以下の情報は医療大麻掲示板(http://www.hihanzaika.org/sog/iryo_taima/mbbs.cgi)から引用。
「マリファナの成分が脳腫瘍を"消した"-ラットで 2000年/04月/05日 日経ヘルス
スペインのコンプルテンス大学の科学者たちは、マリファナの主要成分である「カンナビノイド」(cannabinoid )が、脳腫瘍に対して有効に作用することを動物実験で確かめた。
同大学のマヌエル・グズマン博士らが行ったこの実験では、脳腫瘍の細胞を注入されたラットを2つのグル-プに分け、一つのグル-プにカンナビノイドを腫瘍に直接注入する形で与えたところ、15匹のうち3匹の脳腫瘍が完全に"消えた"という。また、9匹は最高35日間生きた。一方、カンナビノイドを与えなかったラットは、すべて18日以内に死んだ。
この研究は、医学誌「ネ-チャ-・メディスン」3月号で発表された。
同博士は、使ったラットの数も少なく、さらに実験を重ねる必要があることは認めているものの、この研究成果は、マリファナの医学利用に新しい展望を開くといい、1年以内に人間で試験してみたいと話している。
カンナビノイドは、マリファナの吸引した人を"ハイ"な状態する成分だが、一方で、痛みや吐き気を押さえる効果がある。そのため、現在がんやエイズ患者の間で薬として使われている。
アメリカでは、最近、連邦政府がマリファナの医学研究を公式に認めたことから、各地でマリファナの成分を使った研究が盛んになっている。 」
「オランダ、大麻を治療薬として認可 薬局でも販売 2003/年09月/01日 共同通信 産経新聞
アムステルダムからの報道によると、オランダ政府は1日、大麻を治療薬として認可した。今後は医師の処方せんがあれば、薬局でも購入できる制度が導入される。
医療目的の大麻販売は、カナダでも認められているが限定的で、オランダの方が進んだ制度となる。
購入できるのは、がん、エイズ、多発性硬化症などの患者。薬の副作用が強い場合などに、痛みや症状を軽減するために医師が処方する。
オランダでは、1人1回5グラム未満なら大麻を専門店で購入でき、政府は、現在約7千人が医療目的で大麻を使用していると推定。新制度によって全国約1650の薬局で購入できるようになるため、利用者は倍以上になるとみている。 」
「ベルギー:来年にも大麻販売を解禁 保健相が明言 2003/11/01 毎日新聞
【ブリュッセル】ベルギーのドゥモット保健相は、1日までに毎日新聞の取材に応じ、がん患者の鎮痛剤などとして、来年にもベルギーの薬局で大麻販売を解禁すると明言した。同様の政策はオランダが9月から導入しており、ベルギーの追随で、大麻販売の「是非」が再び問われそうだ。
同相によると、5カ月以内に製薬会社が販売許可を申請する予定で、政府の承認後、早ければ8カ月後にも販売が開始される。オランダでは政府が大麻栽培から販売まですべてを管理するが、ベルギーの場合、製薬会社に政府が販売認可を与える方式をとり、オランダ同様、医師の処方せんをもとに薬局で購入できるようにする予定という。
同相は大麻に含まれる物質「THC」の薬効を強調。「THCが、エイズ患者などの苦痛を軽減することが、ベルギーなどの研究で判明している」と述べた。また、「大麻に含まれる物質に、エイズなどの疾病自体の治療効果がある可能性があり、数年前から政府で研究を続けている」とも話した。
大麻を薬局で販売する是非について同相は「大麻の成分を薬事的に使用することと、快楽のために大麻を吸うこととは別次元の問題だ」と発言。モルヒネなどの麻薬物質も、世界中の病院で末期がん患者の治療などに使われていることを指摘し「倫理的な問題を議論すべきではない」と話した。
大麻 クワ科の1年草。葉などを乾燥させ吸飲するのがマリフアナで、中枢神経を刺激し幻覚作用があるため、日本では法律で禁止されている。主成分はTHCで、快楽を誘う一方、がん患者の苦痛の削減や食欲増進、多発性硬化症のけいれん治療に効果があるという研究がある。 」
「マリファナの活性成分を合成して脳損傷の進行を阻止 2003/11/17 WIRED NEWS
マリファナに含まれる活性成分には、いわゆる「ハイ」になる以外にも、頭部外傷など緊急事態に際して脳を守る効果があることが明らかになった。
この大麻の活性成分を化学的に合成した物質が、頭部の怪我に引き続いて起こる一連の損傷から脳を守ってくれる、世界初の薬になるかもしれない。
転倒や交通事故などで脳が外傷を受けると、損傷はそのときの傷だけにはとどまらない。脳細胞は死ぬとき、近辺の細胞にも信号を送って同様に細胞死を促すため、損傷は広がり続け、抑制が利かなくなる。このドミノ効果とでも呼ぶべき現象を阻止する方法を見つけようと、何十年もの間、研究が続けられているが、効果的な方法はまだ見つかっていない。
ニュージャージー州イセリンに本社を置く製薬会社、ファーモス社の研究チームは、合成大麻成分の注射薬で有望な成果をあげている。米ファイザー社や独バイエル社といった大手製薬会社が頭部外傷の緊急治療法の開発に失敗しているなか、ファーモス社は成功への自信を表明している。
