骨粗鬆症

投稿日時 2009-09-15 | カテゴリ: 最新科学文献レビュー 2000~2009

骨粗鬆症は骨格が変性する疾患で、骨の組織が劣化する特徴を持っている。骨粗鬆症の患者では、多重骨折などの深刻な身体障害を起こすリスクが高くなる。アメリカ公衆衛生局長官事務所によると、50才以上のアメリカ人では1000万人が骨粗鬆症に苦しんでおり、3400万人がこの病気になるリスクを抱えている。
カナビノイドによる骨粗鬆症の発症抑制の可能性に触れた論文としては1990年代初頭の科学文献に見られるが[1]、現在までのところ、大麻を使った臨床実験はまだ行われていない。
アメリカ科学アカデミー紀要2006年1月号では、イスラエル・エルサレムのヘブライ大学骨研究所の研究者たちが、動物に合成カナビノイド・アゴニストHU-308を投与したところ、骨粗鬆症の進展が遅くなり、骨の形成を刺激して骨密度の低下が軽減した、と報告している[2]。

また2007年にニューヨーク科学アカデミー年報に掲載されたフォローアップ研究では、カナビノイド・レセプターCB2を活性化すると、実験的に引き起こした骨密度の低下が軽減して骨の形成が促進されたと報告している[3]。

彼らは、以前にも、CB2レセプターの無いノックアウトマウスでは、加齢とともに骨密度が低下して人間の骨粗鬆症のような状態になったことも発表している[4]。

エンドカナビノイド・システムにおける骨密度の調整機能についてはまだよく分かっていないが[5]、専門家たちは、カナビノイドとカナビノイド・レセプター・システムが 「骨粗鬆症治療薬の開発において新奇性のある有望なターゲット」 になるだろうと期待を寄せている[6]。

参考文献

[1] Vratislav Schrieber. 1995. Endocrinology 1994-1995. Casopis Lekaru Ceskych (Czech Republic) 134: 535-536.

[2] Ofek et al. 2006. Peripheral cannabinoid receptor, CB2, regulates bone mass. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 103: 696-701.

[3] Bab Itai. 2007. Regulation of Skeletal Remodeling by the Endocannabinoid System. Annals of the New York Academy of Sciences (E-pub ahead of print).

[4] Ofek et al. 2006. op. cit.

[5] Idris et al. 2005. Regulation of bone mass, bone loss and osteoclast activity by cannabinoid receptors. Nature Medicine 11: 774-779.

[6] Bab Itai. 2007. op. cit.

Source: NORML & NORML Foundation
Updated: Jan 18, 2008
Subj: Osteoporosis
Author: Paul Armentano, Deputy Director
Web: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7013


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【転載元】
カナビスの医学研究 | 骨粗鬆症 | カナビス・スタディハウス

(※THC注:転載元のカナビス・スタディハウスでは、解説などが頻繁にアップデートされています。最新の情報を確認するためにも、転載元のカナビス・スタディハウスにアクセスすることをお勧めします。)

 





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