ギャラップ世論調査にて大麻「再」合法化への支持率が過去最高値を記録する
2009 年10月19日 NORML支援活動担当ルース・ベルヴィル
2009年度ギャラップ世論調査によると、西部のリベラルな民主党支持者らの殆どが合法化を支持しているとの事だ。どうか驚いたふりをしてみて欲しい。
ニュージャージー州プリンストン ― 10月のギャラップ世論調査では、アメリカ人の44%が大麻合法化に賛成しており、54%が反対している。1970年代後半から1990年代にかけてのアメリカの国民世論では、合法化への賛成率は25%程度に固定されていたが、2000年には31%にまで上昇し、この10年の間には上がる一方である。
今日において大麻の非犯罪化を最も強く支持するのは、自ら認めるリベラル(自由主義)派であり、その内の78%が支持している。対照的に保守主義者らの72%は反対している。大麻の使用が合法であるべきかどうかについての穏健派の意見は割れているが、それでも少し傾いている(51%に対して46%)。
ギャラップ調査からは、この問題における世代交代の影響も見る事ができる。50歳より下の年代では 50% が、また 50 歳から 64 歳までの年代では45%が合法化を支持しているのだ。それに対し老齢者の支持率は28%である。
大麻合法化についての世論はこの10年でますます変化しており、今では過去40年の中で最も寛容になっている。国民による支持率は2000年度から毎年1%か2%ずつ高まっているのだが、このままの割合で推移して行った場合、早ければ四年以内にはアメリカ人の過半数がドラッグの合法化を支持するようになるだろう。
この問題を州政府の税収増加の方策として捉えた時、アメリカ人は大麻合法化に対して中立的である。どのような質問に対しても、アメリカ西部 ― 2010年に住民投票が行われるかも知れないカリフォルニア州を含む ― の住民の53%が合法化を支持すると答えている。
これは大麻が再び合法に「なるかどうか」の問題ではない。いつ、どこで、ど のようにそうなるかの問題なのだ。統計学の権威であるネイト・シルバーの見解では、ベビー・ブーム世代の引退が続く事を除いた他の要因とは無関係に、2022年もしくは2023年までに「再」合法化への支持が60%に達するとの事である。
だが我々NORMLは、今からそうなるまでの間に再び1億1千万人が逮捕されるのを見たくはない。従って我々はあなた方の全員に対し、それぞれの地域の選出議員に接触する事を要請する。シルバー氏は悲観的過ぎるのだという事を証明するのを一緒に手伝って貰いたい。
Source: NORML News
Gallup poll registers most support ever for marijuana re-legalization
October 19th, 2009 By: Russ Belville, NORML Outreach Coordinator
翻訳とコメント by PHO
「合法になるかどうかの問題ではない」とは力強い言葉だ。日本においてはどうも「自分の見解を述べずに黙っている事が美徳である」といったような風潮があるように思われるが、そんな美徳は犬にでも喰わせれば良いのであり、マスメディアが作るのではない本当の世論はどのような構成になっているのだろうか。実態が見えなくては考察もできず、もどかしいばかりだ。そもそも日本ではこのような世論調査が行われた事も無さそうだ。
この記事にはアメリカにおけるリベラルと保守についての言及があるが、とりわけこの対立軸においては、その意味するところが国によって大きく異なるのが常である。アメリカにおける「リベラル」「保守」の概念と日本のそれもかなり違う。これについて詳しく説明できるほどには私には知識も理解も足りないので、原文をそのまま訳す事に留めた。注意して欲しい。
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