サイゾー4月号 【今週のマスコミ良かった大賞】

投稿日時 2009-03-24 | カテゴリ: 今週のマスコミよかった大賞

サイゾー4月号サイゾー4月号 【今週のマスコミ良かった大賞】
大麻はなぜ人を魅了するのか?
大麻はなぜ悪いのか?


まず、この記事、ボリュームの大きさにびっくりしました。ほとんどを対談形式で実に6ページも割いてるんですね。なかなか普通の雑誌では無かったよねえ、こういうの。
対談は、薬物の精神面に及ぼす研究の第一人者として福岡大学薬学部教授、藤原道弘氏、大麻吸引経験者、逮捕歴ありの「ショーグン」のボーカリスト、芳野藤丸氏、そして若手エッセイスト山田隆道氏が司会として入って進められてます。
全体的な感想としては、まじめに議論されててためになりました。特に大麻解禁に反対をとる人のスタンスというか思いというものがよくわかります。
藤原教授は解禁には反対ということなので。
まずは、肉体的な弊害はないことが確認されます。これは、酒ほどにも無いということで、酒なら二日酔いのような症状がありますが、大麻は翌日スカッとしてますなんてね。
で、依存症。これは、藤原教授によれば、人間はつらいこと、いやなこととかあると不快中枢に入ります。通常は、そこからなんとか自力で解決策を見つけて這い上がるのですが、大麻はそういう作業を経ずしていきなり快へと導くので、その記憶が残っていて依存症となると。そんな感じの説明です。で、山田氏が藤丸さんに音楽でいきずまったときとか、大麻に手を出したんでしょうかなどとふると、そんなことないけど、大麻を吸うと音がきれいに聴こえるよねなどと言ってます。

藤丸さん、藤原教授の言われたことにピンとこなかったみたいだけど、私も同じですね。不快にあるときに、それからのがれるために大麻を使用して快へと向かうという使い方は過去の経験上ないと思います。むしろ、快にあるとき、より快を感じられるようにという感じかな。あくまで、ポジティブなんですよ。私の知る限りではね。ネガティブ時に使用するとそれこそバッドトリップして、もっと悪くなる気がするし、大麻で快にいたったところで、その時の根本問題は解決しないわけだしね。大麻によって、これはこれでいいんだとか、負の面をポジティブにとらえられるような気づきを得たみたいなことはあるかもしれんけど。

で、常用してるとどうなるかっていうと、無動機症候群となって、なにごとにもやる気がでなくなったり、時間にルーズになったりという症状になりますだって。これに対して、山田氏が藤丸さんに「大麻をしてる時に仕事に遅れたりとかありましたか。」なんて聞くと、「それはない。やるのは休日前にって決めてたし。」「藤丸さんみたいに、やる人が自分をコントロールできる人だといいんですが。」

なんかねえ、私には藤丸さんのほうがニュートラルで、藤原教授のほうが極論でやってるように感じますが。普通のひとはだいたい藤丸氏のようではないんですか。
で、解禁に話がいくんだけど、藤原教授は欧米でも合法というわけではない。一定の条件の中で解放してるだけだ。もともと白人世界は、個人主義がしっかりしており、それぞれが責任をもってできる。日本は全体主義で横並び社会なので解禁なんてしたら絶対うまくいかないという持論を展開しました。

こんなネットが世界中にはりめぐらされたグローバル社会で、その発想はアナクロニズム~って気はしますよ。横並び社会なら、欧米先進国に合わせたほうがいいのでは。少なくとも、先端をいってるオランダは薬物政策に関してうまくいってるばかりでなく、ワークシェアとかも機能してて、幸せそうですよ。

まあ、要するに大麻を封じ込めておきたい側というのは、大麻を解禁すると人々が堕落して社会が悪くなると思ってるようです。
そういう場合は、先にあげたオランダの例を研究してくださいよ。うまくいってるでしょう。個人主義、全体主義はあまり関係ないと思いますよ。それを言うなら、飲酒でも同じでしょう。

逆に、世界が解放へと向かっていく中、日本がかたくなに閉ざしてたら、このグローバルな世の中では世界中の売人が日本に集結して大麻立国なんて皮肉な結果になるかもしれません。
解禁するにせよ、大麻取り締まりを継続するにせよ、今の情報を最新に改めて、仕切り直しの時にきてるのだと思いますと最後は結んでおり、そこは賛成であり、記事自体全体としてはとてもいい充実した内容でした。ようやくこういう議論ができるようになってきたのかなあと感じました。





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