獄中のナタラジャから手紙

投稿日時 2007-01-13 | カテゴリ: ナタラジャ裁判

新年あけましておめでとうございます。
僕はまだまだ未熟な若輩者ですが、友人として、人生の先輩として、また支援者として、これからもよろしくお願いします。

白坂さんからのお手紙、2日の夜に受け取りました。ありがとうございます。ちょうどその時、僕はTVで正月の特番を見ていました。AとB、どちらのワインが高い物かとか、どちらの楽器の音が高い物かを当てる、というやつです。2年前の正月に、白坂さんのお宅で食事をしながら同じ番組を見たことを懐かしく思い出していたら、ちょうど白坂さんからの手紙が届いたのです。

新年のあいさつ、手紙の返事が少し遅くなってしまい、申し訳ありません。本当は資料の件の報告と共に3日に手紙を書き、仕事始めの日、4日に手紙を出したのですが、ちょっといろいろありまして、発信できず、保留ということになってしまいました。それはなぜかといいますと、その手紙のなかに、

去年、白坂さんに最後の手紙を出した日(12/26)の午後、図書の担当さんから、「白坂さんから届いたネットのコピー270枚、全て不許可」と告げられました。もちろん僕はその場で、「これ、再審関係の資料なのですが」と言ったのですが、「上が決めたことだから領置か廃棄してくれ」と言われてしまいました。納得はできませんが、上が判断して「不許可」となったのあれば、この刑務所というシステムの中で、弱者である受刑者という立場の僕が「面接願い」等を出して抗議したところでどうにもならないであろうと思うので、白坂さんに、弁護士を通して対処して頂きたい、「自分は再審を視野に入れて考えているので、そのための資料を送ってもらうために外部交通が必要」と申請し、外部交通の許可を得ているのに、その資料が1枚も入らないというのはおかしい。

というような内容を書いていました。それを検閲した職員の方が、確かに僕の手紙に書いてあるように、「再審の資料を送ってもらうため」という理由で外部交通が許可されているのに、資料が全て不許可になるのはおかしいと気付いて下さり、「なぜ不許可になったのか調べてみて、資料の内容が適切なものであれば交付したいと思うので、この手紙を出すのはちょっと待ってほしい」ということになったのです。
そしてその翌日、5日、検閲した結果、資料270枚、全て交付、ということになりました。

ただ、その際、少し注意を受けたのですが、僕が親を通して送った手紙がブログにアップされたものも資料のなかにあり、部屋から見える風景だとか、工場のこと等、塀の中の様子がこのような形で筒抜けになるのは刑務所としてはあまり良くないので注意してほしい、ということです。
僕の大麻や法に対する思い、考え、などなどをアップする分には、特に問題ないと思います。
今回、どうしてこのようなことになったのかについては、教育統括からも説明・謝罪を受けました。今回は教育のほうで「再審資料」であるということを把握しておらず、不許可としてしまったようです。
まあ、ちょっとした手違いでこのようなことになってしまいましたが、資料は無事、全て入りました。これからはスムーズに入るようになるでしょう。新年早々、良い報告ができることを嬉しく思っています。

資料はまだ簡単にしか見ていませんが、白坂さん、本当に頑張ってますねえ。HPの内容も充実し、格段によくなっていると思いますし、活動のほう、「ダメ。ゼッタイ。」HPの内容是正の要求から、リニューアルを予算化した経緯などを見まして、本当に、大麻の非犯罪化に向け、真剣に動いておられることが感じられ、とても嬉しく、また、尊敬します。塀の中にいながら、このように大麻を取り巻く社会の最新の情報を知ることができるのは本当にとてもありがたいことですし、白坂さんをはじめ皆さんが頑張っている様子を見ると、僕もとても励まされます。

それにしても、THCに相談に来る被害者の方々の話を見ていると、本当に腹が立ちますね。密輸の濡れ衣とか、2グラムの所持で実刑とか、いったい何のためにこんなことをしているのか、本当、最低の悪法です。これからも被害者、またその家族等のために頑張って下さい。自分も少しでも力になりたいと強く思っています。

資料の中にあったTHCのBBSに自分のことが書かれているのを見ました。とてもありがたいです。自分と同じ思いを持った人たちが、自分のことを忘れずに、BBS等で話題にして下さっていること、そしてそれが塀の中に届くことが本当にとても嬉しく、満期までの受刑生活を送る上での力、支えとなります。

手紙にあった人気ブログランキングでTHCが1位になったという話、とてもすばらしいことですね。それだけ多くの人たちが大麻について、また大麻取締法の問題点について関心を持っている、ということ、そして白坂さんたちが非犯罪化運動を盛り上げ、この悪法によって被害を受けてしまった人たちを救おうと頑張っておられることが伝わってきます。それだけの行動をしているから1位という結果が出たのでしょう。

この日本でも、もうすでに「大麻の真実」は相当広がってきています。この勢いは、現在のような、意味も根拠もない「法」では絶対に止めることはできないでしょう。
必ず我々が勝つ日が来ます。その日が一日でも早まるよう、白坂さん、THCの活躍に期待しています。
また、再審が意味を持つようなタイミングが来たり、塀の中からでも何かできることがあれば、僕も頑張りたいと思います。その時まで少しでも成長できるよう、毎日を無駄にしないよう、修行に励みます。

そして今年2007年が「大麻で逮捕されない社会」に少しでも近づける年になることを強く祈っています。

白坂さんからの手紙の最後にあった、「だけど、早く帰ってこいよ」という言葉、とっても嬉しかったです。
でも、僕がここから出所する日は、満期の日か、法が変わる時しかありません。これ以上後悔はしたくないので、信念を貫き通したいと思います。

送って下さった資料、ゆっくり読ませて頂き、また手紙を書きます。
それでは今日はこの辺で。

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梵 nataraja






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