麻枝光一トーキングレボリューションのお礼と報告

投稿日時 2009-11-02 | カテゴリ: お知らせ


遅くなりましたが、10月30日の「麻枝光一トーキングレポリューションvol.3」にご来場頂いたみなさん、ありがとうございました。とても楽しい濃密な時間を過ごすことでき、感謝しています。
当日は、トークイベント開始前に、早稲田大学法学部の学生たちから取材を受けました。一連の狂気に満ちた「大麻汚染」騒動では、同大の学生も麻薬取締部に検挙され、家宅捜索を受ける場面が何度も何度もTBSやNHKなどのテレビメディアで放送されました。その学生は退学処分になっています。いったい、彼が何をしたというのでしょうか。ちょっと大麻を室内で栽培しただけの話で、誰に危害を加えたわけでもないのです。思考停止のマスコミにリンチのような扱いを受け、あったはずの将来を閉ざされる。果たしてそのような社会的制裁が必要な犯罪でしょうか。
幸い、取材に来た早稲田の学生たちは、しっかりとした論点を設定し、問題の本質に迫ろうとする姿勢がありました。ぜひ、このようなバカげた現実を変えるために、若者たちにはマスコミや霞ヶ関に騙されない精神を涵養してほしいと願っています。

トークイベントでは、ゲストの武田邦彦中部大学教授のお話が圧巻でした。私は武田教授のサイトを毎日楽しみにしている一人で、『大麻ヒステリー』や『暴走する偽環境ビジネス』も拝読しており、お立場は知っていましたが、やはり言葉を直接聞くと迫力がありますね。学問の自由が憲法で保障されているのはなぜか、学者の学問的な誠実さとは何か、日本人の誇りと大麻について、実に明朗闊達で、自由な精神をお持ちの方であることを改めて肌で感じました。

ロフトのパソコンが不調だったこともあり、私は相当な時間を注ぎ込んで用意した内容の3分の1も話せませんでしたが、武田教授の学者魂に満ちた言葉をすぐ横で聞くことができ、刺激を受けるのと同時に勉強になりました。

当サイトの左側の目次「▼資料」に「◆ダウンロード用PDF資料」のコーナーを作り、印刷できるようにした「IOM報告Q&A」のPDFを会場に置きましたが、そのPDFを作ってくれたbakabongさんも来てくれて、初めてお会いしました。旧知の方も見えていて挨拶はしましたが、せっかく来てくれた人たちとゆっくり話す時間がなくて残念でした。前田さんが準備している「NPO法人・医療大麻を考える会」の池袋事務所も使えるようになったので、勉強会や親睦会などの際に最悪の合法ドラッグ、アルコールを持ち込んで、まだお会いしたことのない人たちともじっくりとお喋りする時間を作れるだろうと思って楽しみにしています。
THCとは別の取り組みで頑張っている人とも初めてお会いし、名刺を頂きました。居場所は異なりますが、それぞれの持ち場で前進し、協力しあえるといいですね。

それと、医療大麻を試してみたいという方からの相談を受けました。嗜好目的の大麻とは無縁とのことで、自らの疾病を緩和する目的で使ってみたいとのことでした。その方が手にしていたのは、カナビス・スタディハウスの、あるページを印刷したもので、病名で検索して辿りついたのだそうです。しかし、残念ながら、現状では自らの病を癒す目的で大麻を使っても、それは懲役刑になる行為です。今後、医療大麻の制度化を求める取り組みをする点などについてお話することしかできませんでした。申し訳ない思いに駆られました。そして、このように、海外の現実、医学的な事実が、ネットを通じて日本社会に広まるにつれ、政策の不備と矛盾が拡大し、行政は信用と信頼を失い続けることでしょう。
1日も早く、疾患を抱える人たちが安心して大麻を医療的に使える日本にしなければならないと痛感しました。

トークイベントの様子は、第1回から取材してくださっている「たかじんのそこまでやって委員会」の編集長氏が来てくれて、さっそく会員制のサイトに動画がアップされています。今週号から3回にわたって特集して頂けるそうです。
武田教授の言葉を一部紹介します。

大麻を禁止しろという人は、ぜんぶ脳死。嗜好品として適切なものは残さないといかん。それも重要ですよね。
大麻っていうのは1948年に、それまで日本では全く規制していなかったもの、むしろそれまでは、政府が栽培を勧めていた大麻というものを、日本文化の中核的役割を持っていた大麻というものを、進駐軍の指令によって大麻取締法というものができて、それ以降、日本人というのは、心のうえでも、かたちのうえでも、独立してないわけですね。
なぜ我々日本人は、1948年まで大麻と付き合ってきて、日本社会には何の問題もない、アメリカやヨーロッパなんかよりずっと誇るべき国だった。だから、私は、日本人がもっとしっかりした、プライドを持って、我々はアメリカに強制された法律なんか守るかと、そのくらいの覚悟で臨まないといけないんじゃないかと、私はそういうふうに思っております。(会場から拍手喝采)

武田先生、すばらしい!

「たかじんのそこまでやって委員会」は月会費840円。ぜひ登録してご覧下さい。損はないと思います。





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