2009年を振り返って‐NORMLが選ぶ大麻政策を決定付けた出来事トップ10
December 24, 2009 - Washington, DC, USA
1 オバマ政権:医療大麻の訴追に重点を置くな
米国副司法長官David Ogdenは10月に連邦検事に向けて「大麻の医療的使用を認めた州法を明白に遵守した上での個人の行動には、連邦のリソースをつぎ込むな」と指示した覚書を発行した。この指示は「この問題に関して州法の裏をかくために司法省のリソースをつぎ込むつもりはない」と宣言したオバマ大統領の選挙公約を守ったものだ。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=7998
2 大麻合法化への世論の支持率がかつてないほど高かった
12月に発表されたAngus Reidによる有権者1004人を対象とした全国世論調査によると、有権者の大部分が大麻合法化を支持している。Angus Reid世論調査の結果は今年ギャラップ(Gallup), ゾグビー(Zogby),ABC News, CBS News, ラスムッセン・レポート(Rasmussen Reports), カリフォルニア世論調査(California Field Poll)によって行われた別個の世論調査の結果と同じで、どの調査でも大麻合法化の支持率はこれまでになく高かった。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8054
3 生涯を通じての大麻の使用はがんリスクを減少させる
8月に出版された「がん予防研究(Cancer Prevention Research)」ジャーナルによる集団ベースの症例対照研究の結果によると、適量の大麻の長期的な使用は頭部および頸部のがんリスクを減少させる。著者らは「潜在的な交絡因子(喫煙と飲酒を含む)を調整した上で、10から20年の大麻使用は、頭部および頸部の扁平上皮がんのリスクを著しく減少させる。」と報告している。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=7944
4 米国医師会(AMA)が大麻の禁止状況の見直しを求めた
11月に米国医師会は、大麻はもはやスケジュールⅠ禁止薬物として分類されるべきではないと決定付けた。スケジュールⅠに分類されるドラッグは「米国において治療に有効と認められた使用法を有さない」と定義されている。その他にもAMAは「短期の比較臨床試験の結果、大麻の喫煙は、神経障害に伴う疼痛を緩和し、特に筋肉量の低下した患者において食欲とカロリー摂取を増加させ、多発性硬化症の患者において痙性と痛みを和らげる可能性がある」と決定付けた。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8020
5 カリフォルニア州:議員たちが大麻合法化についての歴史的な公聴会を行った
10月に州議会議員たちが、大麻の商業生産と21歳以上の大人への販売に対して課税と規制をすることを支持して証人喚問を行った。大麻の統制・規制・教育活動に関する下院法案390の投票とともに、更なる公聴会が2010年1月に予定されている。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8002
6 メイン州の有権者は医療大麻ディスペンサリー(販売所)法案を承認した;2010年にワシントンDCにディスペンサリーができる。
11月に有権者は、州が非営利機関に対して資格を有した患者への医療大麻配布の許可を与える、という州全体での法案に賛成することを決めた。この投票はディスペンサリーの設置に許可を与える州全体での投票案件に対して、初めて市民が承認を与えた物だ。6月にはロードアイランド州の議員が類似した法案を制定させた。12月には連邦議会が、DC市議会が医療大麻のワシントンDCにおける使用と配布を許可した10年がけの医療大麻法の条項を施行できるように連邦の規制を解除した。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8011
7 オークランド:有権者が米国初の医療大麻事業所得税を承認
7月に市の有権者の80%が、米国初の大麻の小売に対する事業所得税に関する投票法案Fを承認した。1月1日に施行されるこの税は、「大麻ビジネス」に1000ドルの総受領額に対して18ドルの外税を課すものだ。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=7937
8 ラスムッセン世論調査:アメリカ人の過半数は大麻はアルコールより安全だと考えている
9月に発行されたラスムッセンリポート社による1000人の有権者を対象とした全国電話世論調査の結果によると、米国の成人の過半数がアルコールは大麻よりも危険だと信じている。女性の過半数を含む51%の回答者が、大麻の使用はアルコール使用よりも危険が少ないと評価した。回答者の19%のみが大麻がアルコールよりも危険な物質であると回答した。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=7965
9 ティーンエイジャーの多くは医療大麻を代替療法の選択肢であるとみなしているか 5月に発行された「薬物乱用・治療・予防・政策(Substance Abuse, Treatment, Prevention and Policy)」ジャーナルの調査データによると、若者の約1/3が彼らの大麻使用が嗜好目的よりもむしろ治療目的であると考えている。ティーンエイジャーの多くは大麻使用が、うつ病、不安やストレス、注意欠陥多動性障害(ADHD)、肉体的苦痛、不眠の症状に対処するための治療的なものであると説明している。11月にはニューヨークタイムズとグッドモーニングアメリカを含むいくつかの主要メディアが、大麻を治療薬として使用している若者達の特集記事を掲載している。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=7864
10 オレゴンNORMLが「大麻カフェ」をオープン。メディアで話題に
11月にオレゴンNORMLが米国初の、州によって認可された患者へのケータリングを行うカフェをオープンさせた。カリフォルニア州やコロラド州で営業している従来の大麻ディスペンサリーと違い、医療大麻が建物内で販売されるわけではなく、カフェの第一の役割も大麻を販売することではない。「当店はカフェ付きの医療大麻ディスペンサリーではなく、医療大麻患者のためのカフェだ。」オレゴンNORMLの事務局長マデリン・マルチネスは語る。この件を報道している何百ものメディアには、ザ・アソシエイテッド・プレス(The Associated Press), ロイター(Reuters), USA Today, The New York Times, Democracy Nowも含まれる。詳しくはhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8024
Source:NORML NEWS
2009: The Year In Review -- NORML's Top 10 Events That Shaped Marijuana Policy
December 24, 2009
翻訳とコメント by とら
あけましておめでとうございます。今年は寅年ですね。2010年は日本でも大麻政策がよい方向に転換するように、今年も翻訳頑張ります。
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