大麻取締法の運用の改善の要望と改正に向けての政策提言

投稿日時 2010-05-08 | カテゴリ: お知らせ

ヘンプインフォ (環境保護のメーリングリスト)と「麻と人類文化」からの転載です。

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本日、下記提言を民主党本部、社民党本部、共産党本部、みんなの党本部へメールで送りました。添付資料は、共産党本部(メールアドレス<info@jcp.or.jp>)へは送りましたが、民主党本部、社民党本部、新党大地へは送る方法がないため、送れませんでした。また、自民党本郡と公明党本部へは、字数制限があるためおくれませんでした。
この情報を多くの人に告知していただければ、幸いです。

丸井 英弘


大麻取締法の運用の改善の要望と改正に向けての政策提言
―石油資源に替わる環境上有用な資源である植物としての大麻草
すなわち麻の栽培とその有効利用を現代的に復活させる政策提言―


平成22年(2010年)5月8日
大麻草問題検証委員会
代表世話人 森山 繁成

連絡先
HP「麻と人類文化」にある大麻草問題検証委員会掲示板
http://8246.teacup.com/nagayoshi/bbs
mixi com.「大麻草問題検証委員会」

民主党 https://form.dpj.or.jp/contact/
社民党 http://www5.sdp.or.jp/central/inq/inq.htm
国民新党 http://www.kokumin.or.jp/opinion/
自民党 https://youth.jimin.or.jp/cgi-bin/info/meyasu_form.pl
公明党 https://www.komei.or.jp/contact/
共産党 http://www.jcp.or.jp/service/mail.html
みんなの党 https://www.your-party.jp/contact/mail.cgi
新党大地(鈴木宗男) http://www.muneo.gr.jp/html/office.html

各党 御中

大麻草問題検証委員会は、2010年(平成22年)4月28日発足した政策提言団体です。
その設立趣意書は、以下の通りです。
大麻取締法は、立法目的が明記されておらず、保護法益も不明確であって、被害 者なき法律の典型である。大麻草問題検証委員会は、大麻取締法による人権侵害を止めさせ、平和な環境循環型社会の実現に寄与するための大麻の有効利用を推進するために、大麻取締法の運用の改善と改正を内閣(政府)及び国会(衆議院・参議院)に働きかけることを目的とする。

我が国は、日本国憲法の下、国民主権による議会制民主主義の国である。当面の活 動としては、国政選挙・地方選挙に於いて、大麻取締法の運用の改善と改正を約束する候補者・政党に投票をすることを呼びかけることと米国カルフォルニア州における大麻解禁に向けての住民運動と連帯して各種活動を行うこととする。

活動の企画実行は、上記の趣旨に賛同する賛同者及び世話人によって行う。
設立趣意に基づき、2010年7月の参議院議員選挙を前にして各政党に対して、以下の提案を行い、その回答を ホームページ「麻と人類文化」にある大麻草問題検証委員会
掲示板 http://8246.teacup.com/nagayoshi/bbsと mixi com.「大麻草問題検証委員会」に掲示することになりました。

そこで、下記「大麻取締法の運用の改善と改正」の提案を検討していただき、本 年6月末日までに、上記の各宛先に回答していただきたく申し入れます。


1。始めに、 大麻草は日本の国草である。
大麻草とは、縄文時代の古来より衣料用・食料用・紙用・住居用・燃料用・医療用・祭事用・神事用に使われ、日本人に親しまれてきた麻のことであり、第二次大戦前はその栽培が国家によって奨励されてきた重要な植物である。このように大麻草は精神的にも物質的にも、日本人のシンボルともいえる植物であり、桜が日本の国花とするならば、大麻草は日本の国草である。

第2次大戦前の日本人の生活、特に明治以前の生活では、生まれる時のへその緒は麻糸で切り、赤ちゃんの時は麻のように丈夫にすくすく育つようにとの親の願いから麻の葉模様の産着で育てられ、結婚式では夫婦が末永く仲良く幸せであることを願って夫婦の髪を麻糸で結ぶ儀式をしていたのである。そして、葬式で着る衣は麻衣であった。日常生活では、麻の鼻緒で作った下駄を履き、麻布でできた着物ーなお、下着は褌であり江戸時代以前は麻布が使われ、成人式の記念に親から褌祝いとして麻褌が与えられたようであるーを身に付け、麻の茎の入った壁や天井に囲まれた家に住み、麻糸で作った畳の上で過ごし、夏は麻糸で作った蚊帳で休んでいたのである。また、麻の油は食用や灯油として活用された。また、麻糸は漁業用の網としても多く使われたが、凧糸や弓の弦としても使われたのである。麻の茎も炭にして、花火の原料としても使われた。

