生においてとても重要なことを壊してしまうかもしれない、大麻吸煙のリスクは高すぎる。よく考えろ。そしたらおのずと答えは分かるだろう」
そろそろ、NORML日本支部ができてもいい時機だ。