今、大麻を非犯罪化しよう

投稿日時 2009-11-04 | カテゴリ: ニュース速報

今、大麻を非犯罪化しよう
POLITICO,com
By ETHAN NADELMANN | 10/21/09

医療大麻事例の起訴に関する司法省の新ガイドラインは、正しい方向に明確に踏み出したことを表している。それは、エリック・ホルダー司法長官の今年初めの声明、すなわち「連邦法執行当局はもう、州法下で合法的に運営している大麻供給者と医療目的での大麻使用患者をターゲットにしない」と、2008年に大麻の医学的価値について言及したバラク・オバマ候補(当時)のコメントと一致しています。
ガイドラインの発行と、慎重に作成されたガイドラインの言葉の両方が、連邦検察官と警察は医療大麻供給者をターゲットにするよりももっとましなことを捜査すべきだというシグナルを送っているのです。
これらのガイドラインがいかに合法的にきちんと使われるかに関しては、「悪魔は明らかに細部に宿るだろう」(訳注1)と言えるでしょう、特にカリフォルニアにおいては。しかしながら私の推測では、ガイドラインはカリフォルニアの連邦当局が、医療大麻への捜査や起訴を実行するか決定する際に、かなりためらいを与えるでしょう。また、サンディエゴのボニー・デュマニス(Bonnie Dumanis)のように、ガイドラインは連邦法がもう州法を崩壊させるのを助けるゲームでないというシグナルを、地元の地方検事に送るだろう、と人は望んでいます。

新ガイドラインの最もポジティブな政治的影響はたぶん、ニューメキシコ州やロードアイランド州などのような、医療大麻供給者を認可する権限が州法により州政府当局に与えられている州や、医療大麻法を検討している他の多くの州に見られるでしょう。アメリカ中の州議会議員は、州法下での医療大麻の合法化について支持することをためらってきた主な理由として、医療大麻に関する連邦法と連邦政府の非協力的態度をしばしば指摘してきました。これらのガイドラインは、連邦捜査官が医療大麻の州法を尊重し、もはや連邦法の優越性という憲法上の切り札を行使せず脅かしもしないという、説得力があるシグナルを送っている。

オバマ政権はなぜこの問題について正しい方向へ向かっているのか?オバマ氏が「候補のときの約束を守る」ということは、その動機づけの1つに違いない。しかし、また、それは、オバマ政権はなぜ連邦当局が医療大麻の売店を捜査し続けているのか?という疑問に関してメディアや支持者からの絶えず増加する質問への対応なのです。そして、オバマ政権はアメリカ人の75パーセント以上が医療大麻の合法化を支持しているという世論調査の安定した結果を無視できません。

大麻禁止政策の完全な終結に対する支持が急速に増加しているのも無視することはできません。
月曜日の新しいギャラップ世論調査によると、大麻合法化を支持するアメリカ人の割合が現在44パーセント、それは1980年代半ばのほとんど倍である、ということがわかりました。

民主党員の中では、大麻合法化の支持率は今や、2005年の41パーセントから54パーセントまで上昇しました。
オバマ大統領の麻薬対策本部長ギル・ケルカウスキ(Gil Kerlikowske)は、「大麻合法化は、私の言葉では無いし、また私の担当でもありません」と繰り返して主張することによって彼が大統領を保護していると考えますが、大麻合法化への支持が増加し続けていると、彼がその姿勢を維持するのは、ますます難しくなるでしょう。

私は、オバマが大麻問題でいかなる種類でも力強い指導力を提供すると期待しません。理由は主として、大統領は文化的な対立、個人的な行動、および道徳などにかかわるような激論を引き起こすような問題に関して、どんな種類の指導力も発揮しないからです。新ガイドライン、および大麻問題をできるだけ避けている麻薬対策本部長が表明した願望、の両方は、オバマ政権が、連邦政府がほとんど支持や干渉をしないかたちで、この問題が州および地方レベルで展開するのを好むのを示しています。

オバマ政権も議会も、医療目的での大麻使用に関する真剣な議論の準備ができていません、まして現在、大麻禁止政策の終結ついては準備できておりません。議会で大麻解禁法の導入を意図し続けてきた議員は、バーニー・フランク下院議員(民主党-マサチューセッツ州)と自由論者ロンポール下院議員(共和党-テキサス州)だけです。
両名は、彼らの同僚の多くが原則として合意しているの知っていますが、しかし、それを公然と表明する準備ができているのは、一握りだけの民主党議員だけで、共和党議員にはいません。

大麻が合衆国で税をかけられて、コントロールされ、規制されるようになるのは、時間の問題にすぎません。 悲劇は、その時が来るまで、何百億ドルも浪費され続け、大麻法により何百万もの人々が逮捕され、あるいは害を及ぼされていることです。
その日が(遅かれ早かれ)来るのを実現するのは、私たちー自由、正義、および同情について責任がある市民としてー次第なのです。

筆者のイーサン・ネーデルマンはドラッグ・ポリシー・アライアンスのエグゼクティブ・ディレクターです。

(訳注1)有名な「神は細部に宿る」の逆説?らしく、方針は正しくても細部で問題が起きるという意味らしい)

Source: POLITICO,com
Now, let’s decriminalize marijuana
October 22, 2009 - Washington, DC, USA


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翻訳とコメント by 浅田仁
今回の翻訳文を読んだ感じでは、オバマ大統領は大麻解禁にさほと熱心でもない、というか特に信念を持っているわけではないようですね。
ただ一般アメリカ人の医療大麻や大麻非犯罪化への支持を無視できないようです。民主党は特に大麻容認派が多いですからね。かといって、やっぱり大麻に関して正面からぶち当たるのはリスクが高いので、連邦レベルではもう関知しないから、州政府で解決してくださいよ、というスタンスのようです。
ま、それでも大きな進歩ですが。





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