主流メディアが報道: 想定された大麻と統合失調症の繋がりは強くはない

投稿日時 2009-09-13 | カテゴリ: NORML News

主流メディアが報道: 想定された大麻と統合失調症の繋がりは強くはない
2009/9/3 ワシントンDC

ワシントン DC: 国民の間における大麻の使用量の増加は、統合失調症やその他の精神病の診断数の増加とは比例していない事が明らかになった。この事を発見した二ヶ月間に渡る研究が、ついに主流なメディアの報道するところとなった。
「イギリスでの研究は、これまで想定されていた大麻の使用と統合失調症との結び付きに疑問を投げかけた」とオーストラリア放送協会が今週のニュースで報告した。この報道はイギリスと北米を駆け巡った。

この報道に先立って NORMLは、この研究結果を7月2日に雑誌 "Schizophrenia Research" のウェブサイトにて発表していた。

イギリス・キール大学医学部の研究者らは、1996年から2005年にかけてのイギリスにおける大麻使用の動向と統合失調症の発生率を比較した。彼らの報告によると、この期間における統合失調症やその他の精神病の発生率は安定していたか、または減少傾向にあった。一般の国民の大麻消費量は増加していたにも関わらずである。

「予想されていたような統合失調症と精神病の診断数増加は、10年以上の間にも起こらなかった」と研究者らは結論した。「従って大麻の使用と精神病の発生との間には具体的な因果関係が認められない。この事は、大衆の間での大麻使用量の増加によって精神病は増加しない事を示す他の研究結果とも一致する。」

2007年の時点では世界中のメディアが、大麻の使用は後の人生で精神病に罹るリスクを 40 パーセントも高めると報道していた。

先月にもカナダ政府当局は、大麻使用者は統合失調症の疾患リスクを7倍も高めていると公的に主張していた。

より詳しい情報については、NORML 副事務局長ポール・アルメンターノ[paul@norml.org]にお問い合わせ下さい。この研究結果の全文は "Assessing the impact of cannabis use trends in diagnosed schizophrenia in the United Kingdom from 1996 to 2005" の表題で Schizophrenia Research 誌に掲載されます。

Source: NORML News Archive
Supposed Marijuana-Schizophrenia Link Not Strong, Mainstream Media Reports
September 3, 2009 - Washington, DC, USA


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翻訳とコメント by PHO

統合失調症の存在は紀元前から知られていたようであるが、現代に於いても未だ原因が判っていない。原因の判らない病気には様々な仮説が唱えられるものであってそれ自体は自然な事だが、大麻と統合失調症の因果関係は本当に統計的あるいは医学的な根拠に基いて主張されていたのかと言えば、そこには疑わしいものがある。そもそも統合失調症は大麻を喫煙しなくても罹るものだ。

できれば陰謀論を言いたくはないが、実はこれは大麻に対するネガティブ・キャンペーンの一環であったのではないかと考えざるを得ない。簡単に真偽を確かめられないような主張には、反論する事が難しいからである。今回その因果関係を統計的に否定した英国の研究者らの成果は、この点で重要だ。

しかし仮にネガティブ・キャンペーンの事実があったとしても、まだ『財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター』のやっている事に比べれば可愛いものである。『大麻精神病』などという有りもしない病名を臆面無く創り出したマジックについては、私に語るべき言葉など何も無い。

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