ニューズウィーク 4.14号 マリファナ合法化の損得勘定【今週のマスコミ良かった大賞】

投稿日時 2010-04-10 | カテゴリ: 今週のマスコミよかった大賞

ニューズウィーク 4.14号 マリファナ合法化の損得勘定 米社会 カリフォルニアで乾燥大麻が合法化されれば、赤字の州財政が救われる?

by サル・パラダイス

アメリカのカリフォルニア州で、マリファナの合法化が達成されそうだ。
マリファナ、つまり大麻が禁止された期間は人類の歴史ではたかだか5~60年だ。アメリカの禁酒法の時代が2~30年だから、その倍くらいかな。

実質、アメリカによってマリファナを禁止されてきた世界は、アメリカによってその禁を解かれようとしている。
ロシアを含むヨーロッパのほとんどの国がマリファナは非犯罪化だが、完全合法化となるとカリフォルニアがはじめてではないか。ヒッピー発祥のこの地が、マリファナ解禁の楔となるのだろうか。これは人類にとって大きな一歩となるのだろうか。

答えはイエスである。
この影響は世界へ伝播する。どれくらいの期間をかけるかは、人々の想念によると思うが、流れは完全にこっちだ。オレは、それはかなりのスピードをともなって起こると思ってるよ。

カリフォルニア州オークランドで「マリファナ専門学校」を運営するリチャード・リー(47)は、カリフォルニア州でマリファナの使用合法化に関する住民投票を行うよう先頭を立って求めてきた。努力は実り、それは今年11月に実施されることとなった。

住民投票で合法化となった場合、カリフォルニアでは21歳以上なら約28グラムまでは栽培と所持が認められることとなる。

数百億ドルの赤字を抱えるカリフォルニア州のアーノルド・シュワルツネッガー知事も合法化に関する「議論」を歓迎している。

ウィリー・ブラウン前サンフランシスコ市長は最近、新聞への寄稿記事で、「合法化に目くじらを立てる人はもういない」と述べた。

果たして、マリファナ合法化による経済効果はどれほどなのだろうか。
ハーバードの経済学者ジェフリー・ミロンの試算によると、国が大麻取締りに要する費用は年間130億ドル、逸失税収は70億ドルに上るという。つまり、大麻を禁止にしてることで、アメリカ国は毎年、日本円で2兆円あまりの損失を出しているということだ。

今年、オークランドでは特別大麻物品税が施行されたが、これは売り上げ1000ドルごとに18ドルを徴収する仕組みで、これによる今年の税収を100万ドル(1億円)と市は見込んでいる。
他の経済効果も期待できる。先のリーによれば、「オークランドには、実際雇用が生まれ、活気が戻っている」とのこと。

さて、ABCテレビとワシントンポスト紙の共同調査によれば、マリファナ合法化を支持するアメリカ人の割合は47年には22%だったが、今では46%である。フィールドリサーチ社の調査によると、カリフォルニア州民の56%がマリファナ合法化と課税に賛成しているという。

11月のカリフォルニア州での住民投票での結果はどうでるだろうか。

カリフォルニア大学バークレー校のロバート・マックーン教授(法学・公共政策)の言葉。

「世界は変わった」





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