このように、大麻草すなわち麻は、伝統的な日本人の生活にとって必要不可欠な植 物であったのである。そして、伊勢神宮のお札のことを神宮大麻というが、大麻とは天照大神――つまり太陽――の御印とされており、結局のところ、日の丸とは太陽のことであるから大麻は日の丸のつまり日本人の象徴ともいえるのである。なお、大麻は神道においては、罪穢れを祓うものとされており、大和魂ともいわれている。

大麻が方除・厄除・開運の神様として祀られている四国徳島県大麻町にある阿波一宮 大麻比古神社 の御神体である「大麻さま」を現した「お起上りだるま」の次のような口上からも明なように、大麻草は、有害なものとして取り締まる植物ではなく、逆に有益かつ神聖な植物である。


口上

「大麻さま」は方除・厄除・開運の神様であります。不浄、悪魔祓をして新しい元気をとり戻して再び起上るしるしとして古くから参拝者に授与しているのがこの「お起上りだるま」であります。

阿波一宮 大麻比古神社


ところが、第二次大戦後のアメリカによる対日占領政策で、大麻草の栽培が一方的に規制された。占領政策の目的は、日本古来の文化を否定し、アメリカに従属する産業社会を作ることにあったと思われる。
日本人にとって罪・穢れを祓うものとされてきた大麻草を犯罪として規制することは、大麻草に対する従来の価値観の完全なる否定である。また大麻草は、自給自足型・環境保全型の社会にとって極めて有用な素材であり、これを規制し石油系の資材に頼る産業構造にすることは、アメリカに経済的にも従属する産業構造への転換を意味していたと思う。

日本は、明治維新によって近代化の道を歩んだが、特に第二次世界大戦後は、戦後 生活の建て直しということもあり、物中心の競争原理に立った経済活動を優先してきた。また、生活習慣も、例えば、食生活が米からパンに変わり、畳の生活も椅子の生活に、薬の分野でもいわゆる化学的合成薬が取り入れられ、従来の東洋医学は軽視されてきたのである。大麻草は薬用としても何千年も使用され、日本薬局方にも当初から有用な薬として登載されていたにもかかわらず、大麻取締法の施行に伴って薬局方から除外されてしまった。

日本人の伝統の中には、自然を聖なるものとして大切にしてきたものがあった。しかし経済復興の名のもとに、例えば原子力開発や大規模ダムの建設等自然生態系とそこに住む人々の生活を破壊する経済開発が国策として進められてきたために、川や海、そして大気は汚染されてしまったのである。大麻取締法は、日本人にとって、大自然のシンボルであり罪・穢れを祓うものとされてきた国草ともいえる大麻草を、聖なるものから犯罪にし、さらに大麻草の持つ産業用や医療用の有効利用を妨げているのである。

2。麻産業の現代的回復と環境保全型・環境循環型社会の構築
しかしながら、環境問題が深刻化するなかで、最近大麻草の持つ環境上の有用性が、欧米各国で注目されている。なお、アメリカでは建国当時は大麻の栽培を奨励したが、一九三〇年代になって石油系の化学繊維が開発され、大麻草とその市場が競合することが、大麻草を禁止した社会的背景であるという。

大麻草の茎からは、環境上安全な紙及び建築材料、生分解性のプラスチックが生産できるし最終的にバイオマス燃料として活用できる。大麻草の生育期間は非常に早く、半年程度なので、大麻からこれらを生産すれば、永続可能な状態で原料の供給ができ、地球の緑を守ることが可能となる。その結果、地球温暖化対策にも有効である。また、大麻草の花穂は、副作用が大変少ない医薬品としても利用でき、大麻草の種は栄養食品として極めて価値が高い。

麻産業は、日本における食料とエネルギーの自給自足、そして環境保全を可能にする。また、過疎地域において環境保全型の産業を興すことで、地域社会の活性化をうながし、過疎問題の解決にも繋がる可能性がある。

日本における環境問題・食料問題・エネルギー問題・雇用問題に対する今後の課題としては、環境保全型・環境循環型で自給自足を目指した、経済・エネルギー政策の確立が挙げられる。そのためには、現在の環境破壊型の産業構造を転換し、農業・漁業・林業など、自然生態系に即した産業の現代的回復が必要となる。だからこそ、日本企業の有する技術と設備を生かしながら、麻産業を日本に現代的に復活させることの意義は大きい。

また、大麻草から生産できる製品は、二万五千から五万にものぼるといわれている。大麻草産業の活性化は、農業の育成と雇用確保にもつながる。従って、環境保全型・環境循環型社会の構築に向けて、その有力な素材である大麻草の有効利用について調査研究し、その具体化を推進することは、極めて重要である。