『デキサナビノール』(Dexanabinol)と名付けられたこの薬品は、大麻に含まれる活性成分『テトラヒドロカンナビノール』(THC)の別バージョンだ。研究チームは、THCを鏡に映したような、構造が逆向きの分子を合成して作った。この分子構造の場合、運動機能や血圧の低下といったハシシやマリファナが元来持っている望ましくない副作用が起こらない。
ファーモス社のガド・リーゼンフェルド会長兼最高業務責任者(COO)は、「ハシシが健康にいいのか、と今質問を受けたなら、まあそういう場合もあるかもしれないと答えるだろう。しかし研究結果は、かなり問題を含んでいる。われわれがデキサナビノールを選んだのは、動物実験での作用と効力、そして第2段階の臨床試験で効果を観察できたからだ」と述べた。現在は、第3段階の臨床試験が行なわれている。米食品医薬品局(FDA)による承認を受けるには、3段階の臨床試験を通過しなければならない。
さらにリーゼンフェルドCOOは、この程度の量のTHCを投与した場合、深刻な低血圧を引き起こす危険性があると付け加えた。脳が損傷を受けたときに血圧が下がると、とくに問題が生じるケースがある。
炎症など脳の外傷の1面だけを対象にした試みは、これまでに他社でも行なわれてきた。しかし外傷による脳損傷の場合、3つの基本的なプロセスがある。炎症、ニューロンの死、そして「興奮毒性」と呼ばれるニューロン間の連絡が破壊される現象だ。ファーモス社のデキサナビノールは、この3つすべてに効果がある。
ファーモス社は、重傷の外傷性脳損傷の患者100人に対して第2段階の臨床試験を実施した。この結果、デキサナビノールによる治療を受けて、完治した患者と、外傷の6ヵ月後に多少の障害が残っている程度の患者を合わせて約30%にのぼった。一方、偽薬を投与された患者では、この数字は15%だった。
「グラスゴー・スケール[意識障害の程度を表す尺度]で良好な結果が得られる患者数を10%増やす程度でも、FDAの承認は得られると考えている」とリーゼンフェルドCOOは述べた。
ファーモス社の第3段階の臨床試験では、世界中80ヵ所の診療所の900名におよぶ重傷の外傷性脳損傷患者が対象となる。米国内では15の診療所で実施されるが、現在までに750人の患者が集まっている。
試験の実施を難しくしているのが、外傷を受けてから6時間以内にデキサナビノールを注射しなければならないという制約だ。6時間もあれば十分余裕があると思われるかもしれないが、その患者にその治療を施すかどうかを決める手続きをしていると、時間は飛ぶように過ぎると、ある医師は言う。とりわけ臨床試験中の薬品を試用する際には、インフォームド・コンセント(納得診療)用の書類にサインをもらわなければならない。
「6時間は長いようだが、『ABC』[気道、呼吸、血液循環を確認する基本的なチェック作業]を実施し、近親者探しに取りかかる(たいていの患者は意識を失っているため)となると、あっという間に時間は過ぎる」とカリフォルニア大学サンフランシスコ校の救急神経科、特別研究員プログラム責任者のデビッド・ボノビッチ氏は述べている。
それでも、6時間は投与するまでの期限として適当だとボノビッチ氏はコメントする。6時間以上経過してからでは、よい効果が期待できないかもしれないからだ。
『米疾病管理センター』によると、米国では毎年約150万人が外傷性脳損傷を受けているという。このうち約15万人が、デキサナビノールの投薬対象になるとリーゼンフェルドCOOは言う。巨大な市場ではないが、1回の治療につき4000ドルから7000ドルになる見込みだという。
研究者たちは以前、低体温療法によって脳損傷の進行をスピードダウンできるかもしれないと期待を寄せていた。体温を下げると、すべての身体プロセスが遅くなるからだ。NINDS(米国立神経疾患・脳卒中研究所)がスポンサーとなって実施された『NABISH』(重傷の脳損傷を持ち、低体温療法を受けている患者を対象にした全米規模の症例研究)と呼ばれる大規模な研究には、大きな期待がかかっていた。
しかし、この臨床試験は結局、はかばかしい成果を残せなかった。それでも研究者たちは、はじめから体温が低い患者には低体温療法が効果があることを示す証拠をいくつか確認できた。このため、この条件を備えた患者だけを対象にして、『NABISH 2』という臨床試験を引き続き実施している。
ファーモス社の研究チームは、これよりも良好な結果を引き出せる可能性が高いと考えている。過去に失敗した実験から細心の注意を払って教訓を学びとり、デキサナビノールの効果が高いと見込まれる患者を特定し、適切な投与量と投与期間を検討しているという。ファーモス社は、2004年後半には薬の承認を受け、2005年初めに発売したい考えだ。
さらにファーモス社のロバート・クック最高経営責任者(CEO)によると、脳損傷は心臓手術後に発生することもあるが、これをデキサナビノールで予防する実験も行なわれているという。この場合、医師はデキサナビノールを予防薬的に投与することになる。 」
「カタルーニャ、中央政府にマリファナを治療目的での使用を認めるよう求める スペインニュース.コム
