尿検査によって薬物の影響下にある従業員を識別したり職場での事故を減らすことはできそうにないとの調査結果

投稿日時 2010-05-11 | カテゴリ: NORML News

尿検査によって薬物の影響下にある従業員を識別したり職場での事故を減らすことはできそうにないとの調査結果
2010年4月29日 カナダ BC州 ビクトリア

カナダ ビクトリア:学術雑誌「依存症(Addiction)」に発表された研究によれば、職場で行われる尿検査プログラムは薬物の影響下にある従業員を識別するためには不十分な方法で、また業務上の事故率を有意に減らすことはできない。

ブリティッシュコロンビア(BC)州のビクトリア大学の研究員たちは、過去20年に発表された職場で行われる尿検査の有効性に関連する文献について、最も頻繁に検出される薬物である大麻に重点を置いて再検討を行った。
研究者は以下の発見をした。

  • 大麻の重度使用者は、仕事前あるいは仕事中に大麻を使用しない限りは、有意な業務上の安全性リスクを示すとは言い切れない。
  • 尿検査は、安全性リスクを示す従業員を識別するには、有効性に乏しく検出感度も低い。
  • 薬物検査は従業員の大麻陽性検査の陽性率の減少と関連性があるが、それが大麻使用者の減少につながるとは限らない。
  • 尿検査が業務上の負傷率や事故率に対して有意な効果があるとは示されていない。
  • 著者らは「尿検査は、大麻使用に起因する業務上の安全性リスクを示す従業員を識別するための診断法として不適切である。」と結論付けた。

    尿検査は、大麻使用から数日、数週間あるいは数ヶ月もの間、つまり精神活性作用がなくなったずっと後にも尿中に存在する、不活性で脂溶性の大麻の副生成物の存在を検出する。

    詳しい情報はNORML理事ポール アルメンターノ(Paul Armentano)までpaul@norml.orgからコンタクトを。研究の全文は「依存症(Addiction)」の2月号の「職場での大麻検査:証拠の再検討」に掲載されている。

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    Source: NORML NEWS
    Urine Testing Unlikely To Identify Drugged Employees Or Reduce Workplace Accidents, Study Says
    April 29, 2010 - Victoria, BC, Canada

    翻訳とコメント by とら
    リンク先によると、尿検査で検査される大麻の代謝物THC-COOHは脂溶性のため身体から排出されるのが遅いそうです。大麻のヘビーユーザーの若い女性が妊娠して大麻使用を中止した例では、12週間もの間尿中からTHC-COOHが検出されました。検出された数値を既存の大麻摂取を推定する換算式に当てはめたところ、大麻使用を継続しているとの結果が出ました。女性は数日おきに精密な尿検査を受けており、THC-COOH減少プロファイルから、大麻を再使用していないことが確認されています。

    ヘビーユーザーかつ妊婦ということで、普通の人とは代謝物の抜けが全然違うんでしょうけど、尿検査は個人差が大きく信頼性は高くないということですね。
    同じくリンク先によれば、パパイヤに含まれる酵素パパインを摂取すると代謝物の抜けが良くなるそうです。尿検査が迫った時はパパイヤですね。





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