大麻を合法化すると大麻依存症が問題になるのではありませんか?

投稿日時 2009-03-02 | カテゴリ: FAQ【よくある質問】

Q:大麻を合法化すると、アルコール依存症と同じように大麻依存症になる人が出るのではありませんか?
この疑問には2つの憶測が含まれています。
まず第一に、大麻が非犯罪化や合法化されればユーザーが増えることを当たり前の前提にしていますが、少なくとも初期の混乱期を別にすれば、この前提は自明でもありませんし、むしろそのような例はないと言ってもよいほどです。

また「アルコール依存症と同じように大麻依存症になる」というのは、両方が同じようなものであることを前提にしているようですが、実際にはアルコール依存症と大麻依存症では症状や深刻度が全く異なります。

1996年にカリフォルニアとアリゾナの住民投票で医療大麻条例が成立したのを受け、当時のクリントン大統領がこれまでの研究を総合的に検証しなおすために100万ドルを拠出して行われた調査結果であるIOM報告書でも次のような結論が報告されています。

他の大半の薬物に比らべれば・・・大麻ユーザーの依存性は比較的稀にしか起こらない。 (p94)

要約すれば、大麻ユーザーが依存性に陥ることは余りないが、一部の人たちはそうなることもある。しかし、それでもアルコールやニコチンなどのユーザーほど多くはなく、大麻の依存性は他の薬物の依存性ほど深刻なものになることはない。 (p98)

●MARIJUANA AND MEDICINE Institute of Medicine

また、2008年のイギリス・ドラッグ乱用問題諮問委員会(ACMD)の報告書には、大麻依存症と年齢の関係を示した表が掲載されていますが、一般にアルコール依存症が年齢とともに増加するのとは対象的に、大麻に対する依存性は年齢とともに大きく下がっています。
●ACMD: Cannabis: Classification and Public Health (2008)





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