大麻に含まれる化合物が難治性の脳腫瘍細胞の細胞死を促す

投稿日時 2011-02-25 | カテゴリ: NORML News

2011年1月20日 - スペイン、マドリード

スペイン、マドリード:ジャーナル "Molecular Cancer Therapeutics (分子的癌治療学)" に掲載された前臨床試験データによると、THCと医薬品のテモゾロマイド(TMZ)との併用投与が、既存の抗癌剤による治療では効果の表れない脳腫瘍に対して強い抗癌作用を発揮することが判った。

スペインのコンプルテンセ大学の研究者らはカナビノイドの一種であるTHCおよびCBD(カナビディオール) が神経膠腫異種移植片(腫瘍の移植片)に及ぼす抗腫瘍効果を調べた。

研究者らの報告によれば、THCとTMZ(膠芽細胞腫に用いる標準的な薬物)を併用投与したところ、悪性腫瘍の自食作用(プログラムされた細胞死)が促進されたという。THC, CBD, TMZ の三種を併用した場合には神経膠腫異種移植片の増殖が著しく抑制され、TMZに反応する腫瘍にも抵抗する腫瘍にも共に強い抗腫瘍作用を発揮した。

彼らの結論は次の通りである。「総合的な評価として、我々の発見はGBM (多形性膠芽腫) の治療においてTMZとカナビノイドの併用投与を活用できる可能性を支持するものであると言える。」

2006年に "British Journal of Cancer (英国癌ジャーナル)" に掲載された予備的研究報告には、THCを腫瘍内投与した結果として多形性膠芽腫を持つ被験者9名のうち2名の腫瘍細胞に増殖抑制効果が見られたとある。それらの被験者の持つ腫瘍は既存の抗癌剤に対して強い抵抗性を持っていた。

これとは別に行われた複数の前臨床試験でもカナビノイドおよび内因性カナビノイドが様々な種類の癌細胞に増殖抑制作用を及ぼすことが示されており、それには乳癌、前立腺癌、結腸直腸癌、胃腺癌、皮膚癌、白血病細胞、神経芽細胞腫、肺癌、子宮癌、甲状腺癌、膵臓腺癌、子宮頸癌、胆管癌、リンパ腫などが含まれている。

より詳しい情報については NORML 副事務局長ポール・アルメンターノ( paul@norml.org )にお問い合わせ下さい。研究報告の全文は "A Combined Preclinical Therapy of Cannabinoids and Temozolomide against Glioma (カナビノイドとテモゾロマイドの併用による神経膠腫治療についての前臨床試験)"の表題でジャーナル "Molecular Cancer Therapeutics (分子的癌治療学)" に掲載されています。

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Source: NORML NEWS
Marijuana Compound Induces Cell Death In Hard-To-Treat Brain Cancer
January 20, 2011 - Madrid, Spain

翻訳 by PHO
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