カナダが「大麻のプリンス(Prince of Pot)」の身柄引き渡し要求を承認
2010年5月13日 カナダBC州バンクーバー
ブリティッシュコロンビア(BC)州バンクーバー:今週発表されたAP通信の報道によると、カナダの法務大臣ロブ ニコルソン(Rob Nicholson)が、長年にわたりカナダの大麻活動家であり大麻雑誌の出版者でもあったマーク エメリー(Marc Emery)に対する、米国への身柄引き渡し要求を承認した。
エメリーの弁護士は、エメリーはすぐにでも米国に移送されるだろうと述べている。
米国の司法当局は2005年8月に、米国の顧客に大麻の種子を販売した罪でエメリーを起訴した。
司法取引協定の下では、エメリーは米国の刑務所に最大で5年間服役することになる。カナダの法律の下では、有罪判決を受けたとしても執行猶予付きの1ヶ月以下の拘置にしかならない。
国会議員のリビー デイビーズ(Libby Davies)が今週、公安大臣のヴィク トーウズ(Vic Toews)に宛てた書簡で、デイビーズは「あなたの政府は今日、カナダ国民をカナダの法律の下では起訴にも値しないような行為のために、米国で実刑を受けさせるために引き渡すという、まれに見る無益な措置を取った。」と言明した。
マークエメリーは、彼の訴追が政治的動機によるものだと主張し続けている。2005年の起訴状発行の際、前DEA(麻薬取締局)長官カレン タンディ(Karen Tandy)は、エメリーの逮捕によって「大麻合法化活動に大きな打撃を与えた。・・・薬物合法化ロビイストたちは大きな資金源を一つ失った。」と公言した。
エメリーは20年近くにわたり、バンクーバーで非常に公然な形でシードバンク(訳注:大麻種子の販売店)を営業してきた。エメリーはカナダ政府に何十万ドルもの税金を申告しており、国の適法医療大麻プログラムを監督しているカナダ保健省は、頻繁に患者に対しエメリーの種子を買うように薦めてきた。事実上エメリーのベンチャービジネスの収益は全て、カナダ国内あるいは国際的な種々の薬物法改革団体に分配されてきた。
更なる詳細は(202) 483-5500からNORML顧問弁護士キース ストロープ(Keith Stroup)までご連絡を。
Source: NORML NEWS
Canada Signs Off On Extradition Order For 'Prince Of Pot'
May 13, 2010 - Vancouver, BC, Canada
翻訳とコメント by とら
マークエメリーは、シードバンク経営のほかにも、雑誌Cannabis Culture(カナダ版High Timesのような雑誌。現在はWeb版に移行)の発行、カナダ大麻党やBC州大麻党の創設(どちらもちゃんとした政党です。BC州大麻党の党首でもある)、バンクーバー市長選への出馬等々、多岐にわたる大麻合法化活動で知られ、「Prince of Pot」と呼ばれる有名人です。
米国がエメリーを起訴したのは、まさに大麻合法化運動を弾圧するための見せしめでしょう。同じくカナダ人で、かの有名な「チーチ & チョン」のTommy Chongも大麻喫煙器具販売の罪で見せしめに逮捕されていますし。まったく酷いBlame Canadaですね。引き渡しちゃうカナダ政府も完全にアメリカの犬ですね。
最近翻訳しているニュースを見るに、マークエメリーが蒔いてきた種は北米各地でバッズを実らせつつあるはずです。
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