3。大麻取締法運用の改善と改正の提案
大麻草の有効利用を妨げる大麻取締法は、日本人が求めたものではなく、占領米軍の石油製品を普及するという占領政策の下で制定されたという社会的・経済的・政治的背景からしても、その見直しをする時期にきていると確信する。
大麻取締法を改正し、さらには大麻の有効利用を推進することが、石油危機や食料 危機そして地球温暖化と環境破壊による生活の不安、さらには石油の利権をめぐる戦争を回避する有力な方法であることを強調したい

1)大麻取締法の運用の改善をすること。
大麻取締法は、麻の種と茎の活用を認めている。大麻取締法は、昭和23年に制定されているが、全面的な大麻規制をしているのではなく、麻の種と茎の活用をしたい人に対しては欠格事由が無い限り、免許の付与を認めている法律である。大麻取締法の第2条2項では、「 この法律で「大麻栽培者」とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で、大麻草を栽培する者をいう。」と規定し、第5条で1項で、「大麻取扱者になろうとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の免許を受けなければならない。」とし、2項で「次の各号のいずれかに該当する者には、大麻取扱者免許を与えない。

一 麻薬、大麻又はあへんの中毒者 二 禁錮以上の刑に処せられた者 三 成年被後見人、被保佐人又は未成年者 」としている。
この免許の欠格事由は、運転免許程度であり、麻の種と茎の活用を希望する人には、憲法第22条1項の職業選択の自由からして、原則的に栽培免許を与えなければならないとうように解釈運用すべきである。

2)野生大麻の有効利用を推進すること。
現在日本特に、北海道には大量の野生化した大麻が毎年生育している。特に北海道に多くの野生大麻がはえているのは、明治政府が軍服やロープなどの軍需用の繊維を供給するために、国策として、大麻を栽培していた名残りといわれている。
しかしながら、毎年大麻取り扱い者の免許なしに栽培された大麻や野生化している大麻は行政当局によって抜き取られている。医学書院発行の「公衆衛生」2009年11月号の杉澤孝久氏の「北見保健所館内における野生大麻対策の現状と課題」によれば、昭和58年の野生大麻抜き取り本数は、800万本を超えていたという事であり、平成20年においても100万本程度抜き取っているとのことである。この大量に存在する野生大麻を有効に利用することが、行政当局によって抜き取られるために使われている税金の有効な使い方の上でも、さらには、衣・食・住・エネルギー用の有用な資源としての大麻の有効利用という観点からも極めて大切である。

なお、赤星 栄志 著「ヘンプがわかる55に質問」41頁では、大麻を種子用 に1ha栽培した場合の種子と茎の収量を生産量および売り上げ高について次のように報告している。

種子の収量 1300kg
種子(オイル)の生産量 500kg
種子(オイル)売り上げ高 50万円
種子(絞りカス)の生産量 760kg
種子(絞りカス)の売り上げ高 30万円

茎の収量 14トン
茎(麻炭)の生産量 560kg
茎(麻炭)の売り上げ高 112万円

3)医療用の大麻草の利用と供給に対して、刑事罰の対象から除外する。

4)嗜好品としての大麻草の利用と供給に対して、刑事罰の対象から除外する。
以下の新聞記事を参考にされたい。
2010年(平成22年)3月26日読売新聞国際版の記事
「マリファナ合法化 住民投票で判断  財政難のカリファルニア州 11月実施 郡・市当局に課税権 」[ロサンゼルス=飯田達人]

「米カルファルニア州は24日、マリファナ(乾燥大麻)の使用合法化の是非を問う住民 投票を11月に実施すると発表した。同州は1996年に医療目的に限ってマリファナ使用を合法化しているが、今回は嗜好品としての合法化を問うもの。合法化を目指す活動家らが投票に必要な署名を集めた。住民投票にかけられる案は、21歳以上の人にマリファナ1オンス(約28グラム)までの所有を認めるはか、一定量の栽培もできることとし、郡や市当局には課税権を与える、というもの。カルファルニア州は未曾有の財政難に陥っており、昨年はマリファナ使用を認める法案が審議された。可決には至らなかったか、マリファナ課税による税収は年間14億ドル(約1300億円)に達するとの試算結果まで公表されていた。昨年の世論調査でも、マリファナを合法化した上での課税に賛成する州民が56%に上がった。一方反対派は、合法化が麻薬依存を広げるとして反発している。」

添付資料
大麻草問題検証委員会の基本的視点と考え方の参考資料にしていただきたい。

1。大麻草研究家 森山繁成 著作
「大麻草問題の検証と新たな取り組みとしての産業・租税構築への提案」
2。2001年(平成13年)12月3日付け大麻取締法の運用の改善と改正を求める請願





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