2011年3月24日-米国ニューヨーク州ニューヨーク
ニューヨーク州ニューヨーク:米国の薬物政策シンクタンク、薬物政策連合(DPA)が先週発表した報告書によると、ニューヨーク市における大麻に関する軽犯罪者の逮捕や訴追に関わる刑事司法の支出は、年間7,500万ドルにおよぶ。
クィーンズ大学の社会学者ハリー・リバイン氏と、米国人権擁護連合の前顧問弁護士ローレン・シーゲル氏が作成したこの報告書では、ニューヨーク市における大麻の所持のみでの逮捕に関わる、警察や裁判などの刑事司法の支出は、1,000 ~ 2,000ドルと見積もられている。
2010年、ニューヨーク市警は、公の場における大麻の使用または所持などの事例を含む最低水準の大麻所持で50,383件の検挙[ニューヨーク市刑法221.10]をおこなった。その総計は、同市の史上 2番目に多く、警察による報告で1,000件未満の低水準の大麻での逮捕があった1990年に比べ、5,000%の増加である。
前出のDPAの報告では、マイケル・ブルームバーグ氏が市長として在任中であった 2002年から2010年まで、ニューヨーク市警は大麻の所持で350,000件の検挙をおこなっており、3億5,000万ドルから7億ドルの税の支出があったとされている。
ニューヨーク州では、単なる大麻の所持は、犯罪ではなく違反行為だが、それが公の目に留まる場合は、軽犯罪として訴追される可能性がある。
前出の報告書作成者の 1 人ハリー・リバイン氏は言う。「ブルームバーグ市長の時に大麻所持で逮捕された人数は、コフ、ディンキンス、そしてギリアーニらが市長の時に同じ容疑で逮捕された人数の合計よりも多いのです。このような逮捕は、多大なコストがかかりますし、公共の安全を改善するものではなく、容疑者にされた若者たちには永久に犯罪歴が付き、将来の機会を棒に振ることになります」
薬物政策連合のニューヨーク支部長ガブリエル・サイェフ氏は言う。「かつて、大麻を吸って楽しかったと言っていた知事が、有色人種の若者たちを大麻所持容疑で逮捕することを法的措置の最優先事項にするのは、非常に偽善的です。知事は、高齢者や若者、住宅供給、運送、教師、教育などための公共事業を削減する一方で、昨年は7,500万ドルを費やして、ニューヨーク市の法令では犯罪とされていない大麻所持で5 万人以上の逮捕者を出しています。まったく理不尽なことです」
詳しい情報は、http://www.drugpolicy.orgを参照してください。
Source: NORML NEWS
New York City: Prosecuting Near-Record Pot Arrests Costs City $75 Million Annually
March 24, 2011 - New York, NY, USA
翻訳 by bongyo
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