中南米の元首脳ら アメリカのドラッグ・ウオーは失敗

投稿日時 2009-02-23 | カテゴリ: ニュース速報

THE WALL STREET JOURNAL の記事です。

中南米の元首脳ら アメリカのドラッグ・ウオーは失敗
2009年2月12日(木)

メキシコ・シティ ‐‐メキシコではドラッグにからむ暴力事件の発生が急上昇していることから、3人の元中南米の首脳らが率いる委員会は、ドラッグ・ウオーが、中南米社会を限界まで追い込んだ「失敗」だったと表明した。

リオデジャネイロでの記者たちとの電話会議にて「現状が、ドラッグ・ウオーが失策であったということを示す証拠だ」と、元ブラジル大統領のFernando Henrique Cardoso氏は言った。「我々は他の方法を採用しなくてはならない」

Cardoso氏と元メキシコ大統領Ernesto Zedillo氏、元コロンビア大統領Cesar Gaviria氏らは、中南米政府はもちろんだがアメリカ自身も、方針の中で「タブー」と呼んできた事柄を打開し、アメリカに触発された反麻薬運動を再調査しなくてはならない、と言う。彼らは政府に対して基準の考慮を推奨しており、それには「大麻使用に対する差別」も含まれている。

the Latin American Commission on Drugs and Democracy(中南米・麻薬と民主主義委員会)のレポートでは、アメリカが重点を置く、非合法麻薬使用に対する強圧手段に付随して起こる犯罪的暴力に疑問を投げかけている。最近のブルッキング研究所(*)の調査はこう締めくくられている‐(麻薬の)禁止や撲滅の努力にもかかわらず、懲戒的な方法が麻薬の使用を減らしてこなかったと同時に、世界中の政府は麻薬の供給量に著しい減少をもたらすことに成功していない。

元ホワイトハウスのNational Drug Control Policy(国立麻薬管理局)長官John Walters氏は「我々が麻薬問題について失敗した、何もできない、というのは事実ではない」と、コロンビアの治安の向上を引き合いに出して言った。

バラク・オバマ大統領は、Walters氏の後継者を指名した。
National Drug Control Policyのスポークスマンは、次期長官の任命についてはコメントできないと言った。

このプロセスについて詳しいある民主党員によると、シアトル警察署長のGil Kerlikowske氏が長官就任に検討されていることから、おそらく(彼が)National Drug Control Policyの先頭に立つだろう。

委員会を率いる3人の元大統領らは保守派であり、自国の麻薬売買にまつわる暴力や堕落に立ち向かっている。

レポートでは、アメリカ式のアンチ・ドラッグ戦略は、地方のひ弱な民主的組織を危機にさらし「司法制度・政府・政治制度、そして特に警察」を腐敗させた、と警告している。

また同レポートは、メキシコがアメリカへのコカイン密輸の重要な通過点であることから、麻薬密売人たちがライバルの首を切る(消す、の意?)ことが、お互いを脅しあうためのカルテル同様によく起こっており、それがメキシコを麻薬がらみの暴力に巻き込ませているのだと論じている。

Walters氏は、メキシコとの国境付近での暴力増加の一部分は、犯罪組織が麻薬供給による収入の減少を補うために行っている、人々の密入国や縄張りのための争いを続けているせいで起こった、と言った。

米国の警察官たちだけではなく一部のメキシコの警官たちもこう言う ‐‐ 暴力の爆発的な増加は、重圧下にある組織がぶつかりあっているということを示している。

「もし我々の取組みが失敗だったなら、暴力もなかっただろう」ある米国上官は水曜日に語った。暴力がある現状‐「それは彼ら自身が失敗しているのだ。我々は彼らを排除している。今いちばん最悪な策はそれをやめてしまうことだ」

中南米政府は、麻薬の流出元から阻止するというアメリカのアドバイスに大きくしたがってきた。その方針は少々の影響があった。

コロンビアでは、数ビリオン(アメリカ)ドルの補助金で、軍隊が、麻薬によって資金を得ていた共産主義ゲリラから支配を取り戻し、犯罪率を減少させた。しかし、これもコロンビアでの麻薬の流通量を減らすまでにはいたっていない。

会議においてGaviria氏は、アメリカがとっている麻薬消費を犯罪として取り扱う取組みは失敗に終わった。中南米は、麻薬依存を健康的問題として扱うヨーロッパ方式を取り入れるべきである、と述べた。

(*)アメリカ・ワシントンDCにある中道・リベラル系シンクタンク。

Latin American Panel Calls U.S. Drug War a Failure

いい影響が日本にもきたらいいのですが・・・。漠然と欧米(文化?人?)に憧れる日本人は多いと思いますが、外っ面だけ憧れてるような人たちが多く、ただのコンプレックス丸出しで、そういうのって本当つまんないですね。
考え方なども、いいところだけは見習っていいと思うんですけど、そこは頑固ですね。それとこれとは話が違うのかしら。難しいなあ、この国は。(のの)





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