ぢるぢる旅行記 総集編 ねこぢる(青林堂)

投稿日時 2009-03-14 | カテゴリ: 書籍

ぢるぢる旅行記(総集編)ぢるぢる旅行記 総集編 ねこぢる 青林堂

「ねこぢる」といえば、奇想天外摩訶不思議な独特なねこぢるワールドが展開される漫画であるが、このインド・ネパールの旅行記は、そこへいくとまじめなドキュメンタリーという感じもある。
とはいえ、ねこぢるとだんな山野一が、インド・ネパールにいるだけで十分シュールではある。なんか、自分が旅してた時を思い出すんだよね。
そして、インド・ネパールといえばガンジャ(大麻)であるが、彼らは旅の中でそれに積極的にかかわる。ガンジャのことをなごみたばこ(この表現最高)なんて言ってね。これを読むと、ねこぢるワールドはなるほどガンジャの覚醒によって生まれたのかなどと思ってしまう。
さて、いろんなことがおこる。
ガンジャを吸ってお寺に行くと、なんかの楽器がいい具合にこだましていて、持っていかれると飛びまくる話や、ガンジャ初体験興味深々の若者をうまく導いてやってたら、日本人ケチケチ女が乱入してたちまちバッドに飛んでいってしまう話など面白い。
バングラッシーをバナナラッシーと勘違いして飲んで、ぶっ飛んでしまってうんうんうなってる学生を介抱してる話もあるけど、この漫画のちょっと前(漫画は95年ころの話らしい)、私もインドを旅しててバラナシでバングラッシーに出会いました。たいした事ないだろうとたかをくくって、いきなりベリィストロングでいったらぶっ飛んで、久美子ハウスの窓からガンガーへ吸い込まれそうになりました。すごいですね。これ、ガンジャを溶かし込んだヨーグルトジュースね。私の行ったころは、まだおおらかでねえ、「地球の歩き方」にゴードウリヤの交差点のバングラッシー屋が載ってたよ。

で、ねこぢるさんである。
彼女はこんなふうに言う。「私はたっぷりの時間と少々のはっぱがあれば簡単にどこまでも自分の精神を開放することができる。それは忘我といわれるよーな状態で、だんなもある時ストンと入れた事があるそうだ。今まで自分でリラックスしてると信じてた状態は、実はリラックスでもなんでもなくて、その奥にそれと比較にならないぐらい安らかで充足した境地がある事をよーやく発見したのだそーだ。あの世界を一生しらないまま死んでいくのは、なんだかバカバカしー程不幸だと思う。

ガンジャの酔い方はいろいろだよね。超ハッピーに上がることもできれば、ストーンと自分の内面に入っていくこともできる。
結論としては、ガンジャ(大麻)は悪くない。それに関わる人間の思いだけである。そして、ガンジャを通して世の中を見てみれば、その状態の良し悪しもわかる。ガンジャが禁止されてる日本って、あまりハッピーな世の中ではないよね。ねこぢるが生きてたらきっとそう言う気がするよ。





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