昨日カタルーニャ地方議会では、マリファナを治療目的で使用することができるとする提案が承認された。議会では自治政府に対し、中央政府へ使用を承認するよう働きかける要望を提出した。
社会主義政党からの提案に、「マリファナの使用が治療上有効であるという研究結果が出ていない上、もっと効果的な治療方法が存在する」と当初PPが支持することを拒んでいたが結局は賛成するに至った。マリファナはガンやエイズなどの患者の痛みを押さえるのに効果的であるといわれ、現在行われている化学療法による吐き気や食欲不振などの副作用を軽減する作用もあるという。
1998年にカタルーニャ議会では同様の提案がERCより行われたが、その当時は、PP、CIU、PSCなどが反対し、同時にマリファナの使用が人体にどのような影響をあたえるかを研究する調査委員会を発足させた。
ERCでは、たとえマリファナの使用が違法だとしても多くの医者は重症患者が苦しむ激しい痛みを和らげるための使用を薦めている、と話している。」
「マリファナ様物質から新しいせき止め薬 2000/11/16 日経ヘルス
イタリア、ハンガリ-、米国の国際研究チ-ムが、マリファナの成分に似た物質に鎮咳作用があることを突き止め、新しいせき止めが開発される見通しが立ったと報告した。
もともとマリファナは、ぜんそく患者の咳を止めるが、ぜんそくでない人では咳を引き起こす、という2つの異なった作用があると言われていた。
そこで、イタリアのナポリ大学、ハンガリ-のブダペストにある実験医学研究所、米国のワシントン大学(シアトル)が共同で、この謎を解明した。
11月1日発売の科学誌「ネ-チャ-」に掲載された報告によると、この物質は「アナンダマイド」(anandamide)で、マリファナの活性成分である「カンナビノイド」(cannabinoid)と化学的に類似している。
研究リ-ダ-のダニエリ・ピオメリ博士によると、動物実験の結果アナンダマイドは、呼吸器の筋肉が緊張状態にあって咳が出る場合には咳を静め、気道が緩んだ状態では逆にけいれんを引き起こして咳き込ませるという、2つの異なった反応を起こすことがわかったという。
また、この両方の働きをコントロ-ルしているのが、肺の神経の末端にあるカンナビノイドの受容体(receptor)であることもわかった。
そこで研究チ-ムは、この受容体を目標にして咳をコントロ-ルする方法を考えている。「人体での試験がまもなく始まる。そう遠くない将来に新しい薬の開発にこぎ着けるだろう」(ピオメリ博士)。
今後この研究が進めば、新しいタイプのせき止めができることになる。気道にある細胞の受容体に直接作用するため、副作用も少ないと期待できるという。なお、従来からあるコデインなど麻薬系の鎮咳剤は、脳に働きかけて咳を止めている。 」
「合成マリワナはアルツハイマー病患者の興奮を鎮める 2003/11/30 Bio Today
50歳以上のアルツハイマー病患者54人を対象にした63日間の第2相オープン試験の結果「マリワナの有効成分(delta-9-tetrahydrocannabinol、delta-9-THC)の合成品・Marinol(dronabinol)はアルツハイマー病患者の興奮状態を鎮める作用がある」とわかりました。 」
「マリファナを常用しても脳に悪影響はない=米研究者グループ - 2003年/06月/28日 AFP通信 MSNニュース
【ロサンゼルス27日】米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者グループはこのほど、マリファナを常用しても長期的には脳に害はないとの研究結果をまとめた。この結果は、成人の神経認知能力に対するマリファナの長期的な影響を検証するため、高学歴の若者を対象に行った15件の調査から引き出したもので、国際神経心理学協会の機関誌の7月号に掲載される。
この調査に参加したのはマリファナ常用者704人とこれまでに試したことがない者500人。
研究者グループの責任者グレー教授は、「われわれは神経学的な観点から、マリファナを常用した場合、長期的に安全かどうかという問題に関心があった」と説明した。
研究結果によると、マリファナは短期的には記憶と学習に悪影響を与えるものの、長期的にみると脳への害はなかった。同教授は、「影響があったとしても、非常に小さい」と語った。
カリフォルニア州では1996年以降、精神科医が一部の患者向けに大麻を処方することが認められている。米国では現在、大麻の影響と医薬品としての使用を検証する研究がいくつか行われている。〔AFP=時事〕 」
「米と新たな火種?カナダが大麻"合法"化へ 2003/07/01 読売新聞
カナダが少量の大麻所持については、罰金は取るが犯罪とはしない政策を打ち出したのに対し、隣国の米国が「米国への大麻流入を助長する」と抗議の声を強めている。米国は対抗措置を強化して「非犯罪化」を阻止する姿勢だが、カナダのメディアはそんな米国への反発を隠さない。イラク戦争などをめぐり両国関係がギクシャクしているだけに、大麻問題は新たな火種になる恐れもある。(カナダ・バンクーバーで、森田 清司)
