新潟大学とかっちゃんの対話

投稿日時 2009-03-05 | カテゴリ: 質問と対話

2月27日付、朝日新聞第新潟版に、『広がる大麻汚染に警鐘』と題する記事が掲載された件で、かっちゃんは朝日新聞新潟総局のクボタ局長に問い合わせを行っただけでなく、談話を寄せた新潟大学の樋口教授のコメント内容に疑問を持ち、メールで問い合わせた。その内容を以下に紹介する。




メール文書内容

昨日下記の内容で恐らく学生課窓口にメールを送りましたが、返事と回答を頂きたく、いろいろと調べさせていただきまして再度このメールをお送りします。ご返事回答はメールにてお寄せ頂きたいと思います。
(住所、名前、電話番号も書かないと返事をよこさないというのでこの場所に書きました)

以下、昨日のメールに樋口教授について括弧内の文書を加筆したものです。

本日、朝日新聞に載った大麻についての記事のあまりの酷さに驚いています。

1、大麻は確かにドラッグとして吸引、摂取すれば違法ですが、オランダを初めヨーロッパ各国では個人使用目的で少量所持に限れば逮捕される事はありません。

2、アメリカにおいても連邦法では違法ですが、州によっては個人使用、少量所持については逮捕拘束される事はありません。

3、全アメリカ合衆国内での大麻使用経験者、大麻常習者の割合はオランダをはじめとする、ヨーロッパ各国よりも高い水準にあると言われています。

4、学生が大麻について正しい知識を得ようとすれば、海外に幾らでもそれを紹介するニュースやサイトを通して知る事も出来ます。学生の知識に対する欲求を防ぐ事は出来ません。

5、日本でもカナビススタディーハウスや大麻取締法変革センターなど、大麻は「酒タバコよりも害は少なく、いわれているよりはずっと安全」と研究や論文を基に大麻の安全性と大麻取締法の変革を目指し、大麻の有効利用を目指すサイトが活躍しています。大学がいくら主張してもそこにアクセスする学生の活動を防ぐ事は出来ませんよ。これらのサイトには厚労省や警察や新聞社もアクセスしているようですが、彼らはそこに提供されている海外ニュースや新研究などを通して、「大麻は酒タバコよりも害は少なく、言われているよりずっと安全」と確証を持っているに違いありません。

大麻事犯で取調べ中の刑事が「おれも大麻を吸いたいよ」と容疑者に漏らした話もあります。
又「大麻なんかで逮捕してごゴメンな」といきなり最初に容疑者に話しかけた刑事もいたそうです。

6、大学では、大麻に言われているほど害はない酒タバコより安全だという事ぐらい知っている人は少なからずいるはずです。大麻について警告のメールを全学生に送るそうですが、本当にそう思うなら、根拠をあげて前述のサイトに抗議すべきではありませんか。今まで、そんな大学は一つもないようですが、それ自体、大麻は言われているほど害は少ない、酒、タバコよりずっと安全と常識になっているからではないですか?

7、大学院教授の樋口氏の談話が朝日新聞記事に載っていますが、あまりにデタラメで世界に向けて恥をさらす様な談話の内容です。樋口氏自身が実験や研究などしていないのでしょう。全て、デタラメな伝聞を基にした談話としか思えません。

(樋口氏自身について簡単に調べさせて頂きましたが、大麻については専門外の方ではないでしょうか?そういう方が有力な反対論の存在を無視して一方的な意見を述べるのは如何なものかと思われます。察するに日本薬理学会理事の藤原弘道氏のラットの研究による知識をもとにとんでもないご意見を述べたか、あるいは朝日新聞記者の捏造かも知れません。実際に大麻問題で意見を述べられた医師の方は両論併記のつもりで述べたつもりが、記事として載せられたら一方的なものになってしまったと後で述べられています。)

8、しかし、学生たちに談話の根拠にした実験、研究、論文などについて問われたらどうするのですか?又、海外の研究について聞かれたらどう答えるのですか?問題は新潟大学だけがレベルの低い馬鹿な教授のいる大学で済まされる問題ではありません。日本の大学がこんな程度かと笑いものになる事も大きいですよ。海外からの留学生もいるのでしょう。欧米からの留学生が警告メールをみたら飛び上がって驚くと思います。

