2010年12月30日 米国 ワシントンDC
#1 吸入大麻は医薬であることが権威ある研究によって示された。
2月にカリフォルニア州医療大麻研究センターが発表した24ページに及ぶ報告書の研究結果によれば、吸入大麻の有効性を評価した、無作為抽出のプラシボを対照とした一連の臨床試験の結果によって、吸入大麻は従来の薬剤と比較して安全かつ有効であるとの結論が得られた。「この報告書では、全てのランダムサンプリングのエビデンスについて、如何に命が救われ痛みが和らげられたかについて裏づけを取っている。」「これで我々は科学的な証明を手に入れた。」と民主党カリフォルニア州上院議員のマーク リノは研究結果を発表する記者会見において述べている。詳細な記事はhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8106をご参照ください。
#2 過去最多の米国民が全国で大麻合法化の支持した
10月にギャラップ社が発表した全国世論調査データは、米国民の「大麻を合法にすること」に対する支持は現在過去最高の水準であることを示している。世論調査によると、過去最高の46%の米国民が大麻の使用の合法化を支持し、過去最低の50%が反対している。2009年の44%からの支持率の増加は、2000年から続く上向きの傾向が続いていることを示している。詳細な記事はhttp://blog.norml.org/2010/10/29/gallup-record-number-of-americans-now-say-they-support-marijuana-legalization/をご参照ください。
#3 460万人以上のカリフォルニア州民が大麻合法化に賛成票を投じた
11月に460万人以上のカリフォルニア州民が、成人による大麻の個人使用を合法化し、大麻の商業生産と流通に関する条例を制定することを求めた条例案19号に賛成票を投じた。条例案は47%対53%で破れたが、州での大麻合法化の取り組みにおいて過去最高の市民の支持率を獲得した。この結果に対し、NORML副理事ポール アーメンターノは「管理規制の下で成人による大麻使用を合法化することは、もはや『実現するかどうか』の問題ではなく『いつ実現するか』の問題となった。」と述べている。同様の条例案が2012年に州の住民投票にかけられると予想されている。詳細な記事はhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8385をご参照ください。
#4 ワシントンDCが医療大麻ディスペンサリー法案を承認
ワシントンDC議会の議員が5月にワシントンDCにおける医療大麻ディスペンサリーの設置を認める法律に最終承認を与えた。この法律は、1998年に69%の指示を獲得したが未だに履行されていなかった、ワシントンDC住民投票法案である発議59号の構成要件を成立させるものである。6月に議会はこの法律の却下を拒否し、2011年夏にはこの法律が発効するものと予想されている。詳細な記事はhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8276をご参照ください。
#5 カリフォルニア州:大麻所持はもはや刑事犯罪ではない
退任が決まっているカリフォルニア州知事のアーノルド シュワルツェネッガーは10月に、成人による医療大麻目的以外での大麻所持に対する罪を「軽犯罪」から「違反」へと引き下げる上院法案1449号に署名し成立させた。この法案は、カリフォルニア州保健・安全条例を、成人による28.5グラム以下の大麻所持が100ドルの罰金を課す「違反」に区分され、出廷や訴訟費用や前科記録が不要となるよう改正するものである。この法案は2011年1月1日に発効する。詳細な記事はhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8364をご参照ください。
#6 カリフォルニア州最高裁判所が、州の医療大麻所持法は許容上限ではなく下限であるとした下級審を支持
1月にカリフォルニア州最高裁判所は、2004年に議会により制定された州の医療大麻所持・栽培指針が、1996年のカリフォルニア州特別(大麻)使用法によって規定されているより広範な患者保護に優先するものではないとの裁定を満場一致で下した。53ページに及ぶ判決文(The People v Patrick K. Kelly)の中で最高裁は、州の2004年の指針で推奨された量(6本の成熟した株または8本の未熟な株と/または8オンス)を超える量の医療大麻を所持する患者でも、その量が患者の現在の医学的必要性を満たすためのものであれば、法的保護の対象となり得るとの評決を下した。詳細な記事はhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8093をご参照ください。
#7 NORMLがニューヨークタイムズスクエアで広告キャンペーンを行った
NORML(訳注:The National Organization for the Reform of Marijuana Laws=大麻法変革を求める全米組織)は今春、ニューヨークタイムズスクエアのCBSスーパースクリーンに一組のデジタル広告をお披露目した。NORMLの広告は、42ndストリート沿いの7thと8thアベニューの間にあるCBSのデジタル看板に1日に18回放映された。約150万人の人が毎日看板の前を歩く。詳細な記事はhttp://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=8163をご参照ください。
#8 イギリスその他の国が大麻スプレーを医薬として承認
6月にイギリス保健当局が、天然の大麻抽出物(主として植物カンナビノイドであるTHCとCBDとして知られるカンナビジオール)から成る経口スプレーであるサティベックスを、多発性硬化症の症状に対する治療薬として販売・流通することを認可した。スペインとニュージーランドの当局も、2011年に処方箋の下でサティベックスを使用することを承認した。詳細な記事はhttp://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=8232をご参照ください。
#9 アリゾナ州が医療大麻を合法化した15番目の州となった。
11月にアリゾナ州の有権者は、条例案203号を僅差で可決させ、アリゾナ州は医師の監督の下での大麻使用を認めた15番目の州となった。州の認可を受けた患者に対する許可の下での医療大麻の生産と販売を許可する、この新条例を監督する規制は2011年4月までに完成すると見込まれている。まだ履行はされていないが、ニュージャージー州議会でも2010年に医療大麻法が通過している。詳細な記事はhttp://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=8403をご参照ください。
#10 NORMLがNORML婦人部を立ち上げ
1月にNORMLは、大麻禁止政策が、米国の家庭を破壊し青少年に混乱して誤ったメッセージを発信し尊重されるべき個人の自由と地方自治の原則を破壊する、自滅的で偽善的な政策であると考える、著名で教養ある成功を収めた地理的に多様な専門職の女性による無党派の連合、NORML婦人部(NWA)を立ち上げた。NWAオンラインを参照してくださいhttp://norml.org/index.cfm?Group_ID=8059
NORMLとNORML基金は、大麻使用者とその他の思いやり深い市民達によって支えられています。2011年も強く前進していくために歳末の寄付をお願いします。―NORMLスタッフと全国に広がる支部ネットワークから感謝申し上げます。
https://secure.norml.org/join/
Source: NORML NEWS
2010: The Year In Review -- NORML's Top 10 Events That Shaped Marijuana Policy
December 30, 2010 - Washington, DC, USA
翻訳とコメント by とら
久々に翻訳に復帰しました。こうして海外大麻ニュースを翻訳したり、THCにアップされる記事をチェックしていると、2010年は世界中で大麻合法化の動きが色々あって面白い一年でした。2011年もどんな合法化の動きがあるかと思うと楽しみですね。我らが日本も頑張らないと。
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