大麻合法化の経済的メリット

投稿日時 2008-07-30 | カテゴリ: 白坂の雑記帳

今月初め、カナビス・スタディハウスに次のような記事が掲載された。

■国別カナビス経験者数割合
 米42%、NZ42%、蘭20%、日1.5% WHOのドラッグ使用状況調査


この調査から日本での大麻経験者数を推測することが可能なのだろうか。私はそれが気になっていた。掲載されている表を見ると、日本での調査対象は887人と少なく、明らかに大麻の経験がないであろう子どもたちの人口を統計的にはどう考えればいいのか。ネットで関連情報を探したりもしたが、よく分からないので、カナビス・スタディハウスのダウさんにメールで以下のように訊ねてみた。

しばらく前の記事、「国別カナビス経験者数割合 米42%、NZ42%、蘭20%、日1.5% WHOのドラッグ使用状況調査」ですが、この数値から日本での大麻経験者数を推測することは可能でしょうか?
日本での調査人数は887人ととても少なく、なぜこれほど少ないのかにも疑問が湧きましたが、この数字から日本人の大麻経験者数を推測することが可能なのかどうかについても知りたいと思いました。
また、日本での大麻経験者数を推測することができるような調査など、ご存知でしたら教えて頂けないでしょうか。

ダウさんから次のような回答のメールを頂いた。

調査人数の問題は、結局どのようにして母集団を決めたかということが最も大切で、偏った集団を1万人調査しても結果は偏ったものしかえられませんので、単純に人数を増やしても意味ありません。

今回の国連の調査は、世界各地で同じ質問内容で同時に聞き取り調査していることで、一国の状況を細かく云々する内容ではないと思います。例えば、コカインについては調べていますが、覚醒剤については調べていませんので、日本での問題は目立っていません。

日本の調査(私はほとんど知りません)では、以前からそれなりのことは行っているようですから、少なくとも母集団の選定は以前のやり方を踏襲していると考えてのよいのではないでしょうか。

それと、いずれにしても本当の数字などは誰にもわかりませんから、正確性ばかりに注目するよりも、もしその数字が正しければどのようなことが言えるのか検討することが重要なのではないかと思います。

日本の人口は1億2700万人ですから、その1.5%は190万人ということになります。もちろんこの数字は生涯経験者数ですから、最近1か月以内の使用者は、アメリカの統計などを参考にすれば15~20%ぐらいなので、日本でのオケジョナル・ユーザーは30~40万人ぐらいになります。

この数字は一見して少ないように見えますが、オランダのオケージョナル・ユーザーは30万人という調査すらありますので、絶対数ではそれほど違いはないわけです。

また、オランダではコーヒショップの年間総売上は20億ユーロ、税収は4億ユーロという報告もありますが、ユーロ換算150円として計算すれば、日本での現在のカナビス売上は、

20億ユーロ*150円 = 3000億円 になります。

また、日本でコーヒショップが認められて全国に広まりカナビス人口が増えて、オランダ人の使用率半分の使用率になったとすれば、人口比は、1億2700万/1600万 = 8倍ですから、業界全体の売上は、

20億ユーロ*8*0.5*150 = 1兆2000億円
税金は、4億ユーロ*8*0.5*150 = 2400億円

ということになります。

今回の国連調査の数値の正確性を問うよりも、その数値が正しいとしたらどのようなことが言えるか、という観点から述べられる推論。なるほど。胸のつかえが取れました。
大麻の個人利用を制度化し、取り締まりや裁判に費やしているコストがなくなることを考えれば、経済的なメリットはもっと大きな数字になるでしょう。
大麻取締法の問題を政治的な文脈で考える際、このような経済的なメリットは大きな意味を持つのではないでしょうか。

カナビス・スタディハウスとダウさんに改めて感謝。






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