バンクーバー中心部に近いコーヒーショップ。歩道のテーブルで男性があたりはばかることなく大麻をふかしていた。近くには「(大麻の)種子あります」という看板を掲げる大麻ショップが。すべてが堂々としており、拍子抜けするほどだ。
店内の一角にガラスで仕切られた「大麻喫煙コーナー」を設けているカフェで、マネジャーのロン・マクニールさん(30)が「もちろん今は大麻は犯罪。でも警察もよほど多量に所持していない限り逮捕しないよ」と言う。バンクーバーではすでに大麻は野放しのように見える。だがクレティエン政権はさらに、15グラム以下の大麻所持については刑事訴追をせず、交通違反なみに違反切符を切るだけにするという法案を5月末に議会に提出した。
この趣旨について与党・自由党メンバーで元閣僚のヘディ・フライ氏は「大麻で中毒になる人はごく少数。政府は取り締まりよりも、健康情報を国民に提供し判断してもらうことに力を注ぐべきだ」と話す。
だが米国は即座に「『非犯罪化』したら、国境の関税検査を強化せざるを得ない」と表明。その理由について米麻薬取締局の広報担当者は「メキシコやコロンビア以外にカナダからも大量の大麻が米国に流入しているのは明らか。『非犯罪化』は組織犯罪の助長にもつながる」と説明する。
伝統的に対米関係を最重視してきたカナダだが、保守回帰が目立つ米国とは対照的に、同性愛者の結婚を法的に認める方向に動くなどリベラルな政策が目立つ。イラク戦争に際しては、国連の合意なき開戦を支持しない姿勢を見せ、米国をいらだたせた。
大麻問題についても、カナダのメディアはおおむね「非犯罪化政策」を支持し、米国の「横やり」に反発する論調が目立つ。」
「イギリス、『大麻』規制緩和スタート 2004年/02月/02日 TBS JNN
イギリスでは2年前に、大麻を中毒性が低い薬物として、取り締まりを緩和する法改正を行いましたが、先月29日にこの規制緩和法が施行されました。
ロンドンの繁華街の一つ、カムデンタウンでは、大麻の密売は日常茶飯事となっています。大麻を買った若者たちは自宅のホームパーティーなどで仲間同志で大麻を吸うと言います。
その大麻をめぐって、イギリス政府は2年前、酒やタバコなどより中毒性が低いとして、取り締まり対象薬物の中では一番ランクの低いC級薬物に大麻の扱いを緩和しました。C級とはいっても、18歳以下は禁止。パブや学校の近くなど公共の場所でも禁止です。
しかし、29日に施行された法律では、18歳以上であれば、個人に限り、持っていても吸っていても、警察官による積極的な取り締まり対象からは外れます。例外は常習者、公共の場所、販売目的の所持。中でも、販売目的の所持は最高で懲役14年という厳罰に処されることになりました。
「若い子の中には、この法律では大麻は危なくないことになっているから、1回くらい試そうとする子もいるだろうね。非常によくないことだと思うよ」と話す学生もいます。
イギリスの規制緩和策の基本哲学は、大麻のようなものを取り締まるために警察官の仕事を割くより、殺人や強盗事件など凶悪事件に捜査の時間をかける方が社会のニーズにあっているという考え方です。
イギリス政府が一番怖れているのは、青少年らに「大麻は禁止薬物ではない。大麻は合法である」と誤解されることです。このため、政府は2億円の予算でラジオ放送やパンフレットを作成、引き続き、「大麻は違法で人体にも悪影響がある」というキャンペーンを行うことにしています。」
以下は大麻ニュース(http://www.taima-news.org/index.php)のサイトから引用。
「米大統領候補、『連邦法は大麻をアルコールと同等に扱うべき』 2003年12月4日(米ワシントンDC)
米大統領候補デニス・クシニチ氏(オハイオ州、民主党)は公約で、嗜好品としての大麻使用の刑事罰を廃止し、アルコールと同じように規制する国のガイドラインを制定することを自身の選挙活動ホームページで明らかにした。
クシニチ氏は「Marijuana Decriminalization(大麻非犯罪化)」と題した論文で「現在のドラッグポリシーは全ての薬物使用者を乱用者として扱っており、結果として不必要に犯罪者を増やしている」「クシニチ政権は現在の『すべての使用は乱用』という位置付けを撤廃し、大麻使用に関しては現在のアルコールと同等のより現実的な規制ガイドラインを設ける。」という。
クシニチ氏はこれまでも医療目的での大麻使用の解禁を強く訴えており、2003年11月4日にCNNが生放送した大統領候補討論会でも大麻の非犯罪化を支持する発言をした。
「全米で約50万人の薬物犯罪で服役している人の多くが非暴力的大麻使用者であり、多くの場合は暴力的な犯罪で服役している者よりも刑期が長いことがある」という。「このような厳刑を科し続ける理由は不可解である。統計的に見ても、大麻使用者の行動パターンはアルコール使用者と似ており、大半の大麻使用者は責任ある、安全で嗜好的な使い方をする。こういった人は普通の生産的な生活をし、キャリアを持ち、家族を養い、一般的な市民生活を送っている。」
