チャリファナ青春旅行記(5) 北米編その1・USA

投稿日時 2009-05-27 | カテゴリ: チャリファナ青春旅行

2001年9月、USA・シアトルへと飛び、空港で自転車を組立て、予約してあったユースホステルに向かっていると立体交差があり、ちょうどマリナーズの球場が見えたので、こんな写真を撮っていると、パトカーが前に止まって警官が降りてきた。この立体交差は自転車通行禁止だったらしい。で、チャリを無理矢理トランクに詰め込み、パトカーで近くまで送ってくれることになってしまった。日本でもパトカーなんか乗ったことないのに、アメリカ入国早々パトカーに乗るとは(苦笑)。なるほど、パトカーの後部座席って、中からは開けなれないようになってるのね。
シアトルのユースホステルで3日間ほど準備し、Mt,Rainier国立公園に向かった。坂は日本の方がキツく、アメリカの坂は緩く長いと聞いていたが、シアトルからMt,Rainierはけっこうキツい。キツイ区間を抜けると、森の中のなかなか気持ちの良い道で、キャンプしながらのツーリングが楽しい。ある夜、空き缶などのゴミをテントの脇に置いてたら、動物がガサガサしている音で目が覚めた。「まさか、狼とか、熊じゃないよな…」ガサガサする音は10分以上続き、勇気を出して右手には反撃用のナイフを持ち、マグライトを点けてテントの入口を開けてみたら…、ネズミだった…。これからゴミはビニールに入れてテント内に置いておこう。

ポートランドからは、海沿いのオレゴン・コーストのルートにした。海沿いの景色の良い道で、キャンプ場併設の州立公園が多いのが有り難い。オレゴンコーストのキャンプ場に泊まり歩いているころ、あの9・11テロが起こった。しかし、オレゴンの田舎町はいたって平穏で、キャンプ場では他の客も普通にバーベキューとかしてたので、数日間、全く知らなかった…。9/16に、実家に電話した際に、母親から聞いて初めて知ったのだった。新聞や雑誌を見てみると、「あ~、本当だ!」って感じ。

サンフランシスコに到着して、ようやく9・11テロのVTRを見ることができた。ニュースを見ると、たしかにテロ関係の報道が多い。まさか、こんな事が起ころうとは、夢にも思ってなかったが、NYから遠く離れたサンフランシスコは全く平穏で、今いる国の出来事だという実感もわかなかった。

サンフランシスコからは、ヨセミテ国立公園に向かう。標高3000mのタイオガ峠に向かうだけあって、延々と登り道が続いた。宿泊はまたキャンプ場だが、この辺のキャンプ場には、「テントに食べ物を入れてると動物が荒らしに来るから、食べ物は全てロッカーに入れるように」と、金属製のロッカーが設置されていた。Rt,Rainierではネズミが来たが、稀に本当に熊が出ることもあるらしい…。標高が上がるにしたがって展望も開け、タイオガ峠周辺の景色には本当に感激。

ヨセミテで峠に上ると、次はデスバレー国立公園に向かって下る。ヨセミテからは長~い下り。ちょうど良い勾配で、漕がずに、ブレーキもかけずに4,50km/hの速度で、なんと1時間もオートバイ状態という区間もあった。でも、海の下なんて下り過ぎだよ…、デスバレーとは、標高海面下数十mの、まさに地の果て。当然、クソ暑い。40℃の暑さにやられ、鼻血がたら~っと出てきたりした。

ラスベガスを抱えるネバダ州に入ると、町のあちこちにスロットや小カジノがある。ガソリンスタンド兼コンビニの片隅にまであったのには笑った。ある日、夜になってもキャンプできるようなところが見つからず、渋々40ドルのモーテルに泊まったところ、スロットコーナーがあり、よく分からないままやってみたところ、何か揃って電飾が点滅している。と、係員がやってきて、「Very Good!」と伝票をくれたので、それを両替所に持って行くと、50ドルくれた!よく分からないまま、本日の宿代とメシ代ゲット♪ラスベガスを前に、幸先良いぜ!と意気込んでラスベガスへ。間違えて自動車専用道路に入り、また警官に止められたが、今度はパトカーに乗せられることはなく、次の出口で出てこういう道で行くようにとの注意で済んだ。

さて、いよいよラスベガス。スロットをやってみるが、さっぱり出ない…。小当たりは出ても、結局飲まれてばかり。この方、パチンコを初めてやったときはボロ勝ちして、その後さっぱり出なくなり、初めて宝くじを買ったら1万円が当たったが、その後さっぱり当たらない、またしてもそのパターンか?起死回生に、シドニーで覚えた、ブラックジャックに挑む。3晩カジノに通い、結局買ったり負けたりで、引き分けぐらいだったのでまぁ良かったか。安いキャンプ場ばかり探して、鍋で米炊いてるヤツが、100ドル札出してブラックジャックやってるんだから、ハマるとヤバいね。

さて、次はグランドキャニオンへ。また、ひたすら坂を登っていくと、すごい景色が開けた。さすがは、有名なグランドキャニオン。ここは今でも、エベレストの見える峠、ウユニ塩湖に並ぶ、3大景色の良かったところに入ると思う。日本の山々もかなり綺麗だけど、「スケールではアメリカに敵わん」と思った。ホテルやレストランは高いが、国立公園キャンプ場と、なんとスーパーマーケットもあり、意外と安く泊まれた。

さて、次はメキシコへの国境を目指す。メキシコから中南米各国のほとんどの国の公用語はスペイン語。英語はあまり通じなくなるらしい。スペイン語勉強しなきゃ~とか、メキシコに入れば簡単に葉っぱゲットできるかな~とか考えつつ走る。アリゾナ州フェニックスには格安のユースホステルがあり、3,4日休養することにした。ヒッピーっぽい、すごく良いスーおばちゃんがやっている家庭的な宿で、宿の貸し出し用のチャリを直してあげたら、一泊無料にしてくれた♪おばちゃん、葉っぱ好きでもおかしくない風貌だが、やっぱり宿のオーナーには聞きにくい。他の旅行者から情報が入ったが、結局入手できず。メキシコまでお預けかぁ~。

こうして2ヶ月間、USA西部を縦断し、10月末にノガレス国境からメキシコへと入国した。

次回・メキシコ編 ~入国早々!?~ へと続く





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