メディカル・モンタナ社の3名の共同経営者の1人、ブランドン・ペレッシニ氏は、グレート・フォールズ市の医療大麻の禁制の中で自身のビジネスをどのようにおこなっていくか、方向性が見えたと考える。
メディカル・モンタナ社は、近いうちにコロンバス・センターの7階にある、人目を引く、リフォーム済みの場所に入居することになっており、そこでビジネスを拡張し、患者への医療大麻販売の域を超えようとしている。ペレッシニ氏は、コロンバス病院だったこのビルに入っている多分野の療法士に、患者の照会や同社が提供する場所での施療を通して、同社との関わりを深めてもらいたい考えだ。
ペレッシニ氏は言う。「メディカル・モンタナ社では、このオフィスで大麻の取引はおこないません」ビルの最上階のオフィスからは、リトル・ベルト山脈のすばらしい景色と、グレート・フォールズ高校やパリス・ギブソン・スクエアといったグレート・フォールズのランド・マークを望む。
オフィスに大麻は置かず、現金、小切手、クレジットカードなどでの医療大麻の取引もおこなわない。ペレッシニ氏は、そうすることで、6月に施行された、同市境界内での医療大麻の取引を禁止した同市の条例にメディカル・モンタナ社が準拠すると考える。
慢性痛やその他の疾患のある患者は、モンタナ州が2004年に投票で是認した医療大麻法のもと、認可を受ければ大麻の喫煙や摂食が許可されている。認可を受けるには、医者の診断書が必要だ。
共和党が両院で多数派となる2011年の議会では、来年早々にも、同州の医療大麻法の撤廃か修正が決定される可能性がある。
グレート・フォールズ市は、今年に入って直ぐに医療大麻ビジネスを一時停止させ、6月には医療大麻の取引を全面禁止とした。
ペレッシニ氏は言う。「メディカル・モンタナ社では、それでも、患者への大麻を提供していきます。しかし、支払いや交換は、市の境界外にある重工業地域でおこないます。同社の医療大麻の販売には、敷地外に設置した自動販売機を使用することになるかもしれません」
「コロンバス・センターのオフィスでは、ノートPCで、患者さんにさまざまなストレインの大麻の在庫状況を見ていただけます」
オフィスは、基本的にカウンセリングと施療に使われる。
ペレッシニ氏は、今は店舗内に大麻を保有しておらず安堵していると漏らした。2年ほどの間、コロンバス・センターでの医療大麻事業は、地下で株を栽培しながらおこなっていた。市の委員会で医療大麻ビジネスの一時停止が可決されると、同センターでの事業は停止された。
ペレッシニ氏は言う。「ここでは代替医療をおこなっていくつもりです。今後、店舗内に大麻や現金を置くことは一切ありません」
ペレッシニ氏は、パトリックとショーンのレジンバル兄弟と共にメディカル・モンタナ社を経営する。
ペレッシニ氏は言う。「今でも患者さんには、ここで医者に診ていただいて、(医療大麻の)カードを更新・取得していただくことができます」
「メディカル・モンタナ社は、法に準じた企業でありたいと思っています」とペレッシニ氏は付け加えた。
「私たちはただ、決められたガイドラインに従うつもりです」
ペレッシニ氏は、同市において、医療大麻ビジネスが最終的に許可されることを望む。
ペレッシニ氏は言う。「これまで、このセンター内での大麻ビジネスにクレームが出たことは一度もありません」
ビルの共同所有者の1人、ボブ・ドレイヤー氏は言う。「メディカル・モンタナ社にビルの7階に入ってもらえるのは、すばらしいことですよ」
ドレイヤー氏は言う。「医療大麻は、健康への全人的なアプローチです。ブランドン(ペレッシニ氏)のビジネスは、ここにピッタリ合ってます」
ドレイヤー氏は言う。「市の検査員が、この店舗をリフォーム中に点検し、建築基準法に準拠していることを確認しました。そして1週間前、市から入居許可を発行してもらいました」
「市の代議員には、メディカル・モンタナ社のビジネスは全人的な健康に関わることだと伝えました。うち1人の方は懐疑的で、大麻を販売するのではないかと仄めかしてましたが、それについてはコメントしませんでした」とドレイヤー氏は続けた。
「市がどのように感じているのかは分かりません」ペレッシニ氏は、ドレイヤー氏の市への対応に触れてこう述べた。
「大麻を店舗に置かなくても、可能だということですよ」ペレッシニ氏は続けた。氏は、今月にもコロンバス・センター内の場所が確保できるよう願う。
今週、メディカル・モンタナ社の進展は不確定のままだった。
グレート・フォールズ市検事のジェームズ・サントロ氏は今週、メディカル・モンタナ社がペレッシニ氏の言う事業内容で市の条例に準ずることになるか否かについて、直ぐには答えられないと発言している。
「分かりません。情報が入っていませんので。追って調査をしていきます」サントロ氏は続けた。
「メディカル・モンタナ社が、市内の全事業者に必要な安全点検済みの証明書を取得しなければならないのは確かです。同社はそのことについては市の手続きを踏む必要があると思います」
サントロ氏は、情報の追加が必要な曖昧な部分もあり得るとしたが、市の法令の適用性に自信を見せた。
「市の当該条例はすでに施行されていて、地方裁判所での考査(test)(訳注:新しい法令について、実際の事例でその正当性を審査すること)も経ました。市は(訳注:裁判所の)保証を得たのです。われわれは当該条例の違反行為は取り締まっていきます」
地域社会開発・企画官、マイク・ヘインズ氏は火曜日、安全点検証明書が多くの市で事業免許として通用していることに触れ、メディカル・モンタナ社にも同証明書が必要であることを確認した。
数ヶ月前、メディカル・モンタナ社は証明書の発行を求めたが、保留されている。当時はまだ、同市委員会が一時停止令も禁止令も施行しておらず、同社は、店舗内での大麻の販売を計画していた。
ヘインズ氏は言う。「メディカル・モンタナ社が、コロンバス・センター内で、厳密な意味でのカウンセリング事業をおこなうのは可能かもしれませんが、その場合、市検察局や警察の監視が必要になります。 たとえ許可されることがあっても、カウンセリング事業と大麻の取引は全く別ものでなくてはならないと思います」
ペレッシニ氏は言う。「ぜひ、コロンバス・センターの新しい借り店舗をみなさんにお見せして、2,500平方フィートあるこの敷地の利用法を説明させていただきたいです」
Source: NORML Blog
GREAT FALLS MEDICAL MARIJUANA BUSINESS PLOTS COURSE AROUND BAN
by Richard Ecke, (Source:Great Falls Tribune)
12 Nov 2010
翻訳とコメント by bongyo
「医療大麻を受ける許可は持っているけど、実際どこで手に入れればよいのか?」
この記事の事例に見られる状況の他にも、ディスペンサリー数の法的な制限などで、医療大麻合法の州では、その薬を手に入れる安定した場所がないという環境が多く見られるようだ。
やっぱり安定は大多数を得てこそのものなのか。。。この前、多くの州でおこなわれた医療大麻の投票の結果が拮抗していたのは、その安定のなさの表れか。日本では今後大麻をどう扱っていくか。アメリカの州から多くを学べると思う。
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