「さらに大麻は様々な病気の治療にも有用であり、末期症状にある患者の苦痛を緩和する。いずれの場合でも、刑罰をもって規制をする理由はない。不必要な逮捕と裁きは刑務所を過密にし、司法の場を詰まらせ、より凶悪な犯罪捜査を手薄にする。刑事罰を伴う規制をやめることで、より強固なコミュニティーと安全な町を作ることができる。」
NORML Foundactionのエグゼクティブ・ディレクターのAllen St. Pierre氏によるとクシニチ大統領候補はJimmy Carter元大統領以来初めて大麻の非犯罪化を大統領選の公約にかかげた人物と言う。過去において、クシニチ氏、マサチューセッツ州議会員のジョン・ケリー氏、そしてハワード・ディーン氏はそれぞれ医療大麻使用に関して支持する意見を出していた。しかし、2002年のベルモント州知事時代、ディーン氏は特定患者の大麻使用を合法化する法案を頑なに拒んだ経緯もある。クシニチ氏の選挙活動ホームページによると、当選した時点で医療大麻の解禁と、DEA(麻薬取締局)による医療用大麻提供者への手入れを止める命令を発行するという。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「大麻非犯罪化で年間約4300万ドル節約、米バージニア 2003年12月11日(米バージニア州)
NORMLの報道によると、ジョージ・メーソン大学の調査結果で米バージニア州の大麻に関連した逮捕と裁判費用が年間4340万ドル(約46億円)にものぼることが明らかになった。これらは全て税金からの支出で、ヴァージニア州の法務関連予算の5%にも相当するという。
調査結果の著者によると「大麻の単純所持者を検挙することで、より重要視されている犯罪の捜査や摘発を妨げている。」といい、「州内の地域別予算や逮捕率の違いによって大麻単純所持者の逮捕に必要なコストが不均等になっている」とした。
調査の結果、著者陣は大麻単純所持の初犯を軽犯罪法で裁き、懲役を含む刑事罰ではなく罰金刑にすることを勧めた。米国では既に12州(アラスカ、カリフォルニア、コロラド、メイン、ミネソタ、ミシシッピ、ネブラスカ、ネバダ、ニューヨーク、ノースカロライナ、オハイオとオレゴン)において大麻の単純所持者に逮捕や懲役刑を含む刑事罰を科しておらず、今回の調査報告はこれに準じた結論に至った。
大麻の単純所持者を軽犯罪法の取り締まりのみに替えることで「州や地方自治体の予算をより有効に使い、かつ若者を不必要に刑務所に入れる必要がなくなる」という。
調査結果によると2001年にヴァージニア州で逮捕された大麻所持者は11,384人で、これに関わる費用は一人あたり平均で3,003ドルとなった。逮捕された者のうち、64%は25歳以下だったという。
ボストン大学が11月に発表した類似した調査結果によると、大麻の非犯罪化によってマサチューセッツ州で年間2430万ドル(約26億円)の経費削減が可能だという。
NORMLエグゼクティブ・ディレクターのAllen St. Pierre氏は「多くの州政府が予算問題に直面している今、大麻の非犯罪化を前向きに検討するのは有意義なことである」と語った。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「大麻喫煙は運転技術を低下させないとの研究結果 2004年1月29日(ロンドン)
NORMLの報道によると、イギリスのEvening Newsが伝えた実験で大麻使用被験者と非使用被験者を比較した運転シミュレーターによる実験の結果、大麻使用者の方が非使用者よりも運転技術が優れていたという。
実際の自動車運転を模したビデオゲームを使った実験には20名のボランティアが参加した。被験者の半数は大麻タバコ1/2本に相当する量を吸ってから参加した。
「実験の結果、大麻を喫煙した被験者は非喫煙被験者に比べ80%がより優れた反射を示した;60%は1周のタイムが優れていた;70%がより少ない衝突回数だった;60%がゲームでより高いレベルに進めた」という。
大麻喫煙者と非喫煙者で行われた1対1のレースでは、10回中8回、大麻喫煙者の方が優勢だった。ただし、喫煙量が大麻タバコ2本分とした時に1対1のレースをした時点で非喫煙者の方が大半の勝利をした。
過去に実施された運転シミュレーションでも同様の結果が出ており、大麻喫煙が運動神経を鈍らせるものの運転手は大麻の影響下にあることが意識でき、その影響を補うことができることがわかった。最近では、カナダ議会の研究結果では「大麻のみの少量使用においては、自動車運転への影響は微小である」とした。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。) 」
「大麻喫煙がHIV関連の神経障害治療に有効 2004年2月19(サンフランシスコ)
NORMLの報道によると、サンフランシスコで開催された第11回年次レトロウィルス会議で、試験研究の結果、大麻喫煙がHIV関連の神経障害を患った人の痛みを軽減する効果が大きいと発表された。
