5月から裁判員制度が始まるが、取り調べが適正に行われたのかどうかを確認するためにも、当局に録音と録画を義務付けることは不可欠だろう
取り調べ可視化法案を再提出 民主・社民
民主党と社民党は3日、警察や検察が犯罪被疑者を取り調べる際に、全過程で録画・録音を義務づける、いわゆる「取り調べ可視化法案」を参議院に再提出した。
同法案は、被疑者取り調べでの自白の強要による冤罪(えんざい)の発生や、調書の信用性をめぐって裁判が長期化することを防ぐことなどが目的で、今回の再提出は、5月に裁判員制度が始まることをにらんだもの。取り調べの全過程を録画・録音することや、検察官の手持ちの証拠を公判前に開示することなどが盛り込まれている。両党は、重大事案の取り調べから段階的に実施して、3年以内にはすべての取り調べに適用したいとしている。
同法案は去年、参議院で可決されたものの、その後、衆議院で廃案となっていた。
日本テレビ[3日20時14分更新] 民主・社民、刑事訴訟法改正案を提出
民主党と社民党は、容疑者を取り調べる際のすべての過程をビデオなどで録音・録画して捜査の内容を外部から確認できるようにする法案を参議院に提出しました。
「5月から裁判員制度が始まって、とにかくえん罪事件を生まないということが、とても大事なことだと思っています」(社民党 福島みずほ 党首)
民主党と社民党が提出した刑事訴訟法改正案では、警察と検察に対して、容疑者の供述や取り調べ状況の録音・録画を義務づける、録画などがない供述は裁判の証拠にならない、としています。
また、裁判での混乱を避けるため、検察官は持っている証拠のリストを作成し、裁判が始まる前に被告人や弁護人に開示しなければならないとしています。
民主、社民両党は裁判員制度が始まる5月21日までの成立を目指す考えですが、与党側の賛成を得られる見通しは立っていません。
TBSニュース(03日12:16)
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