日本人としても恥ずかしい限りです。

10、さて新潟大学医学部では医療用大麻についてどう向き合うんでしょう。

以上


記事中の樋口教授の談話(14行4段、写真9行2段上新潟大大学院樋口教授に聞くとある)

■依存性はたばこよりも強い
■性格、攻撃性が増す危険性も

「たばこより害は少ない」「外国では合法」――。そんな誤った認識から大麻に手を染める若者が少なくない。大麻は人間の体にどういう影響を与えるのか。新潟大学大学院の樋口宗史教授(神経薬理学)に聞いた。樋口教授によると、大麻を使用すると、「多幸感」が出て、時間の感覚がなくなる。と、同時に幻覚、幻視などの近く感覚の異常、記憶障害も現れるという。また、ラットに大麻を与えると、性格上、攻撃性が増す、と言う研究結果もあり、人間にも性格に同様の影響が出る可能性があると指摘する。「たばこより害は少ない」という指摘について樋口教授は「大麻が持つ依存性は、たばこよりも強い」と否定。「大麻を慢性的に常用していると、大麻を摂取していないときでも、性格の変化や、幻覚、妄想が起きることがある」。という。
樋口教授は「大麻は、依存性があり、有害だ。特に、人格形成する10~20代に大麻を摂取すると、性格が変わってしまう危険性もある」と警告する。

警告メール(PDF)は以下のとおり
http://www.niigata-u.ac.jp/gakugai/cl/201118.pdf

大麻や違法薬物に関する注意
報道によれば、他大学の学生が『大麻取締法違反』で逮捕される事件が続発し、大きな社会問題になっています。大麻・麻薬を所持することは、法律で厳しく罰せられる『犯罪行為』です。大麻・麻薬の乱用は心身を蝕み、普通の社会生活を送れなくなるだけではな く、他の犯罪の原因となる場合もあります。
もし誘われても勇気をもってきっぱりと断りましょう。
自身が誘われた場合や友人が誘われたことを聞いた場合は、学務部学生支援課「学生なんでも相談窓口」あるいは所属学部等の学務係や学務委員に相談して下さい。

「学生なんでも相談窓口」
Tel : 025-262-7524
Mail : gakumado@adm.niigata-u.ac.jp
新潟大学理事(教育担当)・副学長
生田孝至

健康面の影響については、こちらをご覧ください。

以上ですね。朝日の特集記事は1ページの半分(6段 )の4分の3くらいのスペースで、その中に樋口教授の談話が挿入されていました。全面的に警察に協力の意向が窺われる情けない警告メールです。学生なんでも相談窓口は密告窓口の様なものではないでしょうか。学生向けというより警察向けの警告メールではないでしょうか?
警告文からたどった順序は
http://www.niigata-u.ac.jp/
http://www.niigata-u.ac.jp/index.html
http://www.niigata-u.ac.jp/tobira/zaigaku.html
http://www.niigata-u.ac.jp/gakugai/cl/201118.pdf

です。
pdfファイルの文書中に「健康面の影響について」新潟大学保健管理センターの解説文がありますが、医学部歯学部もある日本の最高学府の学内の保健衛生についてこの程度かと思うとあきれてしまいます。

新潟大学から予想通りのメールによる返答がありましたが、やはり一私人の単なる意見に対しては真面目に対応する気は無いようです。



(私の名前)様

2月27日付け朝日新聞掲載の本学樋口教授コメントへのご意見ありがとうございました。
ご意見承りました。

新潟大学副学長(評価・広報担当)
永山庸男

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〒950-2181
新潟市西区五十嵐2の町8050番地
国立大学法人新潟大学広報室
(担当:総務部総務課広報係)
TEL: 025-262-7000
FAX: 025-262-6539
E-mail: info-nu@adm.niigata-u.ac.jp
HP: http://www.niigata-u.ac.jp/
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樋口教授の談話だけでなく、大麻についての大学の認識も聞きたかったところですが、大学保健センターでお粗末な解説文を載せています。恥ずかしくないんでしょうか?





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