医療試験にはHIV関連の神経障害(神経痛)を患った被験者16人が参加した。試験ボランティアは1日3本の大麻タバコを7日間喫煙した。参加者の痛みの軽減は視覚的に0から100のランクで記録された。
週の終わりには参加した16名の被験者のうち、12名において痛みが30%以上軽減された。30%の痛みの軽減は医学的に有用とされている。
大麻が痛みを軽減するという逸話は多くあるものの、人間に対しての医学的実験はあまりされたことがない。しかし、1997年にアメリカ神経科学学会が行ったカンナビノイドを利用した痛みに関する一連の動物実験の結果「大麻の利用、または大麻の成分に酷似したものの利用は毎年何らかの痛みを訴える9,700万人のアメリカ人が恩恵を受けられる可能性がある」と結論付けた。
これに加え、1997年アメリカ国立保健研究所の医療大麻ワークショップもまた「現在の鎮痛剤は神経障害関連痛の治療には過大評価しても薄いと言える。現在十分な治療が施せていないものの、Delta-9-THCはオピオイド(訳注:阿片由来薬)やNSAIDS(非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤)とは異なる働きをするため治療に有用かもしれない。」と結論付けている。
今回の研究を受けてサンフランシスコの医療大麻研究センターは近く、被験者が大麻か偽薬をランダムに投与される医学試験を行うという。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「西オーストラリア:大麻非犯罪化が法律に 2004年3月25日(パース、オーストラリア)
NORMLの報道によると、今週に入って個人使用目的での大麻の所持及び栽培が刑罰から反則金に引き下げられる法律が施行された。
新しい州法では、最大30グラムの所持及び大麻草2本の栽培までは刑罰の対象外となる。法律では水耕栽培の禁止が言明されている。
1998年以降、西オーストラリア州では大麻に関する軽微な違反は警察による「警告」のみとしていた。今回この基本姿勢がはっきりとした法律になった。
近年になってAustralian Capitol Territory, Australian Northern Territory, South AustraliaとVictoria等オーストラリアのいくつかの州は大麻の非犯罪化を適応し始めている。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「大麻含有物質で細胞残存が増す 2004年3月25日(ナポリ、イタリア)
NORMLの報道によると、カンナビジオール(大麻に含まれる精神作用のない物質、通称CBD)の投与により、培養されたラット細胞の残存が増すとの報告が4月発行予定の神経化学ジャーナル(Journal of Neurochemistry)でなされるという。
ナポリ大学の研究チームは「カンナビジオールの投与により、細胞の残存率が飛躍的に向上した」と結論付けた。「研究の結果、カンナビジオールは毒性に対する神経保護、抗酸化、そしてアポトーシス制御作用(悪性細胞における計画細胞死の一貫)の複合作用を有している。」著者らはさらにカンナビジオールの抗酸化作用がアルツハイマー病の治療に重要な役割がある可能性を示唆した。
1998年にProceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)で発表された研究結果ではCBDが通常の抗酸化剤よりもラットの脳細胞傷害に対して保護作用が強いとした。1999年のNational Academy of Sciences' Institute(IOS)のレポートでは大麻の神経保護作用が「もっとも大きな医学的利用法である」と結論付けた。
ミラノ大学の研究者は去年発表されたレポートで、アレチネズミへのCBD投与が脳虚血(脳への血流が減少し脳細胞死を引き起こす)を防いだとした。
今週始め、イスラエルの製薬会社Pharmosが複数国において合成カンナビジオールであるデクサナビノール(Dexanabinol)の外傷性脳損傷や脳卒中への有用性を検証する第3層臨床試験を実施するための被験者登録を完了させたという。試験結果は2004年後半に出るもよう。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「大麻がルー・ゲーリッグ病の症状緩和に有用との研究結果 2004年4月2日(アメリカ、ワシントン州、シアトル)
NORMLの報道によると、American Journal of Palliative Care紙の3月/4月号に掲載された研究結果で、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis、通称ALS)患者が大麻を喫煙すると症状が緩和されることがわかった。
ワシントン大学のMDA/ALSセンターがALS患者に対して行った匿名アンケートの結果、回答者は大麻が「食欲減退、鬱、痛み、痙攣と涎などの症状に対して適度に効果がある」と答えた。また、患者によると鬱症状の緩和は2~3時間持続したという。
