ハンチントン病の疾患動物モデルにおいてカナビノイドが疾患の進行を遅らせる

投稿日時 2011-10-05 | カテゴリ: NORML News

2011 年 6 月 23 日 - スペイン、マドリード

スペイン、マドリード: ジャーナル「神経科学リサーチ」誌に掲載予定の実験データによると、植物性カナビノイドである THC および CBD(カナビディオール)をハンチントン病に罹患したラットに併用投与したところ、ラットに対する神経防護作用が見られた。ハンチントン病は遺伝性を持つ退行性脳障害であり、大脳皮質、特に線条体における選択的障害の結果として発生する運動異常および認知症をその特徴とする。現在のところハンチントン病の症状を緩和したり、ハンチントン病のために起こる線条体の変性を遅らせるような治療法は全く知られていない。
スペイン、イタリア、英国の研究者からなる国際研究チームは、THC と CBD を豊富に含む植物抽出物が実験動物における疾患の進行を遅らせる事が出来るかどうかを調べた。彼らの報告によれば、「我々の実験データは同量の THC とCBD を含む植物抽出物を用いる事で(ハンチントン病による)毒性からの線条体ニューロンの保護が可能である事を実証している」との事であった。その一方で、選択的に合成した単一のカナビノイド作用薬を投与した場合には、これと同程度に有益な結果を得る事は出来なかった。

研究者らの結論は次の通りであった。「我々の見解によれば、(同量の THC とCBD を含むような)大麻製剤についての臨床評価を行う事の妥当性について、これらの前臨床試験データは十分な根拠を与えている。現在ハンチントン病は病院でも実質的な治療を行う事が出来ていない状況にある以上、病気の進行を遅らせるような神経保護薬については、前臨床試験から肯定的な結果が得られたものを臨床試験の段階に移す事が急務である。」

より詳しい情報については NORML 副事務局長ポール・アルメンターノ( paul@norml.org )にお問い合わせ下さい。研究報告の全文は"Neuroprotective effects of Phytocannabinoid-based medicines in experimental models of Huntington's Disease (ハンチントン病罹患モデルに対して植物性カナビノイド製剤の示す神経防護作用)" の表題でジャーナル"Neuroscience Research (神経科学リサーチ)" に掲載されます。また大麻の持つ疾患修飾性についての研究報告は NORML ハンドブック「大麻およびカナビノイドの新たな臨床応用: 第四版」として http://www.norml.org//index.cfm?Group_ID=7002 に公開されています。

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Source: NORML NEWS
Cannabinoids Delay Disease Progression In Animal Model Of Huntington's Disease
June 23, 2011 - Madrid, Spain

翻訳:PHO





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