「薬物乱用防止に関する情報のページ」を問う

投稿日時 2009-03-23 | カテゴリ: 厚生労働省との対話

正しい知識?厚生労働省のサイトに、「薬物乱用防止に関する情報のページ」というのがある。このページにある「資料」に『「薬物乱用は「ダメ。ゼッタイ。」健康に生きようパート22』というPDFファイルがリンクされている。
これの「21」は、今年1月に当方が『昨年以降に厚労省が入手した大麻情報』として情報公開請求した回答に含まれていた。
公開しようと思っていたのだが、あまりに馬鹿馬鹿しい子ども騙しのような内容のパンフレットだったので、忘れていたわけではないのだが、そのうちアップしようと思って、そのまま放置してしまった。「パート22」という新しい版が出たということは、何か情報が更新されたのだろうか。大麻についての記述は相変わらずだ。次のように書かれている。

大麻を乱用すると、感覚が異常になり、わけのわからない興奮状態になったり、気分が落ち込こんだりします。連用していると、「無動機症候群」といって、毎日ゴロゴロして何もやる気のない状態になります。また、乱用によって、幻覚や妄想などの精神病の症状が出たり、女性も男性も生殖器官に異常がおこります。

しかし、インターネット時代も昨日今日始まったわけではあるまいし、今やカナビス・スタディハウスにアクセスすれば、海外で行われている近年の大麻に関する医学的な研究が膨大に参照できる。厚労省がこんなデタラメで国民を騙せると本気で思っているのだろうか。

「薬物乱用防止に関する情報のページ」には、「大麻に関する正しい知識」というリンクもあり、上に貼った画像はその一部だ。

身体に悪影響があります
大麻の使用により、めまい、嘔吐、平衡感覚障害等がおこる恐れがあり、また長期使用は男性では精子異常、女性では月経異常、胎児への影響等が報告されており、身体に重大な影響を引きおこします。

先日、このパンフレットを作成した麻薬対策課の担当者・下山田氏に電話で話を聞いたところ、このパンフの記述はWHO(世界保健機関)が発行した「Cannabis : a health perspective and research agenda」から引用したのだそうだ。厚労省が所有している最新の大麻情報は、この1997年のWHOレポートだという。このパンフを作成した下山田氏への取材は、近日中に書き起こしをお伝えする。また、このパンフや「健康に生きよう パート22」の内容のデタラメについては、フロッガー医師の協力も頂いて現在検証している。それを基にして、厚労省にも改めて問い合わせようと思う。





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