訃報:kazhさん(WAWON RECORDS)
10月2日午前6時52分、WAWON RECORDSのカズさんが亡くなりました。
バンドの拠点を東京から福岡に移し、これからの活動が楽しみ、というところでした。本人も退院して復帰する意欲を持っていました。「退院したら新しいギターを買う」と、病床で話していたそうです。
2009年2月、当方がNORMLの取材を受けた際、予め提示されていた質問項目に、『日本のマリファナ文化は、アメリカのテレビ、映画、音楽(特にヒップホップ)などから、どの程度影響を受けていますか?』というものがありました。私はそのような話題に疎く、読者に問いかけました。メールをくれたのがカズさんでした。以下、再録します。
はじめまして。
私はアメリカ(LA)で長く音楽活動をしていて、約1年前に帰国しました。
アメリカではブラックミュージックを中心にヒップホップやレゲエをやっていました。
日本のヒップホップに直接触れてまだ1年足らずですが、日本人とアメリカ人の大麻に対する認識の違い、ヒップホップなどの音楽と大麻との関係性について感じている事を書きます。
アメリカではリハーサルスタジオ、ライブハウス、レコーディングスタジオ、コンサート会場、、と、どこに行っても大麻をやってる人はいますし、やらない人もその事をとがめたり、警察に通報したりする人はいませんでした。どちらかと言うと、酒タバコをやる人の方が居場所が無い感じでした。
帰国して感じる事は日本の法律が厳しい事と大麻は悪者と思い込まされている人が多いことです。大麻をやる人はこそこそやると言った感じで、アメリカとは大きな違いを感じます。酒タバコをやる人が多い事にも驚きます。
実際ヒップホップなどのアメリカから発信される音楽は大麻をやって作ることが多いし、リリックの内容も大麻のことが多く出てきます。大麻をやって聞くことが気持ちよいと思いますが、日本では本当にそういったことを理解して音楽を捉えるのは厳しい現実があると思います。
大麻を隠れてやるのと、大っぴらにやるのでは大きな違いがあると思います。
日本の演歌や民謡には酒の歌が多くあり、そういったものと音楽とが結びついた文化が昔からあったと思います。人の生活の中に酒や大麻は必要な物であり、そういうものをやってリラックスして作った音楽は、やらずにつくったものにはない心地よさがあります。今の日本のヒップホップやその他の若者の音楽は文化と言うより使い捨ての商品と言った感じで残念です。
本当に音楽の好きな人は自分もそうだったように、大麻の影響を受けた、心地よい外国の音楽に流れていってます。結果として、日本で売れてる音楽はあまり音楽を深く聴かない人たちが選ぶつまらない物ばかりというのが現状です。
昔ながらの日本のマリファナ文化は戦後GHQによって繊維やエネルギー、酒などの利権の為潰され、大麻をドラッグの一種として国民を洗脳した過去が今もそのまま残り、法律によってマリファナ文化の発展は妨げられています。 一部のミュージシャンなどはアメリカの映画や音楽に影響をうけ、マリファナをテーマにした楽曲を作ったり、実際にマリファナをやって、それぞれのマリファナに対する知識と考えを持っていると思いますが、法の規制があるためには文化としての広がりは小さいと思います。
楽曲制作などの創作活動をするにあたり、大麻をやれないことは非常に不利です。
はやく日本でも大麻が非犯罪化し、世界に対して対等に勝負できる土壌が出来ることを願っています。
wawon records
kazh
★HP
http://wawon-records.com
★MySpace
http://www.myspace.com/wawonrecords
退院したら、カズさんのトラックに俺の歌詞を乗せて、曲を作るはずだったのに、楽しみがひとつ減ってしまった。
カズさん、そっちから見てて下さい。
合掌。
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