今回のアンケート調査はALS患者における医療目的での大麻使用に関する初めての試み。ルー・ゲーリッグ病とも称されるALSは随意筋をコントロールする中枢神経における神経細胞が徐々に変質するもので、慢性的で死に至る病気。
患者によると大麻使用は言語発声や嚥(えん)下運動、性的障害などの症状改善には効果がなかったという。
過去に行われたALSの症状に対するマリノール(合成THC)の有用性を調べた研究では、食欲や睡眠、筋肉の緊張に関連した症状が和らぐことがわかった。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「大麻抽出物が慢性的痛み、睡眠に有用との研究結果 2004年5月6日(イギリス、オックスフォード)
NORMLの報道によると、慢性的神経痛で苦しんでいる患者に対する医学臨床試験で大麻抽出物を投与したところ、痛みの緩和、気分の高揚、そして睡眠質の向上が見られたとの研究報告が5月号のAnaesthesia誌に報告されたという。
34人の被験者を無作為に選びダブル・ブラインドで偽薬と真薬のクロスオーバー試験を行った。被験者は精神作用のあるテトラヒドロカンナビノール(THC)、精神作用のないカンナビジオール(CBD)、そしてその両方を投与された。被験者はこの抽出物又は偽薬を舌下スプレーで自己投与した。
研究報告をした著者によると28人の患者では有用な結果が得られたとし、特にTHCを投与された患者は痛みの緩和と睡眠質の向上が見られたという。また「既存の治療法ではとても厄介だった脊髄手術の失敗による痛みを訴える患者の治療では、被験者8人全員において有用な結果が得られたことは素晴らしい結果であり、今後の研究にもつなげていける」という。
大麻抽出物の副作用は軽微なもので「痛みの緩和に利用されてきた精神作用のある既存の医薬品に比べて大きな差はなかった」と結論付けられた。
英国医薬品庁(Medicines and Healthcare Products Regulatory Agency)は現在、GW Pharmaceutical社から「Sativex」の商品名で発売予定のTHC/CBD混合新薬の医薬品申請レビューを行っている。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「アンケート:多発性硬化症患者によると大麻は有用 2004年5月13日(オーストラリア、カンベラ)
NORMLの報道によると、Multiple Sclerosis誌(訳注:Multiple Sclerosis = 多発性硬化症)4月号に発表されたアンケート結果によると、多発性硬化症患者は一定して大麻が症状の緩和に有用であると答えたという。
約2,500人の患者に対してインターネット上で無記名アンケートで「症状を緩和する外的要因」を質問したところ、「一定して大麻、冷水風呂、瞑想、食事バランスといった答えが多くみられた」という。
2002年にイギリスで行われた多発性硬化症患者に対するアンケートでは、43%の患者が医療目的で大麻を使用していたという結果が得られた。現在も利用している患者の75%は大麻が痙攣を抑制すると答え、さらに半数は痛みの緩和に有用だったと答えた。
さらに、Journal of European Neurologyによって1997年に行われた調査では、有効回答者の97%は大麻が痙攣、慢性的な痛みや震えといった症状に有用だと答えた。
最近ではカルガリー大学が2003年に行った調査によると「大麻を使用した多発性硬化症患者の大半で客観的症状緩和がみられた」という。
(上記ニュースはNORMLから承諾を得てTaima Newsで翻訳、掲載したものです。このニュース記事の全ての著作権はNORMLに帰属します。)」
「大会期間中は大麻OK - ポルトガル 2004年6月11日(イギリス)
イギリスのThe Guardian紙インターネット版の報道によると、ポルトガル警察はサッカーのユーロ2004大会期間中は大麻の喫煙を黙認するとの発表をした。
イングランドのサポーターが暴徒化するフーリガン問題対策の一環として、ポルトガル警察は大麻の喫煙を見逃すと発表した。酒を飲んで暴徒化されるよりも、大麻を喫煙してのんびりしてもらう方が遥かに良いことからこの決断を下した。
ポルトガルでは個人使用目的程度の少量の大麻所持は既に非犯罪化されているものの、その使用は厳密にはまだ非合法のままとなっており、公共の場での使用は逮捕に値する。オランダで開催されたユーロ2000大会では、サポーターの大麻喫煙率が高かった事も手伝い、イングランド戦においても大きなトラブルがなかったという。反面、オランダと比較して大麻が規制されているベルギーで行われたイングランド対ドイツ戦では、酒に酔ったサポーターによる多くの暴力事件が発生した。オランダ警察当局からポルトガル警察当局へのアドバイスという形で今回の「黙認」が遂行される形となったが、フーリガンを未然に防ぐためにもポルトガル警察は積極的に今回の大麻黙認を発表しているようだ。
