『大麻所持・栽培は重大犯罪です』

投稿日時 2009-04-01 | カテゴリ: 白坂の雑記帳

4月バカにふさわしい動画をご紹介。政府インターネットテレビで公開されている『大麻所持・栽培は重大犯罪です』というプロパガンダです。日本版『リーファー・マッドネス』といったところでしょうか。懐かしの『大麻乱用患者29歳男性の手紙』も登場します。
●大麻所持・栽培は重大犯罪です/政府インターネットテレビ

このようなデタラメの広報を続ける限り、若者は政府の言うことなど信用しないでしょう。既に若者の間で大麻は相当の広がりを見せていることは事実のようですが、大麻だけで心身がおかしくなった者などまず見当たらないだろうし、結局のところ、このプロパガンダで言っているのも、大麻の栽培や所持は重大な犯罪として刑事罰を喰らうので怖いゾ、というだけの話です。そもそも設定が「診察室」や「病室」ではなく、「取調室」のような場面であることが、このプロパガンダの本質を端的に示しています。
『国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部』の和田清氏が登場し、厚労省が大麻有害論の根拠としているWHOの『Cannabis : a health perspective and research agenda』も認めていない「大麻精神病」とか「無動機症候群」などを持ち出していますが、根拠を聞いてみたいものです。
また、マトリの部長が出てきて、大麻の栽培や所持は徹底的に取り締まるからいつかは逮捕されることになるゾ、と、権力を笠に着て恫喝しています。こんなもの、ますます若者から政府を信頼する気持ちを失わせるだけでしょう。

大麻取締法変革センターとは全く異なる立場からですが、薬物問題に取り組んでおられる小森弁護士の解説は参考になります。
●薬物についての脅しと誇張―リーファー マッドネスの教訓
●改めて大麻を考える その17

なぜ少量の大麻所持が重大犯罪とされているのか、政府インターネットテレビでは全く分かりません。分かるのは、日本の薬物政策は、「逮捕してやるゾ」という恐怖政治だということだけです。厚労省は大麻の医学的研究すら禁止し、海外のデータすら持っていないのに、頭ごなしに「ダメ、ゼッタイ、重大犯罪として逮捕するゾ」、というだけなのだから、国家や法律への信頼など、持てるはずがないのです。バカも休み休み、4月1日だけにしてほしいものです。





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