麻生しげる(米国カリフォルニア州在住・THC英語版編集長)
[※編集部注:写真は米国在住の麻生しげるさんが合法的に栽培している薬用大麻を吸うのに使っている合法的な喫煙具です。
拙者の凡愚は手製の自慢の作である。拙者の凡愚は世界にひとつしか存在しない珍品である。拙者がアホなせいか、凡愚を丁度良く極めるのに10数年かかった。拙者の凡愚は製作費が10ドル以下であるが、量産は恐らく可能である。もっとも高い部品はガラス瓶に張ったシールである。兎に角、具合の非常によろしい凡愚であることに間違いはない。
凡愚の水を貯めるガラス部分は約$1のサルサ・ソースの一風変わった瓶であるが、他の形の瓶で作ってみても面白いだろう。拙者がこの瓶を選んだのは、瓶の下部と上部が分かれており、中心部が細くなっている為で、なぜかと申すとこれにより、上部のチャンバーに煙を貯め、バルブをたてにして一気に水で冷めた煙を吸い込むことが出来るからである。ダウンチューブには細いアルミ製の鉄パイプを使用している。瓶を密封する栓にはゴム製のコルク蓋のようなものを使用している。ゴムに3つも穴を開けるのにはドリルを使用しなければならないが、それだけの価値はある。この凡愚は倒れても、水が殆どコボレナイノダ。ダウンチューブの先っぽにはヘッドショップで買った火皿が付いている。吸い込み口のホースの先には鉄製の短いパイプを使用している。
拙者の凡愚にはマリファナの葉っぱと、医療用を意味する2匹の蛇が絡み合っている図が描かれている。実は、あらゆる部品の中で、このシールが一番高かった。$3.50程度だろうか。ガスコンロ用のバルブも約$3程度である。ガスコンロ用バルブが手に入らない場合は、コルク栓($1)に穴を開けて、そこに指で栓をして火皿のガンジャに火をつけ、ぶくぶくぶくとやって指を離すと、同じ効果が得られる。ゴムホースは病院で失敬してきたが、店で買っても安いものだろう。このオリジナル凡愚は安価なばかりでなく、身の回りの品で誰にでも真似が出来るという利点もある。
拙者はヴェポライザーが好きではない。昔はヴォルケイノを持っていたが、昨年、人に売っぱらってしまった。ヴェポライザーではイマイチ大麻の香りと味が楽しめないからだ。やはりガンジャは煙を吸うのに限る。拙者は他にも凡愚を3つばかり持っている。カリフォルニアのパイプの老舗マイティー・クインという会社の作っている特殊強化ガラス製の凡愚を2種類と(同じモデルだがボウルが違う)、自分で作ったガラス製のハンド・バブラーと呼ばれる、トンカチのような形をした小さめのパイレックス凡愚である。これはアウトドアにはもってこいだ。パイレックスなので、少々乱暴に扱っても壊れることはない。そしてヤニがつくと色が変わるようになっている。拙者の凡愚は全て、落としても落としても壊れないようなシロモノばかりで、すべて冷たい水や氷で煙を冷やす効果がある。又、すべての凡愚に共通しているのは、掃除がしやすいという点である。
拙者はジョイントも吸う。ブラント・ペーパーでガンジャを燻らすこともあるが、主にライス・ペーパーを使う。25年間マリファナを吸い続け、行き着いた先がライス・ペーパーのジョイントである。スロー・バーニング・ペーパーよりもゆっくり燃え、ヘンプ・ペーパーのように辛くない。無漂白ペーパーも悪くない。透明なペーパーだが、ちょっとプラスチックのような手触りで初心者には巻きにくい。まあ、ブラントもキチンと正しく巻くには修行が必要だが・・・。
あとは拙者、ミニ・パイレックス・パイプをひとつ持っているだけである。このパイプは自動車の灰皿入れに突っ込んである。小さなパイプは持ち運びに便利だし、パイレックスは頑丈に作られている。
拙者は他にもグラインダーを3つほど持っている。職場に置いている直系20センチほどの巨大なグラインダーと、シャープ・ストーン社製のライト・ブルーのグラインダー2つを愛用している。古い形のスイートリーフもふたつみっつ持っていたが、今時チャンバーの付いていないグラインダーを使用する気にはならないので、全部ひとにあげた。
皆さんも、是非独自のオリジナル凡愚を開発されたい。そして万が一開発出来なくても、いい案が浮かんだらTHC編集部までご一報くださいまし。拙者が試みるので。
|