うつ病に関してはもう少し調べる必要があると思いつつも、精神科の論文は読みなれないため、手をつけかねている感じです。そんな中での印象としては(あくまで印象ね)・・・、
- 現在ある抗うつ薬は、とりあえず飲んどけば気分を上げるといったものがほとんど。おかげで、精神科でない素人医者もSSRIなどを安易に出してしまっている。(イイのかな?)
逆にいえば、素人でも扱えるような薬が良い薬として出回りやすいのだと思う。
- 大麻は患者によっては大変不快な経験をし、かえって悪化することがあるらしい。もちろん良くなる場合もあるようだが。
- このような薬剤の場合、通常の薬剤評価がそぐわないかもしれない。
(統計学的な差が求めにくい。また投与法に工夫がいるとすれば施設間のばらつきがでやすい。)
つまり、現在の治験システムだとどこでも簡単にできる治療法ほど、治療効果を証明しやすいから。
- 患者の選択が必要なのかもしれない。病気のタイプによる違いとか。後はカンナビノイドレセプターの亜型によって違ったりしたら面白いな。
- また、大麻の場合サイケデリクスの精神科治療と同様、ただ投薬すればよいというものではないのかもしれない。
心理療法のセッションの中で使っていく、つまり、治療者が患者を導いていくような形で使っていくと良いのではないか。
(LSDもそのような形で探求が始まっている。らしい。)それは、かつてのシャーマニズムに近い形であろう。それには治療者のテクニックが必要になるだろう。
- そういった治療の在り方は古くて新しいものとなるだろう。しかし、シャーマン・メディスンマンの修行は大変そうだな。
- 一般にうつ病とうつ状態が混同してとらえられている様に思う。そのための誤解もあるのではないか。つらいことがあって落ち込むのは病気ではない。そういった事に用いるのは有効かもしれないが、医療と言うよりは嗜好品の分野になる気がする。
本稿の初出:Dr.フロッガーのブログ/うつ病と医療大麻に関する個人的考察
|