ポルトガル警察のスポークスマン、イサベラ・カネラスによると、大会期間中は警察も大忙しで、無事に大会が開催できる事に注力する必要があるという。「ドアの後ろで誰かが大麻を喫煙するのを待ち伏せしている余裕などない。サポーターが互いを蹴飛ばしたり殴り合ったりせず、大麻を喫煙しているだけだったら目くじらを立てる理由もない。他人に迷惑をかけていない限り、我々のプライオリティーは大麻ではなくアルコールです。」
大麻の販売に関しては「(大麻の)販売は別問題。道端で大麻を売っている人を見かけたら、取り締まります。」とのことだ。
オランダ警察のヨハン・ビーラン氏によると、ユーロ2000大会において大麻喫煙はポジティブな面が多かったという。「大麻は、みんなが共に楽しいひと時を過ごせるための恰好の材料だった。」
(このニュースはイギリスのThe Guardianインターネット版の報道を元にした大麻ニュース独自の記事です。オリジナル記事はThe Guardianの著作物です。) 」
「医療大麻薬「Sativex」の臨床試験結果続々 2004年6月23日(イギリス)
過去のニュースでもお伝えしたイギリスのGW Pharmaceuticals社の医療大麻薬「Sativex」の臨床試験が今月に入って続々と好結果を出していることが、GW Pharmaceuticals社の複数のプレスリリースで明らかとなった。
GW Pharmaceuticals社は大麻の有効成分であるTHCの他にもカンナビノイドやカンナビジオール等、大麻に含まれる成分を一種類だけ抽出するのではなく、カンナビノイドやカンナビジオールなどを総合的に抽出した「トータル植物薬」を開発している。
6月5日付けでGW Pharmaceuticals社のホームページに掲載されたプレスリリースによると、同社がリューマチ性関節炎に関する臨床試験が好結果を出したことについて同社カンナビノイド研究所ディレクターのフィリップ・ロブソン氏は「これらの結果が特に素晴らしいのは、これがコントロールされた環境下で行われる関節炎に関する初のカンナビスベース医薬品の臨床試験だからだ。これまで多発性硬化症や神経痛といった症状にSativexが有効であるという結果は得られており、この痛みと症状の緩和がリューマチ性関節炎に対しても有効だという事がわかった。今後の研究においてはリューマチ性関節炎の症状緩和のために最適なカンナビノイドの比率を調べる事で、第三層臨床試験に使う試薬の選択が行えるだろう」と語った。
同氏は「この臨床試験はカンナビスを元にした医薬品が広範囲に様々な病気の治療や症状緩和に有効であるという私達の考えを裏付けることになる」とも語った。
6月15日付けのプレスリリースでは神経痛に関するSativexの第三層臨床試験の結果が発表された。これによると、痛みの軽減に大きく貢献しただけではなく、安全性と副作用が軽微である事も確認された。この臨床試験は異性痛(通常は痛みを伴わない刺激による過敏反応、例えば洋服が皮膚と擦れる状態、糖尿病患者や帯状疱疹後神経痛など多くの病気に見られる)患者に対して行われたもので、同社によるとこのような神経痛は慢性的な痛みの中でも最も治療が難しいとされ、Sativexの効果は既存の治療薬と同等かそれ以上の結果をもたらすことができると証明されたという。
6月21日付けのプレスリリースによると、多発性硬化症を対象にした第三層臨床試験も同様の好結果が得られ、痙攣に対する効果が認められたという。また、安全性も同様に問題がないとされた。多発性硬化症に関するSativexの第三層試験では過去にも3例あり、全て好結果だったという。現在は多発性硬化症による膀胱機能不全を対象とした第三層臨床試験の準備を行っているという。
Sativexは上記の症状に対する治療薬として現在イギリスとカナダでの承認手続きを行っているという。承認された後にはイギリスとカナダにおいてはバイエル製薬が販売元になる事が確定している。
Sativexを開発しているGW Pharmaceuticals社はイギリスにある大麻草を利用した医薬品の開発を主事業とする製薬開発会社。現在、イギリス南部において国からの免許を受け、非公開地においてコンピューター制御されたガラス製温室で約4万本の大麻草の栽培を行っているという。
Sativexは大麻草の花と葉を10:1の割合で混合し、成分を抽出して作られているという。
日本国内における多発性硬化症患者の数は約10万人に0.8~4人と推定されており、リューマチ性関節炎においては全人口の3%が何らかの症状があるという。
日本国内においては大麻取締法により大麻の所持、栽培、譲渡等は免許制となっているが、医療目的の大麻研究は禁止されている。
(SativexはGW Pharmaceuticals社の登録商標です。) 」
-引用終わり-
以上のような世界の医学者たちの研究を認めようとせず、「大麻の有害性が低いなどという前提自体が失当である」と言い張るなら、最高裁はその根拠としての科学的事実、研究結果を示すべきである。まさか、この期に及んで20年前の判例ではあるまいな。
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