最高裁決定文

投稿日時 2005-07-03 | カテゴリ: 桂川さん裁判

平成17年(あ)第820号

決 定

本籍 ×××××
住居 ×××××
桂川 直文


上記の者に対する大麻取締法違反,覚せい剤取締法違反,麻薬及び向精神薬取締法違反被告事件について,平成17年3月11日大阪高等裁判所が言い渡した判決に対し,被告人から上告の申立てがあったので,当裁判所は,次のとおり決定する。

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人金井塚康弘及び被告人本人の各上告趣意のうち,大麻取締法の規定違憲をいう点は,大麻が所論のいうような有害性がないとか有害性が極めて低いものであるとは認められないとした原判断は相当であるから,所論は前提を欠き,その余の弁護人金井塚康弘の上告趣意は,違憲をいう点を含め,実質は単なる法令違反,量刑不当の主張であり,その余の被告人本人の上告趣意のうち,憲法38条3項違反をいう点は,原判決の是認する第1審判決摘示の各犯罪事実が,被告人の自白のみによって認定されたものでないことは同判決の証拠の標目の記載上明らかであるから,所論は前提を欠き,その余は,違憲をいうが,実質は単なる法令違反の主張であって,いずれも刑訴法405条の上告理由に当たらない。

よって,同法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。


平成17年6月28日
最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官  藤田 宙靖
裁判官  濱田 邦夫
裁判官  上田 豐三
裁判官  堀籠 幸男






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