カリフォルニア: 条例案 19 号に対する反対派の主張を法案分析事務所が否定
2010年7月29日 - アメリカ合衆国カリフォルニア州サクラメント
カリフォルニア州サクラメント: 条例改正案19号「2010年度・大麻の規制、コントロールおよび課税に関する計画」についてカリフォルニア州"Legislative Analyst's Office (LAO; 法案分析事務所)" が行った分析によれば、この条例案によって作業現場や幹線道路の安全基準が弱体化される事はなく、また恐らくは年間の歳入を「何億ドルも」生み出すという。
この条例案に対しては、税収の増加の見込みも無く、カリフォルニア州の幹線道路、職場、地域社会における安全性が低下するといった反対論が根拠もなく主張されているが、今回の分析結果はそれに対する直接の反論となっている。
LAOの報告には次のようにある。「この条例案では、薬物の影響下における自動車の運転を禁じている既存の規定は変更されず、また小学校、中学校、高校の敷地内において大麻を所持する事も禁じられたままである。雇用者に対しても、従業員の職務遂行能力が大麻によって損なわれた場合には、その問題に対処するために必要となるような既存の権利が保たれている。」
条例案の想定する財政的影響については次のように述べている。「この条例が成立すれば、大麻法違反のために州刑務所や郡刑務所に収監される人数が減少し、また郡による保護観察や州による仮釈放者の監視対象も減る結果として、州および地方自治体は経費を削減する事ができる。削減可能な経費は年間数千万ドルにも及ぶものと考えられる。」
報告書の結論は次の通りである。「州および地方自治体はまた、この条例の下で可能になるような大麻に関連した活動から、税収や手数料などを得る事もできる。州に築かれるべき大麻産業界について言えば、そこから得られる地方政府の税収増額はいずれ何億ドルにも上るであろうと我々は見積もっている。」
カリフォルニア州の有権者らは、この条例案に対する住民投票を今年11月に行う。条例案について州全体で実施された最新の世論調査によれば、住民の52パーセントがこれに賛成しており、反対者は僅か36パーセントであった。
より詳しい情報については NORML 副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせ下さい。LAOの報告書の全文はhttp://www.lao.ca.gov/ballot/2010/19_11_2010.pdf に公開されています。
Source: NORML NEWS
California: Legislative Analyst's Office Rejects Claims Of Prop. 19 Opponents
July 29, 2010 - Sacramento, CA, USA
翻訳 by PHO
(今回 PHO のコメントはありません)
白坂の感想:LAOは、「この条例が成立すれば、大麻法違反のために州刑務所や郡刑務所に収監される人数が減少し、また郡による保護観察や州による仮釈放者の監視対象も減る結果として、州および地方自治体は経費を削減する事ができる。」と報告しています。LAOが使った分析手法を参照して、日本社会で大麻を合法化した際の財政的メリットを試算してみたいですね。
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