ワールドビジネスサテライト(WBS)テレビ東京8月30日放送 EYE ON AMERICA 医療大麻を産業に 【今週のマスコミよかった大賞】
by サル・パラダイス
アメリカのビジネスの最前線を紹介するコーナー、この日取り上げられたのは何と「医療大麻」。
私としての感想は、激しい衝撃というか、激しい感動でしょうか。
やはり、映像として見せられるとすごいインパクトありますね。
しかも、番組は世界ビックリ珍紀行とか世界おどろきトンデモ映像とかってたぐいではなくて、れっきとしたニュース番組、ニュースはニュースでもワールドビジネスサテライトという経済を中心とした、華がないつーか、あんまり気楽には見れんような番組(一部の人以外はね)での堂々の登場だ。
やっぱ、すごいよ。
エンジェル・ライヒさんってカリフォルニア州の女性が登場してね、なんか脳腫瘍とか患って、まずは深刻なダメージあるんだけど、痛みをやわらげるのと食欲増進のために看護師のすすめで医療大麻を処方してるとくるんだ。「安全よ。副作用なんてないわ。」「これがなかったら、私、今ごろ死んでたわ。」なんて言ってる。
この特集、朝日新聞の時に比べてね、作り手に偏見が感じられず、あくまで中立の姿勢で、今のアメリカを伝えていたすぐれた特集と私は感じました。
医療大麻は全米14州で認められていて、けれども連邦法では禁じられてる。オバマは個人的には医療大麻の効能認めていて、絶対弾圧だったブッシュとは違う流れになってるという。
まあ、このTHCでの海外ニュースの紹介記事とか、例の朝日新聞とか、ニューズウィークとかで動きとか内容とか大方理解してると思うけど、こう映像で見せられるとすごいインパクトなんです。
なので、日頃、全く大麻なんて興味持ってない人が見たらびっくりぎょうてんだったと思うよ。
うそー、アメリカってどうなっちゃたのって。
おそらく、このアメリカのコーナーって、アメリカのこの流れはいずれ日本にも来ますよって想定だと思うので。
オークランドの世界最大の医療大麻販売所が紹介される。でっかくて、それでいて整然としていて、まあユニクロの店舗のような感じなんだけど、1日800人以上が訪れて、扱う大麻は100種類だって。3.5グラム、45ドル(3,800円)の商品とかも紹介される。
仕入れは患者からってのも興味深くて。患者は大麻栽培するのも認められてるからね。仕入れたものは売りだす前にチェックしててね、安全管理とかも徹底してるんだ。
でも、これは自治体によって規制が違うんで、規制の甘いところは危険だなんて指摘もでるんだけど。ロスなんかは販売所の数に制限がないので、販売所が800店まで膨れ上がってるんだって。
この番組ねえ、当然いろんな立場の人が見たと思うけど、それぞれにすごい衝撃だったのでは。大麻賛成派、アメリカ好きな人、医療関係者、警察官、法律家、政治家。中でも、一番衝撃受けたのはビジネスやってる人と思います。
これ、すごいビジネスの可能性感じられる内容でした。
オークランドでは、医療大麻の販売の合法化をより進めて、課税して税収を見込もうとしてるようで、さらには500~1000人規模の雇用創出にもつながるみたいでね。
いよいよ、大麻生産工場を認めるかって話にまでなってて、アイグロウなんて会社も登場したりする。その工場の責任者が言う。
「このまま、大麻を日かげものにしとく手もあります。あるいは、ビジネスとして認めて州を救う税収につなげるかって話ですよ。」
この工場、毎週2万4千本生産する計画って言ってたけど、どえらいね。どうなっちゃうの。
最後に小谷キャスターが言うわけですよ。
「カリフォルニアで140億ドルの売り上げですので、仮に10%税金かけるとしたらカリフォルニアの赤字解消となるわけですね。」
で、その日のコメンテーターが、「本来逆でね、ビジネスの前にその検証が必要であって、儲かるからいいんだとはいかないですよね。」って、めちゃめちゃ地味で説得力のないコメント一発やらかして、もうこのニュースの威力と時の流れの波に、ザバー、完全に呑み込まれておりました。
[動画]EYE ON AMERICA 医療大麻を産業に:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京
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