ナタラジャへの手紙

投稿日時 2010-03-17 | カテゴリ: ナタラジャ裁判

ナタへ

前略
元気ですか?
またしてもものすごくご無沙汰をしてしまい、まことに申し訳ない。手紙を書かなければと思いつつ、いろいろあって出所間際になりました。
ナタからもらった手紙はTHCのサイトに掲載したけど、不正アクセスにやられ、THCのドメイン、asayake.jp以下のコンテンツ全てにアクセスできない状態になっており、印刷して送ることができません。復旧作業も大変で、俺に処理できる範囲を超えており、この手の作業に詳しい仲間にお願いしたところです。が、元に戻せるかどうか分からないとのこと。プロに頼むことになるかも。やれやれです。そんな事情なので、ナタは出所したらTHCの掲示板に書き込みをしてくれると書いていたけど、それまでにTHCの掲示板が元に戻っているかどうかも分からない状況です。なので、出所の知らせは俺の携帯に下さい。

THCのサイトは閉鎖して仮設ブログで活動報告をしているところですが、ナタの出所と入れ違いで、服役することになりそうな事案を支援しています。その人は、かつてカンナビストも裁判の途中まで支援したことがある山崎一夫さんで、彼はまた敢えて逮捕されるような行為を敢行しました。タイから大麻を日本に送り、税関で発覚し、逮捕されました。そのような一連の行為を、山崎さんはブログに書いて公表していました。山崎さんは、裁判で自らの主張を展開したいとのこと。山崎さんの場合、これで3度目の逮捕で、またしても実刑になってしまう可能性が高く、私はやめたほうがいいと進言したのですが、山崎さんの意思は微動だにしませんでした。今、亀有警察に勾留され、取調べを受けているところです。接見禁止は付かなかったので、手紙のやりとりをネットで公開しています。山崎さんが主張しようとしている大麻有害論の根拠を質すための公判展開について、支援を要請されているので、引き受けました。弁護士は国選の予定でもあり、検察がそのような内容に踏み込んでくれるかどうか分かりませんが、国選弁護士のケツを叩き、資料提供や説明と説得など、俺としてできることをやってみようと思っています。ナタの一審の時のことを思い出すよ。山崎さんの裁判は、ナタが出所してから始まると思うので、ぜひナタも協力して下さい。

THCのサイトは壊されてしまいましたが、前田さんを中心に医療大麻を考える会のNPO法人化の準備が進んでおり、今月末にも認可される予定です。池袋に事務所も開設し、本格的な活動の開始を控えている状況です。「NPO法人 医療大麻を考える会」のサイトもほぼ出来上がっており、今後は医療目的で大麻を必要とする人たちの権利を実現するため、政治にも斬り込む展開を画策しています。これまたナタにも手伝ってほしいな。

カンナビストの掲示板も、書き込みができない仕様に変更されていて、運営からのお知らせ用になっています。

ナタは逮捕以来の5年に及ぶ歳月を、自分の魂を磨くのに必要な経験だったと書いていたね。誰に迷惑をかけたわけでもないのに、長期の実刑というものすごく辛い状況に置かれてしまいながら、それでも大麻精神を忘れず、より良い自分であろうとする姿勢には、外にいる大麻擁護派の者たちにとって、激励になってきたと思います。

出所まで秒読みに入り、何かと落ち着かない毎日かもしれないけど、元気に戻ってきて下さい。残念ながら大麻はないけど、ささやかながら祝杯をあげましょう。ナタの帰りを待っています。

再会の日を楽しみに待ちつつ

草々

2010年3月17日
白坂和彦





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