王様は裸だ -ダクタ・グリーンに懲役8か月の実刑-

投稿日時 2011-07-05 | カテゴリ: ニュージーランドから サムライ・シーズ

サムライシーズ(ニュージーランド在住)

2011年6月29日 午前10時 AUCKLAND地方裁判所前



■判決の日 ~FREE DAKTA GREEN~
水曜日の早朝にも関わらず8時過ぎにはもう数十人が今日の判決日に合わせみんなでPROTESTしようとfacebookで呼びかけ集まっていた。個々に持ち寄ったサインボードと通行人に配るビラなど報道陣も数社来ていて世間がどれだけ彼の判決に注目しているのがわかった。

集まった支援者たちを取材するテレビ局

DAKTA GREEN氏も久々にみんなと会い清々しい様子で裁判所に入って行った。
10時になり法廷に入ると既に傍聴席は満員状態。警備員に誘導され席に着いた。
法廷内は静かだったが途切れる事のない外からの声援が彼を勇気づけ判事に好印象を与えたのは明らかだ。

そして判事がしゃべりだした・・・
全てを聞きとるのは無理だったがどうやら懲役4年を求刑されてるらしい。
しかし弁護士の協力で彼が私利私欲の為でなく民主的な政治運動をした事を考慮してもらい、8か月まで減罰されるようだ。5月の結審の時にくらべやけに短い時間だった。そして彼は、上告するとだけ言い放ち、本当に収監されたしまった。

※ちなみに彼は昨日までに判事からの自宅拘留という判決の申し出を断っている。

本当に妥協をしない根っからの革命家だ。
彼からすれば変わらない法律ならあえて罰を受けてやるという意地だろう。
そして彼は最後の取材でこう言っている。

「いつか近い将来に私たちの国会議員達が大麻によって市民を刑務所に送る理由がただ『違法』という以外に何もない事を理解するよう望む。」

また彼は合法ハーブについても言及していてJWH018はTHCの効果を真似た成分の鎮痛剤であり合法ハーブの使用は精神的に深刻なダメージを引き起こす恐れがあると言っている。お酒も含めこれらはDairies(コンビニ)などで売られるべきではない。せめて成人のみが出入りできる店で売られるべきである。特にお酒は現在、私たちの社会で最も危険な趣向品(ドラッグ)である。
さらに彼は主張する。

「大麻はお酒や合法ハーブよりも安全だ」

確かにそう思う。
日本でもそうですがお酒やタバコは有害でも(みんなが認識してるから)良くて、合法ハーブは違法な大麻に似た効果を出すが、合法というだけで有害かもしれないのにOKって可笑しいですよね!それも本当に国や企業は未成年がそれらを使用しないよう努力してますか?恐らく拝金と保身で忙しくて消費者の事は考えてないでしょうね。

この1点だけ考えてもDAKTA GREEN氏は正直だったと思います。
40歳まで世間同様、大麻は悪の葉と教えられてきた彼は実体験によってそれが嘘と気付きます。その後、2度、収監されるもその嘘に対する怒りは消えず嘘と言い続けます。ついには名前を変え家族からも離れ政府や裁判所・各省庁・メディアさらにはバスで直に全国をまわり同じ市民に「これは嘘ですよ」って正直に行動してきました。

日本の山崎一夫氏然りカナダのMarc emery氏然り、いつも正直者は嘘つき達には邪魔な存在だから都合の良い方法で潰されてしまう。

しかしこういった行動や犠牲が無駄なわけではなく継続して叫んでいく事がきっと真実の勝利につながり「嘘が嘘だった」と分かる日が来るだろう・・・

「王様は裸だった」と認められる日が・・・

THE DAKTORYは現在も以前同様、一般開放されている。

※大麻の「販売」は中止になりましたが、「禁煙」ではありません。

裁判所の前に集まった支援者たちは大麻を一服している

【関連動画と記事】
・TV3:Cannabis campaigner Dakta Green jailed Wed, 29 Jun 2011 11:01
・dakta green インタビュー 6/28
・Dakta Green Jailed for New Zealand Cannabis Club StoptheDrugWar.org

〔感想by白坂〕
ニュージーランドの大麻規制は英語圏の国としては厳しいほうだとのこと。しかし、同国では大麻合法化を求めるグリーン氏たちが国会議事堂の敷地内で大麻を吸っていても、駆け付けた警察官たちは面倒そうに対応し、事情を聞いただけで誰も逮捕されなかった。また、今回のレポートでも、裁判所の前に集まった支援者たちが、取材するテレビカメラの前で堂々と大麻を吸っている。が、誰も逮捕されたりはしなかったらしい。

狂気に満ちた日本の大麻取締法の執行実態や裁判所の愚劣を思うと、いったいニュージーランドのどこが「厳しい」のだろうと訝ってしまう。いくらなんでもやり過ぎ。グリーンさんの行為を東アジアの鎖国的島国から眺めるとそのように見え、またその方法論の限界についても示唆的だと思う。





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